〈オネスト・ジョン〉や〈ヒッポス・イン・ タン クス〉など気鋭レーベルを跨いだリリースでインディ・ダンス・シーンでも独特の存在感を放ってきたUKとドイツの男 女二人組、ハイプ・ウィリアムスことディーン・ブラントとインガ・コープランド。突如〈ハイパーダブ〉からシン グ ル”KELLY PRICE W8 GAIN VOL II.”をリリースしてシーンを驚かせた彼らが、遂にデビュー・アルバムをリリースする。
霞がかったアンビエントな空間をジャジーなドラム・ロールが煽り、本作は幕を開ける。一曲を除いて、曲名すらな い謎 に満ちたアルバムはチープなシンセ・ファンクをアトモスフェリックなダブ・テクスチャーで包んだかと思えば、リト ル・ドラゴンやザ・インターネット(OFWGKTA)をドロドロに溶かしてウィッチに再生したり、強烈な酩酊感 に埋 め尽くされた妖艶なローファイ・サウンドがネット世代の多幸感をドープ極まりなく表現している。チルウェーブにシン セポップやインディR&B、ポストダブステップが玉石混交する現在のインディ・シーンの中から、かの電 子音 響の御大ヤン・イェリネックも太鼓判を押した”ホンモノの異能”が遂に全貌を現す。