ー土星や太陽系惑星の繊細な映像と宇宙空間や惑星の回転を音楽で表現することで広がるサウンドスケープの世界に圧倒されましが、この上映に対しての目的や映像をクリエイトするにあたってのコンセプトについて聞かせて下さい。
このアルバムを最初にリリースした当時、このような宇宙の存在や惑星とのコネクション、または、それらを知ることや研究することがわたしたちの未来に繋がっているのではないかと考えていました。X‐101名義で最初にリリースしたアルバム「Sonic Destroyer」に収録された曲「Rave New World」のタイトルにあるように1991年〜1992年にかけてMad Mike Banks、Robert Hoodと共にヨーロッパをライブツアーするなどヨーロッパのレイブカルチャーシーンへ積極的に参加している時期でした。1991年にUnderground Resistance が「Nation 2 Nation」のアルバムをリリースした頃には、音楽業界的にレイブカルチャーが終わりかけてきている状況でもあったのです。そのような状況の中で「Discovers The Rings Of Saturn」は、リリースされました。今回、映像をクリエイトするにあたってのわたしの考えですが、とにかく与えられた最新の土星を中心とした宇宙映像とその情報を忠実に再現しようと注意を図りました。土星は、太陽系の惑星の中でもミステリアスな存在でありバイオレンスなイメージのある惑星です。それは、音楽で例えるならばリーサルでアグレッシブな感じとでも言うのでしょうか。
ーパリ、ロンドン、トレノでの上映と今回、AXIS RECORDSのホームタウンであるシカゴダウンタウンにあるCLAUDIA CASSIDY THEATER IN THE CHICAGO CULTURAL CENTERで上映された感想はいかがでしたか?
とてもハッピーでスペシャルな夜となり喜んでいます。今回の上映は、テクノを題材としながらもダンスイベントではなかったので客席には、年配の方の姿もありました。会場となったカルチュアルセンターのプログラムの一つということもあり、上映内容に興味を持って足を運んだ方も居たのだと思います。上映を終了してからは、簡単なパネルディスカッションも行いました。まだ正式には、決まっていませんが私の育ったデトロイトでも上映しようかと検討しています。