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Cyro Baptista

ブラジル、サン・パウロ出身。
ブラジルの打楽器を中心に、自由自在にあらゆる民族楽器、そして自己発明楽器を操るその姿は、まるでマジシャンのようだ。彼の生み出す類稀なるリズムとグルーヴ、そしておおらかで愉快なキャラクターは、あらゆるジャンルのミュージシャンを魅了してやまない。
ハービー・ハンコック、ウィントン・マルサリス、カサンドラ・ウィルソン、坂本龍一、スティング、ポール・サイモン、サンタナ、カエターノ・ヴェローソ、デビッド・バーン、ローリー・アンダーソン、ジェイムス・テイラー、渡辺香津美、吉田兄弟、ヨーヨー・マ等、彼に魅了された。
ミュージシャンの数は、ジャンルや国境を越えて列挙にきりが無い。
マエストロ、ヨーヨー・マは、ブラジル音楽界の重鎮たちを集め、ブラジル音楽のみを演奏した「オブリガード・ブラジル」のブックレット中で、「最もカリスマ性に富むのはシロ・バプティスタ。あらゆる打楽器を扱えるパーカッショニストです。彼の演奏を聴くとブラジル音楽のリズムの多様さが分かります。ぜひ彼の演奏を見てください。11人の人間があれだけの音を作り出せるのは驚きです。彼が音に生命を与える様子をご覧ください。」と語る。
1980年、当時ドン・チェリー、オーネット・コールマン、ナナ・ヴァスコンセロスなどが教鞭をとっていた教育機関「クリエイティブ・ミュージック・スタジオ」に奨学生として渡米。そして、そのままNYに留まり、NYダウン・タウン・シーンのイノヴェーター、ジョーン・ゾーンやマーク・リボー等と出逢う。
 ここ数年日本でも大人気のジャム・バンドの代表格メデスキー・マーティン&ウッドやPHISH等次世代のミュージシャンからも尊敬を受け、活動を共に行い、21世紀音楽の新たなムーヴメントとしてのジャム・バンド・シーンの一端を担う。
 また、子ども用のテレビ番組"ニコロディオン"の音楽を担当するなど、子どもの教育に向けた音楽づくりにも励んでいる。
日本には、坂本龍一、ハービー・ハンコック、ヨーヨー・マ、メデスキー・マーティン&ウッド、エルメート・パスコアールなどとの共演で来日しており、一際目立つその存在感で、話題を呼んだほか、NHKドキュメンタリー番組で、三味線の新世代、吉田兄弟がシロの自宅スタジオを訪れ、セッションを行ったシーンが紹介され話題を呼んだ。
ソロ名義では、「Vira-Loucos(Avant 1997)」ダンスありコメディありのエンターテイメント・ショー・バンド"ビート・ザ・ドンキー"名義の「Beat the Donkey (Tzadik 2002)」,「 Love the Donkey(Tzadik 2006)」、中近東の弦楽器ウードとベースを担当するShanir Ezra Bhumenkranz、キーボーディストBrian Marsella、ドラマーTim Keperと新たに結成したカルテット"Banquet of The Spirit"の「Banquet Of the Spirit」(Tzadik 2008)をリリースしている。2008年10月~11日は、"Banquet of The Spirit"で日本ツアー(東京・佐渡)も行い、大盛況を得た。