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HOUSE OF LIQUID

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House回帰元年(!?)のトリを飾るにふさわしい異端児、DJ Hausが遂に単独初来日!

2015年のクラブミュージックシーンのキーワードは実は全方位的にHouseだったといえるのではないだろうか。ヨーロッパではDeep House回帰が叫ばれ、アメリカでもMister Saturday Nightなどの新興レーベルは更に勢いを増し、L.I.E.S.やFuture Times、Lobster Theremin、The Trilogy Tapesなどオルタナティブ/エクスペリメンタルなハウスを打ち出すレーベルのリリースは早耳のリスナーたちを釘付けにしている。またEDMシーンにおいてもこれまでにないほど、Houseに注目が集まったのも今年の大きなトピックだったといえるだろう。更にいえば、BeatsシーンのアーティストにもHouseの流れが広まっていったり、枚挙に暇がないほどダンスミュージックが全方位的にHouseに回帰していった2015年のHOUSE OF LIQUIDのトリを飾るのはUKのHouseシーンの異端児DJ Hausである。

元々はHot Cityというデュオでカットアップディスコサウンドや2 Stepの流れを汲んだ洗練されたサウンドで知られていたが、2012年にDJ Hausに改名し自身のレーベルUnknown to the Unknown(UTTU)を設立。一気に初期House的なラフ&ワイルドなサウンドを打ち出していくこととなる。その後も新たにもう1つ自身のレーベルHot Haus Recを立ち上げ数々のアーティストを急ピッチでリリースしていっている。その2つのレーベルからは前述のUSのL.I.E.S.からもリリースを行う、Willie BurnsやFuture Times主宰のMAX D、オーストラリアの鬼才でDro Carey名義でもユニークなエレクトロニックミュージックのリリースを続けるTuff Shermなど一癖も二癖もあるアーティストがリリースを行っている。またMumdanceやSlackkという最先端のGrimeプロデューサーやUK Garageの人気プロデューサーDJ QがHausとのユニット、Trumpet & Badman名義でリリースするなど、Houseというジャンルを越えて面白いアーティストをピックアップし続けているのもHausを知る上で欠かせないポイントだろう。一方自身ではUKの名門Rinse、オランダのアンダーグラウンドシーンを担うCloneなどからChicago House直系のファンキーで初期衝動的なグルーヴをUKのベースミュージックでコーティングしたような唯一無二のトラックを連発している。そんなUKが生んだ異端児がロングランパーティーHOUSE OF LIQUIDに新風を吹かすと共に現在のHouseの持つ多様性とシンプルな快感を呼び覚ましてくれるだろう。

そして共演は日本のHouseシーンの先駆者であり今年リリースされたRush Hourからのアルバムによって世界的な再評価を巻き起こしているSoichi Terada House Set、今年自身のレーベルからアルバム「Upright」をリリースし、懐の深いファンキーなプレイでオーディエンスを常に歓喜させるDJ TASAKA、そのハードコアなパーティー経験を持ち計算不能なプレイで常に驚きをもたらしてくれる若手Gonbuto、そして長きに渡りこのパーティーのレジデントをつとめるMr. HOUSE OF LIQUID、MOODMANが登場する。またTシャツや靴下のリリースからC.EのパーティーなどでのVJを行うクルーBaconのメンバーでDJとしても活動するPooteeと、アーティストグループ20TN!を主宰し映像、グラフィック、音楽など様々なメディアで活動を行う浮舌大輔というVJとしてもオルタナティブな表現を追求する2人がメインフロアを彩る。来たる2016年は更にHouseがダンスフロアの真ん中に躍り出てくるだろう、その前に今のHouseが持つ圧倒的な勢いを年の終わりのHOUSE OF LIQUIDで早めに体感しておくのは全ダンスミュージックファンにとって正しい行いであるに違いない。(和田哲郎)