clubberia feature 149 - DJM 900NXS2 ミキサーを掘り下げる

トップページでは、DJ peechboyにDJM-900NXS2とCDJ-2000NXS2を包括し魅力を語ってもらったが、本ページではCDJ-2000NXS2にフォーカス。実際に音を出しながら動画とテキストインタビューで、性能面やオススメの機能を解説してもらった。

INTERVIEW

ーーDJ前に行っている準備に関してどのように行っていますか?

事前準備としては、Pioneer DJが提供しているrekordboxという楽曲管理・編集ソフトを使用して、下に挙げるようなことを行っています。PCなどで、楽曲のデータをrekordboxのウィンドウにドラッグ&ドロップすると、管理対象となりますので、その上で
①それぞれの楽曲の、キュー(曲の頭出し)の箇所を指定。※1曲につき最大8箇所まで指定可能。


CDJ 2000NXS2

②ループさせたい箇所を指定。

CDJ 2000NXS2

③Active Loopを設定する。この機能は指定した箇所に到達すると自動的にLoopが再生されるもの。※rekordbox上でのループのマークの色が赤いものが、Active Loopのポイント。

CDJ 2000NXS2
CDJ 2000NXS2

④CDJの、該当する番号のHot Cueボタンを押したらすぐその箇所を再生させるため、Hot Cueに記録。 ※1曲につき最大8箇所指定可能。大体、こういったことをDJの前に行っています。キー・bpmの解析自体は自動でrekordbox上で行われますので、特に自分で行うことはしていません。

CDJ 2000NXS2

ーー楽曲の整理はどのように行っていますか?

スクリーンショットの左側にもありますように
①DJのセットを大きく変えたいタイミングで、新たにフォルダを作って、そのDJの予定日をフォルダ名にする。 ②そのフォルダの下に、例えば[House]や[Disco](実際にはもう少し細かく分けていますが)などのプレイリストを作り、楽曲を移す。
といったことをしています。そしてDJ後、次にDJをするときには、特に大幅にセットを変えないのであれば、 フォルダ名だけ次のDJの予定日にする、ということをしています。


ーーDJ時に関してCDJ-2000NXS2でオススメする機能はなんですか?

CDJ-2000NXS2からの新しい機能のINSTANT DOUBLESは、とくに気に入っています。これはすごいですね。これはどちらかのCDJでかかっている曲を、もう片方のCDJでも同時にかけられる機能です。SYNCボタンを長押しすることでINSTANT DOUBLESが機能します。両方とも同じ曲になり、なおかつ再生ポイントも揃っている状態になります。これを行うことによって2枚掛けでのプレイがやりやすくなったりなど、そういった効果が見込めます。

またHOT QUEが増えたこと。以前は4つあったのですが、8つに増えています。ヒップホップをプレイする人や、ルーティンとかで使うっていう人は、HOT QUEが増えた分にはすごくいいと思います。自分も結構HOT QUE打ったりするので。実際すごく使っています。

それと新機能のSLIP REVERSE。従来のREVERSEだと時間軸も一緒に遡っていましたが、本機能では時間軸が遡ることなくそのまま逆回転の再生ができるので、好きでよく使っています。


ーーそのほかにはありますか?

細かく設定できるようになったQUANTIZEですね。QUANTIZEはもともと1拍ごとにしか設定できず、HOT QUEを連打することができなかったのですが、それが1、1/2、1/4、1/8など、より細かく設定することができるようになりました。

従来からある機能ですがRELEASE/START。これは音が徐々に立ち上がるか、すぐに立ち上がるかを調整できます。

TEMPOもWIDEに設定してー100%にする。この状態だと再生ボタンを押しても再生が進まない状態になっています。ただ、ここでピッチコントローラーをあげると、徐々に音が出るようになる。そんな使い方もできます。あと、本企画の最初にお話したエマージェンシーループ。曲が流れている状況で、USBを抜くと、エマージェンシーループ機能が発動して、ループがずっとかかっている状態になります。


このCDJ-2000NXS2がほかのプレイヤーと違う点はなんでしょうか?

まず、CDJ-2000NXS2に限ったことではないですが、rekordboxと組み合わせると、大げさな話ではなく「無限の可能性」が広がるところですね。先日、ツイッターで、普段はおそらくレコードやCDなどを使われていると思われる方が、ある日rekordboxを使って少し前準備をしてCDJを使ってみたところ、「rekordboxとCDJの組み合わせは・・・チート(ゲームなどでズルい改造をすること)だ」といった旨のことをおっしゃっていたのを見たのですが、本当にこの組み合わせで、ズルいぐらい現場でできることの幅が広がります。 それと合わせて、これまで挙げてきましたCDJ-2000NX2のさまざまな性能・機能があることで、DJをすることのパフォーマンスが広がるし、その分、パーティーなどで素敵な「場」を作ることの手助けになると思っています。


INFORMATION

CDJ 2000NXS2CDJ 2000NXS2

主な特徴

CDJ 2000NXS2CDJ 2000NXS2
ボタンを押すだけで事前に設定しておいたキューポイントから瞬時に再生できるHOT CUE。CDJ-2000NXS2では設定できるポイントが最大8箇所に増加。より自在なアレンジが可能になった。さらに、「rekordbox」でHOT CUEボタンに任意の色を設定可能にした。これにより演奏状況を瞬時に把握しながらパフォーマンスを行うことができる。
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「rekordbox」で楽曲にタグ情報を設定することが可能になった。このタグ情報やBPM、KEYなどの条件で楽曲を簡単に探し出すことができる。

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波形のカラー表記やクオンタイズバリュー、楽曲のブラウズメニューなど使用頻度の高い機能に素早くアクセスできる「SHORT CUT」ボタンを搭載。

CDJ 2000NXS2CDJ 2000NXS2
CDJ-2000NXS2では素早くSLIP REVERSEが使用できるように、3ポジションレバーを採用。上からSLIP REVERSE、FORWARD、REVERSEの3つのモードが選べる。
CDJ 2000NXS2CDJ 2000NXS2
マスターでかかっているプレイヤー以外のプレイヤーで「SYNC」を長押しすると、マスターの楽曲と現在の再生位置を瞬時に同期。これにより簡単に2枚使いのようなプレイが可能。
CDJ 2000NXS2CDJ 2000NXS2
音楽ファイルフォーマットはMP3、AAC、WAV、AIFFに加え新たにFLAC、Apple Losslessに対応。サンプリングレートは96kHz/24bitのハイレゾ音源の再生が可能になった。また、スマートフォン/iPhone、PC/Macのほか、フラッシュメモリーやハードディスクドライブなどのUSBストレージデバイス、SDメモリーカード、音楽CDやDVDに記録されている音楽ファイルを再生できる。
CDJ 2000NXS2CDJ 2000NXS2
デジタル出力/アナログ出力の両面において、徹底した音質向上が図られている。デジタル面では、高性能DSP(Digital Signal Processing)により96kHz/24bit のハイレゾ音源を劣化なく内部処理・伝送。微細な音までも忠実に描き出し、クリアで量感・臨場感あふれる高音質を実現している。
アナログ面では、旭化成エレクトロニクス株式会社製32bitプレミアムDAC(D/Aコンバーター)を搭載。高分解能32bit処理に加えノイズ耐性の高い設計の「VELVET SOUND?」テクノロジーにより開発された高分解能DACにより、楽曲の持つ空気感まで表現し、ハイレゾ音源を忠実に再現する。

DJM 900NXS2

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