音楽仲間とレーベルを立ち上げ、"Kitsuné"に楽曲を提供し、独自の音楽のキャリアを突き進む。
www.nonrecords.net
www.soundcloud.com/nonrecords/palmbomen-mixtape-exclusively-for-vice
- 音楽のキャリアはどうスタートしたんですか?
最初は、ただ単にレコードが好きで80年代のヒップホップ、ディスコあたりの曲を14歳の頃から買いあさっていたんだ。本当は、60年代の曲のが好みではあったんだけど、買うとなるとちょっと貴重性があがるから80年代のものが一番安かったんだよね。それで実際に買っていたのは、80年代のものだったってわけ。でも集めだしたら、だんだんはまっていったよ。自分もデジタルの時代に育ったけど、レコードに対する興味が薄れることは無かったね。
そのうちに15歳くらいのころから自然にDJを始めるようになって、そのころは、ハウスのDJが周りに多かったからディスコとハウスをミックスしていたね。
- 現在もレコードでDJをしているんですか?
今では自分で作った iPadのプログラムを使ってパソコン上のAbletonを遠隔操作している。だからDJする時は、ブースにはiPadが1つあればいい。
- 毎月シンセの請求書がとどいたっけ -
- 曲を制作するようになったのはいつ頃からですか?
最初は、シンプルなソフトウェアを使って16歳くらいで始めたかな。最初は、機材が無くて苦労したけど、18のころから3年間Flashの広告デザイナーとして働いて、そこでのお金はすべて古いMoog、Rolandとかのアナログシンセにつかったんだ。シンセの博物館兼スタジオを自宅に作ったつもりだよ。毎月シンセの請求書がとどいたっけ(笑)。高校卒業した後にプロダクションの学校に通って、作曲やプログラミングの勉強したよ。それでだんだんと作曲の自由度が高まっていったね。最近の曲は70年代後半から80年代の始めにかけてのサウンドに一番近いかもしれないな。
- ライブの時はライティングにも気を使っているそうですが。
そうだね、16本のLEDのバーを自分の真後ろに配置してるよ。ライブの音に反応して光らせたりもしてる。LEDの発光パターンも自分でプログラミングしたんだ。ライティングに力を入れているのはパフォーマンスを音楽だけの領域で終わらせないためだよ。自分の気持ちも高まるね、独りでパフォーマンスしているんじゃなくて誰かドラマーでも引き連れてツアーをやっているみたいで楽しいんだ。
- 自身レーベルの Non Records について教えてください。
パートナーとで共同で始めたんだけど、今ではスタッフも増えたし良いチームだと思っている。デザイナー、マネージャー、ブッキングとかみんなが自分の役割をこなしているよ。僕はレーベルのためにデザインもするけど、音楽に集中できる環境は整えてある。
現在では、8人のアーティストが所属していて、各アーティストに対して別々のライティングがあるんだ。全員DJとLIVEセットができるよ。僕たちのLIVEセットに至っては、パソコンだけとかはありえないね。ライティングも駆使してダイナミックに仕上げるように心がけている。
レーベル用の新しい曲ができた時にはみんなでそれを聞くようにしているよ。フィードバックは曲を作る上で重要だと思っている。
僕自身は、ベルリンに住んでいるんだけど、僕もレーベルもアムステルダムがホームタウンだね。でもそんなには馴れてないから、未だに、アムステルダムの仲間と一緒にレーベルの運営や、プロダクションをやったりもしているよ。
- 今後のリリースの予定を教えてください。
実は、アルバムが完成間近なんだ、今マスタリングをしている最中で、年明けに発売予定だね。今回は、色々と新しい試みをしていて、レーザー光をつかった新しいライティングとか、あからさまな曲の盛り上げ方はやめて、もっと楽曲をバンド調にして曲そのものの質を向上させたつもりだよ。
- Kitsunéのような規模の大きいレーベルとの仕事はどうですか?
”Kitsuné”からのリリースは決まったのは、友達がレーベルオーナーのMasaya Kurokiの知り合いで、僕のことを紹介してくれてそこからだね。レーベルが僕の楽曲を気に入ってくれて「Kitsuné Maison Compilation Vol.10」に収録したい曲を自分で選ばせてくれたんだ。それで”Moon Children”の再発が決まったってわけさ。やり取りもすごくスムーズだったし、”Kitsuné”との関係は良好だね。
- Lhasa、Joystick Jay と共演する来週のギグについて教えてください。
アカデミー側からの要望で来週「See」っていう自分の楽曲をライブでパフォーマンスをすることになったんだ。だから、LhasaとJoystick Jay にお願いして一緒にやってもらうことにしたよ。昨日今日は、そのリハーサルで忙しいね。彼らの技術とアカデミーにある機材でオリジナルの曲と近いものに仕上げることができるからうれしいよ。Youtubeにアップされているのはテンポが早めだけど、少しスローに今回はプレイするつもりでいるよ。
- アカデミーで初めて会った人といきなり一緒にプレイするのは難しくないですか?
チャレンジではある。だけど僕は彼らにやってほしいことが100%分かっているし、前にもこういう経験はあるから問題ないと思っているよ。でもアカデミーの生徒はみんな例外無くハイレベルだから誰に何をお願いしても満足いくものに仕上がると思うよ。
- Lhasa、Joystick Jay とアカデミー後も一緒にギグや作曲をしていくつもりですか?
そうなると思うよ。Joystick Jayは、デンマークに住んでいるからベルリンに地理的にも近いしね。音楽的にも彼とはとても近いところがあるんだ。オールドディスコとか80年代の音楽を彼は作っているしね。Lhasaは、韓国だからちょっと遠いけど、何かやりたいと思っているよ。
- 貴重な時間をどうもありがとうございました。
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