BLAZE、KIMARA LOVERACE、RON CARROLLなど、名だたるアーティストが参加した4th アルバム「FOR HER FOR HIM FOR YOU」を発表した、世界が注目する日本人ハウス・プロデューサー「STUDIO APARTMENT」にインタビューを試みた。アルバムの内容や、制作などについて色々と語ってもらいました。
−まずはニューアルバムリリースおめでとう御座います。まさに待望という感じですね。
森田, 阿部:ありがとう御座います!
森田:現段階でやれるだけの事はやったかな。
−二人のついてお聞きしたいのですが、音楽を始めたのはいつ頃ですか?
阿部:小学校3年生の時に、ピアノを始めたのがきっかけで、中学校のときはパンクミュージックのバンドをやっていて、ギターなんかもやってました。それから、だんだん機材が進化してきて打ち込み音楽も始めたって感じですね。
森田:小学校1年の時に、エレクトーンを始めて小学校5、6年までやってました。高校生の頃はロックバンドをやっていて、大学に通っていた20歳ぐらいの時にDJを始めました。
阿部:エレクトーンなんてやってたんだ!知らなかった、初耳です(笑
−STUDIO APARTMENT結成までの経緯は?
森田:自分がDJをやっていたパーティーに、キャップ(阿部)が別のバンドで出演してて、そこで知り合いました。そこから連絡を取り合うとかはなかったのですが、とあるキッカケで連絡を取り合うようになって、何か一緒にやりたいねってという話になり、気づいたらこうなってましたという感じです。
−それぞれの担当を教えて下さい。
森田:基本的にリズムと上音で分かれていて、僕がリズム担当で、キャップはキーボードに関係する音がメインなんです。それ以外の楽器は他のミュージシャンを招いて、それを2人で作り上げていく感じです。
−さて、今回リリースされるアルバムについてお聞きしたいのですが、制作期間はどれ位でしたか?
森田:去年の10月から5月いっぱいまで作ってたので、8ヶ月間かな。
阿部:いつもは6ヶ月位なので、少し長かったですね。
−アルバムタイトルですが素敵なタイトルですね?
森田:その名のとおり(彼女にも、彼にも、あなたにも)なんですけど、プレゼント的なCDになればなーっと。人を通じて広がっていってくれればいいなっていう思いから付けました。
−3曲目の「Something Between Us feat. Deborah Bond」はラブリーな曲で、まさに旬な感じを受けるのですが、その辺はどうお考えですか?
阿部:今回、色が違う曲が沢山あるんだけど、あの曲はあの曲として、アルバムの中のバリエーションや流れ見せるための曲ですね。
森田:オシャレハウスシーンへのストライクなトラック物もないとなーという1曲なので、あれは、どちらかというとメイントラックではないんですよ。
−6曲目の「Wonderful Tonight」はエリッククラプトンのカヴァーになりますが、なぜWonderful Tonightをカヴァーしたんですか?
森田:ずっと昔から好きな曲で、前回のアルバムでもStevie WonderのIsn't she lovelyをカヴァーしたんですけど、今回も1曲くらいカヴァー物があってもいいんじゃないかっていうところからですね。
−「Wonderful Tonight」ではヴォーカリストKimaraをフィーチャーしていますが、彼女にオファーをかけた経緯を教えてください。
森田:単純に、好みではあるんですけど、Kimaraは前回のアルバム制作の時点からオファーを出したいヴォーカリストだったんですが、彼女は詩がかけないんですよ。なので、歌ってもらうならカヴァー曲かなっていうところだったので、ちょうどタイミングも良かったのでお願いしました。
−Blazeとの曲も入ってますよね?今回Blazeをフィーチャーしたのは何故ですか?
森田, 阿部:純粋に彼らの大ファンなので(笑
−その他にも様々なアーティストをフィーチャーしていますが、それぞれのアーティストが参加する事になった経緯を聞かせてください。
森田:1曲目のMoniqueに関しては、セカンドの時にFlightという曲で一緒にやった事があったので、もう一度やりたいなっていう思いからですね。それ以外のアーティストに関しては、その曲々にあうアーティストをピックアップしてオファーをかけました。
−10曲目のテッキーな曲「Hope」は、楽器を使わずに2人だけで作ったんですか?
森田:楽器は入ってないようにみえて、実は入ってるんですよ。
阿部:レコーディングしてもらったって事はないんですけど、ネタで入ってるんです。
−11曲目の「Spirit Of Elephant」はメロディアスなギターが響くプログレッシブな展開になっていますね?
森田:ギターで参加してくれたDSKさんと待望の初共演でしたし、全てにおいて良い感じに仕上がったんじゃないかと思います。
−そう考えると、9曲目のインストからガラっと展開が変わってきてますが、この辺はこだわりみたいなのがあったんですか?
森田:今までとはちょと違った一面をだせればなという感じで作ったんですけど、今までのアルバムを聴いてファンになってくれたの方がどう感じるかって所もありますね(笑
−ニューヨークでもレコーディングを行ったそうですが、ニューヨークにはどれ位滞在されていましたか?
森田:1週間弱ですかね。
−どの曲をニューヨークで作ったんですか?
森田:実際にレコーディングに立ち会ったのは1曲目のFound Himと、6曲目のWonderful Tonightかな。それ以外にも直接は立ちあってませんが、いろいろニューヨークで作業を行いました。
−レコーディングで一番大変な事ってなんですか?
森田:ヴォーカリストが立ち会うときは基本的に問題ないんですけど、データのみのやり取りのときは、外国人の中にはいい加減な人もいるので、それでちょっと困る時もありますね(笑
−1回のレコーディングってどれ位時間がかかるものなんですか?
森田:ピンキリですね!お昼からやって、深夜までやるときもありますよ。
阿部:前回のアルバムの時よりは、今回はスムーズに出来ましたね。
−お二人が制作の時、メインに使いってる機材を教えてください。
森田:シーケンスはキューベースを使ってます。
阿部:あとは、キーボードは一通り使ってますね、ハードも使えば、ソフトも使います。
−ニューヨーク滞在中にイベントへの出演もありましたか?
森田:2O5(ツーオーファイヴ)とApt(エーピーティー)でDJをやりましたね!
−ニューヨークでのプレイはどうでしたか?
森田:海外でDJをするときは楽しいですよ!変な偏見がないじゃないですか?自分のDJの評価がストレートにフロアに出るので、凄くやりがいがありますね。
−今作のように多くのアーティストとコラボして何か獲たものってありますか?
森田:常に得るものはいっぱいありますね。
阿部:日本人じゃ出せない、歌声とかメロディーとか。
森田:いつも関心されられるだけですね。
森田:阿部:あーすごいなーって(笑
阿部:Blazeに関してはJoshの鍵盤の固め方とか、凄く勉強になりますね。
−さて、今回のアルバムでもリリースツアーは予定されてますか?
森田:6月末から10月末までの4ヶ月かけて全国35箇所を回りますよ!毎週末、東京と地方を行ったりきたり、前作の時も30箇所くらい回ってました。
−東京ではYellowとagehaでの2公演となりますが、バンド形式でのライヴになりますか?
森田:そうですね。キックやハットはトラックですけど、他は全て生ですね。
阿部:あとは、Monique、Joi、Stephanieがヴォーカルで参加します。
−バンドでのライヴは初ですか?
森田:昔、それに近いような事はやりましたが、今回のようなフルバンドは初になります。なかなか見れないライヴにはなると思うので、僕らも楽しみなんですけど、リハとかもあるし、これからが大変です(笑
−リハって何回くらいやるんですか?
森田:僕らだけのリハもあるし、全体では3回位かな。
−海外ツアーの予定はありますか?
森田:年明けに海外版のアルバムが出るので、その後に回る予定です。
−今後のApt.からのリリース予定なんかがあれば聞かせてください。
森田:とりあえず8月にJEROMEのユニット、Nagano Kitchenのニューアルバム、9月はDAISHI DANCEのアルバムとMIX CDシリーズMUSeUMの第5弾、そしてその他12inchを含めいろいろリリースしますよ。
−最後にファンの方へ一言お願いします。
森田, 阿部:2年ぶりのニューアルバムなので、多くの皆さんの耳へ届けば嬉しく思います。是非聴いてみてください!宜しくお願いします。
※ 試聴には realplayer が必要です。
日本のダンスミュージック・シーン“第3世代”の幕開と言われた2ND ALBUM『WORLD LINE』、そして世界中で大ヒットを記録したシングル "Flight" の奇跡。さらに世界でその実力を認められた3RD ALBUM『PEOPLE TO PEOPLE』を経て、日本にダンスミュージック・ムーヴメントを確立させた。奇跡から軌跡へ…ダンスミュージック・シーンの代表格となった彼らが新たな軌跡を描く。
そう、彼女にも、彼にも、あなたにも。世界中を虜にするダンスミュージックがいまここに。