この「Best Album & Compilation」は、他のアワードとは異なり、clubberia編集部の独断と偏見で2012年にリリースされた作品の中からオススメしたい作品を20枚ほど紹介したい。2012年は、テクノ、ビートミュージック、ベースミュージックがより互いに歩み寄った印象を受けた。それは、新しいものが生み出されようとしている前兆なのだろうか。とはいえ、今回ピックアップした作品は、時間の経過に左右されない作品となっている。また、表示順はアーティスト名のA to Zとなっている。
James Blakeも尊敬して止まないデジタルミスティックズのMalaが紡ぎあげた、キューバ音楽とロンドンベースミュージックの甘く危険な作品がリリースされた。ダブステップとキューバ音楽が融合すると、こんなにも洗礼されたものにもなるのかと思うと同時に、プリミティブな部分を刺激してくる不思議な音楽だ。軽やかであり、中毒的。非常に危険な作品がリリースされてしまったと言っていいだろう。
DONATO DOZZYとNEELによるコラボレーションプロジェクト"VOICES FROM THE LAKE"のファーストアルバムがPROLOGUEから遂に登場した。セルフタイトルを冠した本作は、未発表曲11曲で構成されたアンビエントテクノの新たなる金字塔を示している。アナログな質感を大切にしたリズムトラックと煌くようなウワモノ、そして空間全 体をやさしく包み込むアンビエンスたっぷりのドローンシンセがディープに響き渡る。目を閉じ各々が自由に想像し体感してほしい圧倒的なスケールを持つ1枚だ。
ファーストアルバム「THIS IS MY SHIT」でジャパニーズエレクトロの旗手に登り詰め、磨きあげたメロディーセンスで洗練へとむかったセカンドアルバム「WEEKEND WARRIOR」のリリース以降、ロックを開拓し、ダンスの最前線を駆け抜け、今や、その垣根を越えて活動中の80KIDSが、約1年半ぶりのフルアルバムをリリース。デビュー以前の衝撃とさらなる洗練と熟練が加わり、これまで以上にエネルギッシュな輝きを放つ楽曲郡。類まれなメロディセンスで綴った合唱系リード・ギター&シンセがアンセミックに響きわたるエレクトロに枠を超えた傑作の誕生。