寸進尺退の1年に見た、音楽に対する希望の光。
この1年を振り返るということは僕や仲間達にとってとても大きな事。それも全て、僕たちが全てを懸けて進めてきた「Rainbow Disco Club(以下RDC)」の荒天による中止という事実に結びつきます。その瞬間は、今こうやってClubberiaの年末特集を書けるなんて思ってもいませんでしたから。
前日の仕込中から降り出した大粒の雨。時間を追うごとに風は強くなりデコレーションは飛ばされた。すべてを飲み込み膨らむ低気圧。夕方には作業そのものができないほどの状況になり夜まで待ち続けましたが、その日は最後まで何もできず、天候が好転することを願うことしかできませんでした。しかし、僕らの願いは叶わなかった。5月3日午前8:30、中止を決定。
どうしていいか分からず混乱する現場に、気がつけばたくさんの仲間たちが心配して集まってきてくれ、各クラブの方々は営業終了直後なのに今からお店を開けてくれるという。出演者たちまで協力してくれた。その後はご存じの通り。4会場による振替公演が朝まで続いたのです。
RDCに対する仲間たちとお客さん、音楽関係者の愛が、折れかかった僕らの心を支え、あんなに感動的な素晴らしい1日を作り上げてくれた。
最近では、風営法問題を始め音楽業界全体が揺れ動く中、僕はこのような経験をすることによって、音楽に対する人の純粋な気持ちというものは変わらないんだと感じました。それは中止せざるを得ないあの状況が経験させてくれた僕らにとっての希望の光。
愛する仲間たちと共にパーティーを始め、今日まで来れたのは支えてくれた全ての人たちのおかげです。本当感謝しています。本当に厳しい経験をした1年でしたが、振り返れば大切なことに気が付くことができたとても幸せな1年だったと思います。