2012年は中巻

 単なる来乗客数で盛り上がっているかどうかを判断するのは安易かもしれませんが、それでもフェスへの注目度は、年々大きくなっていってるように思います。「BIG BEACH FESTIVAL」「FUJI ROCK FESTIVAL」は、過去最大の来乗客数を記録。そして今年は、「electraglide」の復活と、フェスに関するキーワードが飛び交いました。その中で、昨年、地震の影響で開催が中止になってしまった「RAINBOW DISCO CLUB」や、悪天候のため開催中止の選択をとった「METAMORPHOSE」、「FREE DOMMUNE」、この3つのフェスは、クラベリアをご覧頂いている読者にとって、今年は特に注目を集めたフェスだったように思います。
 ご存知のとおり野外から幕張メッセへ会場を移した「METAMORPHOSE」と「FREE DOMMUNE」は成功終わりました。いっぽう晴海客船ターミナルで再び開催しようとした「RAINBOW DISCO CLUB」は、今度は悪天候で開催を再び中止という、2年連続での中止という、おそらく今まで起こったことがないような事態に陥りました。
 ただ、開催中止の判断からほんの数時間後に、イベントを心待ちにしていた人たちのために3つのパーティーがSECO、 WWWそして elevenで同日急遽オーガナイズされました。WOMBでの公式After Partyも含め、RDC出演予定だったアーティスト達は東京の街を豪華なダンスミュージックのショーケースに変えていきました。
 clubberiaのレポートムービー(http://www.clubberia.com/videos/138526-Rainbow-Disco-Club-at-Seco-Womb-Tokyo-03-May-2012/)でも、この1日をご紹介しましたが、出演者にも来場者にも、言葉にはできないいろいろな思いが入り混じりながら、おそらく再び味わうことができない特別な熱狂がそれぞれのフロアに有ったのではないでしょうか?晴天で青空の下、楽しむことができたら、それはそれでベストだったと思います。ただ、中止になったからこそ生まれたドラマは、おそらく通常に開催された時より深く心に刻まれるのではないでしょうか?
 「2012年は中巻」と書きましたが、2011年は上巻、そして2013年は下巻なのかなと振り返って思ったからです。「METAMORPHOSE」と「FREE DOMMUNE」は、野外に戻るのか?「RAINBOW DISCO CLUB」は、先日、晴海客船ターミナルでの開催を発表しましたね。まだまだこれらのフェスは2011年から続くストーリーを、どういう風に書いていくのか、2013年も注目を集めることでしょう。