DUBFIRE SPECIAL INTERVIEW supported: オヤイデ電気

「Deep Dish 2.0」復活、「dubfire:live HYBRID」始動、、、
溢れるクリエイティビティーの源流を訪ねて

2014年、Sharamと共に活動しているユニットDeep Dishの復活がミュージックシーンでのビッグニュースとなったDubfire。年末には、WOMB公演のために来日し、オープンからラストまで素晴らしいパフォーマンスを魅せてくれた。
Dubfireが2014年に行ったプロジェクトで注目を集めたのは、なにもDeep Dishの復活だけではない。それは、彼が構想から2年の歳月をかけ完成させた「dubfire:live HYBRID」だ。この「dubfire:live HYBRID」は、ライブパフォーマンスにサウンドやビジュアルといったアートをシンクロさせた新しいショーの形で、映像は、未来的な、機械が人間を支配している世界に存在する機械と人間のハイブリット(雑種)についての作品となっている。
そして、彼にフォーカスを当てるのは彼がメイドインジャパンの製品の愛用者であることも挙げられる。そう、機材と機材を繋ぐ、オヤイデ電気のケーブルの愛用者としても有名だ。その徹底した拘り、彼のアイデアを支えるプロダクトにフォーカスを当てご紹介する。

ハイブリッドな世界に人間が飛び込んでいくんだけど、機械も肉や血液を作り出すようになるんだ。

ー 2014年の大きな出来事についてお話を聞かせてください。

2014年は、僕のキャリアにおいて新しい区切りとなった。SharamとのDeep Dishの活動を休止してから8年間はずっとソロでやってきたけど、2014年にDeep Dish 2.0として活動を再開したんだ。新生Deep Dishは、僕とSharamがソロ活動を通して学んだことや影響を受けたこと、僕たちが作ってきた音楽、新しいアイディアが反映されて全く新しいブランド/アイデンティティ/サウンドになっている。これら全ての要素が刺激し合ってDeep Dishに全く新しい創造性が生まれたんだよ。

僕らが活動を休止した理由の1つとして創造性の枯渇があった。音楽を通じて人に伝えるべきことが何も無くなってしまったんだ。Deep Dishとしての活動は一通り終えて僕たちはそれぞれの道に進んだけど、お互いに違う道を進んでそれぞれ成功を収めた今、Deep Dishとしての活動を再開することはとても刺激的だと思った。僕たちはすでにデモをたくさん作っていて、まだ手をつけていないトラックも数曲ある。これが2014年の大きなプロジェクトだった。もう1つは「dubfire:live HYBRID」。僕のデビューライブだね。実現するまでに2年もかかった。

ー 「dubfire:live HYBRID」はライブパフォーマンスにサウンドやビジュアルといったアートをシンクロさせた新しいショーの形を作り上げました。「dubfire:live HYBRID」が実現するまでのアイディアやアプローチなどを教えてください。

自分が何をしたいかよりも何をしたくないかがとてもはっきりしていて、単純に映像を流すことはしたくなかった。最近の、特にメインストリームのアーティストやフェスなんかは、LEDなどの照明や映像が過剰だと思う。
ただ映像を投映するのではなく、オーディエンスには僕が長年構想を練ってきたビジュアルイメージを通じてしっかりと僕の世界に入り込んでほしかった。映画を見るような感覚で入り込んでほしかったから、最初はキャラクターを使ってストーリーを展開するような演出を考えていた。当初はCGアニメーションで未来的な、SF映画のような作品を作ろうと考えていたけど、さすがに映画を作るのは無理だからまずはイメージを固めて音楽を作った。
そしてブルックリンにVolvoxLabsという素晴らしい会社があるのだけど、彼らに作った音楽と一緒にビジュアルのイメージを伝えたんだ。そうしたら映像についていろんな候補を考えてくれて、

ー そのマシーンには自我があるのでしょうか。

そこが面白いところなんだ。コンセプトはあるけど、ストーリーが事細かに決められているわけではない。未来的な、機械が人間を支配している世界に存在する機械と人間のハイブリット(雑種)についての作品で、エイリアンのデザインを担当したスイスのアーティストH.R. Gigerの作品が反映されたようなバイオメカノイドが出てくる。ハイブリッドな世界に人間が飛び込んでいくんだけど、機械も肉や血液を作り出すようになるんだ。
初めは人間のように個々の存在が生存しているけど、機械が成長するに連れて、徐々に肉や血液を取り込んで最終的には、成長して歳を取るようなプログラミングが生まれるんだ。そして徐々にそのハイブリットの世界をコントロールする者に支配されていく。クレイジーなコンセプトだろ。これを2Dのスクリーンに投映して、その他に3Dのスクリーンを4台使ってそれぞれを音楽や照明とリンクさせた。
オーディエンスが音楽を聴いたり、踊ることを忘れてスクリーンに見入ってしまうと困るから、時々スクリーンの映像は全て失くして照明と音楽だけの時間も作った。3Dのスクリーンを再開させてまたストーリーに引き込ませたりしてオーディエンスと遊んでいる感覚に近かったよ。僕はスクリーンの裏にいたけど、こっちからはスクリーンを通してオーディエンスを見渡すことができたから、みんながスクリーンに見入っているのも踊っているのも全部見えたんだよ(笑)。

何をするにもケーブルが必要な時代なのに、どのケーブルも携帯性、柔軟性、デザインが重視されていていない。
いろいろな場所でDJをするのに最も美しくて機能性の高いケーブルを作りたかった。

ー 「dubfire:live HYBRID」の使用機材、環境を教えていただけますか?

いろいろな機材を使ったけど、ノートパソコンだけは使いたくなかった。だからiPadを2台使ったんだ。1台はメインの楽器をコントロールして、もう1台はリマーテンプレートとして使った。今どの曲の何分目なのか表示してくれ、それで次の曲まで後何分かがわかるんだ。
あと気に入っているLivid InstrumentsのCNTRL:Rをハードウェアコントローラーとして使っていたんだけど、レイアウトがあまり良くなくて、今はDS1を使っている。
DubspotとLivid Instrumentsがコラボした製品だね。僕の時代は大きなミキサーを使っていたから、DS1みたいなミキサーを使うとスタジオにいるエンジニアのような気分になれるから好きなんだ。
そしてオヤイデ電気のカスタムケーブルを使っている。何をするにもケーブルが必要な時代なのに、どのケーブルも携帯性、柔軟性、デザインが重視されていていない。いろいろな場所でDJをするのに最も美しくて機能性の高いケーブルを作りたかった。オヤイデ電気のケーブルはデザインも機能性も素晴らしくて最高だ。今使っているのはプロトタイプだけど、いつか正式に製品化したいと思っている。
他にも”キル ボタン”というのも使っている。トラックの途中で盛り上がってきた時にいろんなエフェクトをかけていて見失ってしまうことがあるだろ?そういう時にこのキルボタンを押せば全てのエフェクトをカットしてくれるんだよ。クイズ番組みたいにボタンをバーンと叩くんだ(笑)。
あとは、Radio Swicherをバックアップシステムとして使っている。

そして素晴らしいチームがいる。インターナショナルなチームで、照明担当はドイツから、制作会社はLAに拠点をおいているし、サウンドのアンディーはイギリス人でロンドンに住んでいる。ミュージカルディレクターの クリスチアーノはイタリア人でベルリンに住んでいて、ライブツアーコーディネーターのロザリアもベルリンに住んでいる。もちろんVolvoxチームはニューヨークのブルックリンだ。どこで公演を行うにしてもみんな飛行機に乗らないといけないし大変だけど、今3公演を終えて結果にとても満足しているよ。

ー いつか私たちも「dubfire:live HYBRID」を体験したいです。日本公演を行う可能性はありますか?

そうだね、今年は「WOMB ADVENTURE」が開催されなかった。来年から再開してくれることを望んでいるけど、もし無くなってしまったら他のクラブを探して12月あたりに是非来日したいね。

ー オヤイデ電気についてもう少しお話いただけますでしょうか?

オヤイデ電気はケーブルに関して素晴らしい結果を出してきた。マーケティングも然るべき人々に行き届いていると思う。昔、DJたちはシーマケーブルを使っていて、僕がオヤイデのケーブルを持っていると、デザインが良いからみんなケーブルをどこで買ったのか聞いてくるんだ。音に関しても、どうして僕の音はいつも迫力があって暖かくてベース音が、しっかり出ているのかよく聞かれたよ。
「これは日本のメーカーのケーブルで、デザインもサウンドクオリティーも素晴らしい。」って教えてあげていたんだけど、それがどんどん広まって著名なDJたちの耳にも入ったみたい。
僕とコラボしたケーブルの製品化についても話を進めていて、今僕が使っているケーブルよりも優れた製品になりそうでとても楽しみだよ。オヤイデ電気はケーブルのターゲットを本当に理解して正しいマーケティングをしている唯一の会社だと思う。とても大事なことだよ。オヤイデ電気は今までDJたちと親密な関係を築いてきて、DJたちの意見を製品に反映させてきたんだ。DJたちと良い関係を築いて、機能性の高い素晴らしいケーブルを作って最高のパーティーを生んできたよ。

Dubfireが愛用している日本のハイファイオーディオケーブルメーカー、オヤイデ電気のNEO。
このNEOは、楽器やレコーディング機器などのために立ち上げたオーディオケーブルのブランドで、DJ、プロデューサー、ミュージシャン、エンジニアなど様々なジャンルのアーティスト達に支持されている。
特にクラブの世界では、国内のDJやクラブはもとより、海外の名立たるクラブ、フェスティバル、そしてDJ達に愛用されている唯一のDJ専用ケーブルを生産しているハイクオリティーケーブルメーカーとして、世界中でその名が知られている。


  • d+ class X

    Serato Scrach Live やTraktorなどのデジタルDJシステムのために作られたハイクオリティーオーディオケーブル。数々のギミックがちりばめられており、プロフェッショナルツールと呼ぶにふさわしい唯一無二のケーブル。

  • d+ USB class B

    PC環境を中心とするサウンドツールに向けたハイクオリティーUSBケーブル。優れたダイレクトサウンドと安定した伝送、そしてスタイリッシュなインダストリアルデザインはDJやクリエイターのマストアイテム。


この写真の中でDubfireが使用しているものが
d+ USB class Bとd+ class X。


http://www.neo-w.com/