ロンドンを拠点に90年代の中期から音楽活動を始め240Volt/Volt Musicレーベルを運営するJames TaylorとDavid "Broon" Brownによるテクノ/ハウス系ユニット、Swayzak。彼らはダブ、エレクトロ、ニューウェイヴ、ハウスといった幅広いジャンルを融合させたサウンド・スタイルで根強いファンが多い。80年代の英国ニューウェイヴの音源を多用し、隠し味としてダブ的な要素を加えるところが彼等のサウンドの特徴と言える。98年"Snowboarding In Argentina"、00年"Himawari"とアルバム・リリースを重ね、そのスタイルを進化させていった彼らは、続く02年にリリースした3枚目のアルバム"Dirty Dancing"で、幻想的な歌声が印象的な女性ヴォーカリストClair Dietrichをフィーチャーし話題を呼び、世界各地で大きな反響を得た。04年の夏には映画のタイトルをモチーフにした"Loops From The Bergerie"のリリースを受けて再来日を果たし、Metamorphoseの「!K7ステージ」で披露したライヴ・セットは、ニューウェイブからアフロ・ビートにまで発展する完璧なパーフォーマンスで私たちへ至福の時間を提供してくれた。そして、2007年には!K7より、4枚目アルバム"Some Other Country"をリリース。ハープやフルートなどの生音も混じりあう独創性のあるテック・サウンドで話題となっている。彼等のライヴ/DJは、実験的且つかなりエキセントリックで、官能美に満ちた世界観を表現。流動的なテクノシーンにおいて長きに渡り活躍するその存在は唯一無二といえるだろう。