日本人レゲエDJの草分けであり、現在はMIGHTY CROWNのレーベル<LIFE STYLE>に所属するトップ・エンターテイナー。
80年代後半からレゲエDJ<PAPA BON>として地元札幌を中心に活動。93年に渡米、ニューヨーク/ジャマイカで長期滞在。この間もJap Jam、Thunder Gateなど当時台頭したジャパニーズ・レゲエ・レーベルから7インチシングルをリリースし、その存在が話題を呼ぶ。98年Rockers Islandから12インチ「傷心症」、そしてPushimやRyo The Skywalkerなども参加したアルバム『Sword Man』(CDはBandai)を完成し帰国。その後、日本全国でのライブ活動、あらゆるレーベルからのリリースなど常にシーンの真ん中に存在し続けてきている。2001年ユニバーサルからマキシシングル「WHO AM I」リリースを機にDJ名をPAPA Bと改める。
Papa Bの魅力は、毎回変化球のようにくり出される斬新なアイデア溢れるテーマ、たたみかける早口トークや歌心あふれるメロディーラインなど緩急極めたフロウ、常に意表をつき時にはコミカルな言葉をもりこみながら実はしっかりと社会を見据えている深いリリックにある。
またライブでは、バンドショーでもラバダブもそれぞれの味を生かして自身を演出。数々の全国各地のビッグ・ダンスでそのスキルの高さを見せつけた。
2003年11月よりNY時代からの仲間であるMIGHTY CROWNに参入。地元札幌とMIGHTY CROWNのベースである横浜を行き来しながら本格的にレコーディングを開始。2004年6月フル・アルバム『NEO ENTERTAINER』をリリース。実に6年ぶりのアルバムとなった本作は、パフォーマンスでの評判を倍増して実証した名盤となった。「NEO ENTERTAINER〜スーパー高速マシン〜」で早口Dee Jayの異名を存分発揮したかと思えば、「Money Can’t Buy」ではシンプル&ストレートに胸を打つ。ジャマイカの流行に対抗して日本独自の踊りを提唱した「OUR DANCE」、得意のコミカルな社会風刺チューン「お経でポン!」などなど、そのタイトル通り、アイデアに富んだエンターテイナー振りを十二分に魅せている。
常に新しいスタイルを生み出しながら、どの曲にも共通する圧倒的なオリジナリティ。PAPA Bは、自分のスタイルを貫きつつ万人にレゲエの楽しさや自由さを届ける稀代のアーティストである。