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REX THE DOG

50年代のアメコミ「Rex The Wonder Dog」は、馬に乗って人を助ける(!)というスーパードッグが主人公だった。ケルンの老舗レーベル、KOMPAKTを舞台にエレクトロ風味のポップなダンス・トラックを多数手がける謎のユニット、レックス・ザ・ドッグは、アー写ならぬアー絵に描かれたキュートな犬、レックス君が曲を作っているなどという噂もあるが、実のところは、90年代初頭から活躍するイギリス人プロデューサー、ジェイク・ウィリアムスがその音(とすべてのイラスト+アニメ)を作っているようだ。ジェイクはJX名義で、アッパーなハウス・ヒットを多数生んだレーベルHooj Choonsを舞台に活躍(なんと最初のシングル当時は16歳という早熟!)。全英トップ5に入るヒット“There's Nothing I Won't Do”含む、5枚のシングルをすべてトップ20に送り込む。2004年頃からはオールドシンセ(コルグの700SやカシオのCZ230-S、ローランドJUNO106、ARP2600など)趣味を全開にした、ロマンティックでエレクトロなプロジェクト、レックス・ザ・ドッグに移行。KOMPAKTだけでは飽きたらず、自らのレーベルHundehaus、さらにはフランスのKitsuneからもシングルをリリース。そしてついに8月にデビュー・アルバムとなる『The Rex The Dog Show』をリリースする。作品数こそ少ない彼らだが、業界にはファンが多く、これまでDepeche Mode、Soulwax、Mylo、The Prodigy、Royksoppなど錚々たるメンツのリミックスを手がけている。