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DAMIAN LAZARUS

CROSSTOWN REBELS

コンピレーション『Rebel Futurism 2』と昨年のBBC Radio One Essential MIXで世界に多くのファンを獲得したダミアン・ラザラスのキャリアはドラマそのものである。
19歳で子供が産まれたことを機に社会に出ることを余儀なくされたダミアンは20歳でイギリスの大衆紙の犯罪レポーターとなり、『The Sun』や『Daily Mirror』など最大手紙を渡り歩くものの、その仕事に大きな疑問をもち(取材の過程で殺人鬼の家族と友達になってしまったこともあったという)、同じジャーナリストでもかつてより最も大好きであった音楽のジャーナリストとして、イーストロンドンのスタイル誌『Dazed & Confused』の音楽エディターとしての天職についた。Terry CallierやChuck D、KRS-Oneなどのヒーロー達を精力的に取材した。『僕の人生の中でも最も楽しい一時だったね』Dazed Nightではカイリー・ミノーグやビョークとバック・トゥ・バックでDJした。そして、当時の人脈を通じてピート・トン率いる[FFRR(ロンドンレコード)]から、[CITY ROCKERS]というレーベルを設立し、ファースト・シングルとなるMiss KittinをフィーチャーしたFelix Da Housecatの「Silver Screen」が世界中で大ブレイクしたことは多くの人の記憶に残っているかもしれない。[CITY ROCKERS]のパー
ティ、Body RockersでレジデントDJとなったダミアンはSoulwaxやErol Alkanなどと共に、ロンドンの最先端のナイト・ムーヴメントを作り上げた。またしてもこのユースカルチャーの可能性に目をつけたMOSなどの大資本の波に飲まれていく形でレーベルは分解せざるをえなくなってしまった。『何かとてつもなく面白いことをやっていけると確信してたんだけど、何か大きな力が僕らの目の前に立ちはだかったんだよ』。数多くのコンピレーションと正しいギグでの成功は彼のDJとしてのキャリアを順調に育て、イビサのスペースと DC10でのCIRCO LOCOでレジデ塔Vーはこれを後押しした。そして、ついに自身のキャリアの集大成とも言える[Crosstown Rebels]を設立する。DJとしてもロンドンの音楽通のみならず、ファッション、その他メディアの業界人のあつまる洗練されたラウンジ『T BAR』ではマンスリーのパーティをホストし、Michael MayerやLoco Dice、Mathew Dearらと現在のロンドンを提唱している。2007年はCRから4枚のアルバムもリリースを予定しており、今年もアンダーグラウンドの炎を灯し続けてくれることであろう。A&R、DJとしてのキャリアに徹し、自身の作品を作ることを否定し続けてきた、ダミAンだがそろそろ動き出すかもしれない。