主にThemselves/Subtle/13 & Godの活動などで知られANTICON.のビートメイカーとして君臨し続けているJeffery James LoganことJel。シカゴのカトリック信者の家に生まれ、少年時代には古典的なチャック・ベリーのロックンロールに熱狂していたという少年は、高校時代に初めて手にした楽器(現在に至るまで彼の唯一のリズム・マシーンとなった)=E-MUのサンプラーSP1200でトラック作りに没頭、その後の人生の大半をビートを創り出すことに捧げることになる。 大学時代にMC/ヴォーカリストであるDose OneことMC Adam Druckerと出会い、96年には音楽活動に集中する為にドロップアウト。その2年後にDose Oneとその仲間達の名を知らしめる画期的作品『Hemispheres』が世に出ることになる。このANTICON.レーベルの誕生を告げる作品で Jelは2曲をプロデュースし、Dose Oneのもう一つのプロジェクトThem(Themselves)、Deep Puddle Dynamics、Alias、Sole、Slugの作品でヒップホップ既存の枠組みから逸脱しエレクトロニカ〜ポスト・ロックといったものをも超越したサウンドで体現してみせた。 2002年には初の作品となる『Greenball』と『10 Seconds』の2枚のソロ作を短期間で生み出し、その後自身のプロジェクトはEP1枚、2006年実質2作目のアルバムとなる『Soft Money』と寡作ではあるがBlack Thought(the Roots)、 DJ Krush、 Mr. Dibbs, Sage Francis名だたる共演者の作品でも、トレード・マークといえるSP1200から繰り出される重厚で分厚いブレイクビーツで魅了している。また地元オークランドをベースにサイド・プロジェクトとしてDoseoneとJelが暗躍している実験的なサイケ&クラウト・ロック・ユニットSubtleもまたカテゴライズすることが困難なジャンルレスなユニットとして注目されている。
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