80年代後半から90年代初頭に掛けてメジャー・シーンでも暴れまくっていたCulture Beatの初期メンバーという経歴を持つ大ヴェテラン。当時メジャー・チャートを賑わせている間にもアンダーグランドな活動もこなし、Culture Beatの中心メンバーであった今は亡きTorsten Fenslauと共に、ジャーマン・トランス・ムーヴメントの中でAbfartそしてTyrell Corp.などの名義で数々のクラシックとなる名曲を産み出していった。DJとしてもSven Va"th等が活躍していたフランクフルト空港のターミナル・ベースメントに居を構えた伝説のクラブ、Dorian Gray(現在のフランクフルトと言えばCocoon、その前はOmenが代表的クラブだが、それ以前は間違いなくこのDorian Grayが最重要な伝説的クラブ!!)で腕を磨き永きに渡る活動のベースを固めていたが、残念なことにパートナーのカー・アクシデントによる死後、その活動は極端に沈静化してしまった。一時的にドラムンベース・シーンへと足を踏み入れたりと試行錯誤の期間を経て、05年より再びテクノ・シーンでの活動が活性化しミニマルなDJツールを続々とリリースし見事に復活、シーンの最前線に戻ってきた。昨年の<WIRE08>で初来日を果たし、そのいぶし銀ともいえるオールド・スクール的なDJスタイルが評判を呼び、翌09年の3月には早くも再び日本の土を踏むことになったほど。初来日からこの一年の間に3度目という脅威のハイペースでの再来日は彼の人気を雄弁に語る事実であり、正直なクラウドの反応が後押しをしたものだろう。
http://www.myspace.com/jenszimmermann