スペイン語でロス・ヘルマノスとは、"ブラザー"を意味する。この言葉の裏には、異なる文化、環境、技術、そしてスピリットを持つ人間が音楽のために協力するという意味が含まれている。ロス・ヘルマノスはジェラルド・ミッチェルとDJロランドによりスタートされた。1998年にURからリリースされた "Jaguar"はラティーノとブラックのハウス・ミュージック・コミュニティ、さらに世界のテクノ・ハウス・シーンを揺るがした。この成功は黒人音楽とラテン音楽の要素を融合したエレクトロニック・ミュージックの必要性を示した。その後、URのレーベル・オーナーであるマッド・マイクと共にレーベル構想を立ち上げ、4年間のテスト期間を経て、ロス・ヘルマノスは2004年にURの意思を継承したレーベル、そしてプロジェクトとして始動し、同年にサブマージがモータウンと同じストリートに拠点を移したと同時に、"Birth Of 3000"(LH-001)をリリース。
2004年には早くもファーストアルバム「On Another Level」をリリース、世界中で大反響を受け、日本でもリミックス誌の04年度アルバム部門第一位を獲得するなど、メディア、ミュージックリスナー、 DJから絶賛された。05年には、ギャラクシー2ギャラクシーと共にサブマージツアーで来日し、卓越した演奏でリキッドルームを感動の渦に包んだ。そのライブは今や伝説となっている。
ロス・ヘルマノスはその推進力であるプロデューサー、ジェラルド・ミッチェルを中心に構成されており、創設メンバーであったDJロランドのURからの脱退、DJS2ことサンティアゴ・サラザーの加入そして脱退を経て、現在はキーボードのジェラルド、ドラムにはギャラクシー2ギャラクシーでもドラムを担当しているラファエル・メリーウェザース、そしてDJマーク・フラッシュの3名で構築されている。
07年12月にリリースされたセカンドアルバム「Traditions and Concepts」では「On Another Level」からのラティーノなムードを引き継ぎつつも、ジェラルドのルーツでもあるソウル、ゴスペルミュージック等のブラックミュージックからの流れも加わり、驚異的な仕上がりを見せている。