「ダビー・エレクトロニック・ファンク・マスター」こと、Colin McBean a.k.a Mr.G。80年代後半からKCCとしてロンドン"Confusion"でレジデントを務め、90年代前半からはCisco Ferreiraと共に「The Advent」としてトラック・プロデュースを始める。そのヘヴィネスとテックネスは、まさにその時代が求めていたサウンドであり、90年代後半にかけて超重量級ハードミニマル・トラックを多数リリースし、世界中をツアーで駆け回った。99年にはレーベル<Phoenix G>を立ち上げると同時に、The Adventを脱退。自身の音楽性を追求すべく、その疾走感とグルーヴを進化させたテッキーでファンキーな作品を手がけるようになる。その鋭敏な聴覚と深い音楽知識、卓越したマスタリングスキルで、彼の作品は瞬く間に周囲のDJやメディア関係者の耳に留まるようになり、Defected、Duty Free、The End、Skint/Loaded、Ovum、そして<Rekids>などの著名レーベルから数多くの傑作EPをリリース。04年にはアムステルダムのフェス"Dance Valley"で、The AdventとしてCisco Ferreiraと共に再結成ライブを披露。これもさらなるステップアップのきっかけとなった。
08年には新レーベル<°PROOF>を立ち上げ、キラートラック"Custom Made","Sometimez I Cry"をリリース。ジワジワと紡ぎ出されるようなアシッド色の強い危険なベースラインが渦巻くサウンドで、特にJosh Winkによる"Custom Made"リミックスはその年の大きな話題となった。またリミックス・ワークでは、Josh Wink "Freak"、Robert Owens "Never Too Late"、Lottie "Bushroot"、Hatiras "Space Invader"、Xavier Morel "Groove On","Get Groovy"、Roger Sanchez "Another Chance"など、アンダーグラウンド~オーバーグラウンドを問わず、様々なアーティストの作品を手がけており、いまも絶え間なくリミックスオファーが相次いでいる。現在は、Phoenix GとデトロイトのMoods 'n' Groovesからリリースを予定しているほか、別名義で日本のレーベルからのリリースも控えている。09年に行われたロンドン"Fabric"でのライブショーケースを皮切りに、今年も精力的にライブツアーで世界を回る予定だ。