もしも PROFESSOR INC がフランス・アンダーグラウンドシーンの新しい一面にふさわしいと思われているとするならば、それ はただ現在までこのシーンが目の届かないところで活動し続けていたからである。テクノの世界がベルリンに目を向けている間、 フランスはもっぱらフィルター・ハウスで有名であった。しかし、新世代のプロデューサー、DJ と共にテクノシーンはカムバッ クを果たし、その中でも最も注目すべきアーティストが、PROFESSOR INC であると言えよう。 ロックバンドで様々な楽器を演奏していた経験を持つ彼だが、2011 年、デトロイトの Soiree Records、Solid Groove International からのリリースの後、急成長を始めたシーンに貢献したいと考えた彼は拠点をパリへと移す。 パリのテクノ・エリート達に立ち向かうため、ディープハウス、ディスコファンク、古典ハウスの色を帯びた彼独特なサウンド を造り出していった。彼の十分なテクニックとバックグラウンドこそが彼の音楽を傑出させていったのである。Phonogramme、 Rue De Plaisance、Boe からのリリースを着実に重ね、同時に影で多くの地下レーベルを運営し、フランス、ヨーロッパ、そし て日本に至るこの急成長する熱狂を経験する事となる。
長い DJ 活動の後、現在、自らの音楽の感性をそのままぶつけることが出来るライブ・セットに焦点を当てて活動をしている。