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Petre Inspirescu

[a:rpia:r]

目下ミニマルテクノ・ハウス界を席巻するルーマニアシーンの中で、盟友Rhadoo、Rareshと共に中枢的存在として活動してきたPedroことPetre Inspirescu。彼は1999年に第二の故郷であるブカレストにあるWeb ClubにてDJとしてのキャリアをスタート。その後、イビザのクラブDC10にて開催されているCircolocoのレジデントとなる。以降、彼の名前は多くのリスナーの間で話題となり、その優れた音楽性とDJプレイは、当時、辺境の地とされていたルーマニアが持つ豊かな音楽シーンへの興味を一躍高める契機となった。元来からPetreはエレクトロニックミュージックに限らず、ディープハウスや多種多様なグルーヴから強い影響を受けており、彼のDJセットでは時にストレートな感性から外れた歪つな楽曲を交えながらも、一切の無駄が排除されたタイトなテクスチャーにより、グルーヴが損なわれることはなく、ダンスという行為における芯となる部分を一際引き立たせている。2007年には今や避けては通れない最重要レーベルとなった[a:rpia:r]をRhadoo、Rareshと共に運営開始。近年はオーケストラを交えたプロジェクトπEnsembleを立ち上げ、ストリングスなど管弦楽の持ち味を存分に生かしたPetreによる新解釈オーケストレーションを世に送り出している。また2013年の今年はシーンの重要ミックスCDである「Fabric」からもリリースを果たした。その「Fabric68」は自身の楽曲のみを使用した内容で各メディアで称賛を浴びた。