'16年に結成したハウス・ミュージック・コレクティブ『CYK』のメンバーであり、ソロにおいても国内外で多くのギグを重ねているKotsu’は20年9月に京都へ拠点を移した。それ以降も活動ペースは変わらず23年2月までに国内27都市でプレイ、ダンスミュージック及びクラビングにおけるピュア・エナジーを全国規模で放出し続けている。DJにおいては10年代以降のダンスミュージックを参照点に過去アーカイブを織り交ぜながらボーダーレスに展開する。社会的なムードやフロアのグルーヴに応じた独自のセレクションには定評がある。
また、Baba StiltzやMall Grab、Ross From Friendsなど数々のアップカミングなDJ/プロデューサーを招聘してきたCYKは、日本のみならず韓国や香港などのアジアや「Rainbow Disco Club」や「FUJI ROCK」などのフェスティバルにもラインナップされており、22年12月渋谷O-EASTにて行われたALL NIGHT LONGパーティーも盛況を見せた。B2Bスタイルを軸に広義の”ハウス”の解釈のもと、日本を中心に海外も含めた様々なシチュエーションでプレイを重ねている。また、旧来のハウス・ミュージック・カルチャーに準拠し、セーフスペースの概念に重きを置いたフロア作りを行なっている。
Kotsu自身のパーティーおよびCYKを中心に多数のフライヤーを手がけるグラフィックデザイナーとしての側面もあり、過去にコラムが中心となったZINEの製作を行うなどあらゆるフォーマットでアウトプットを行なっている。”DJ”という肩書きに依拠せず活動する彼は、この時代に投下された一種の吸収体による純粋な反応に過ぎない。