11/11 (月)
さて今回は日本でのお話し。普段あまり日本でやったパーティーのレポートってやらないけど、今回レポートするパーティーは本当に素晴らしい内容だったので、非常にサラッとですがレポートする事にしました。あの日実際に遊びに来てくれてた人達は分かってるだろうけど、あの日あそこに居合わせられなかった多くの人にも、このアーティスト、そしてこのパーティーの良さを是非伝えたいからね。
『Beat In Me feat. Petre Inspirescu (a:rpia:r)』
SATURDAY 2 November @AIR
だけどその前に大事な話しを。このコラムは『IBIZA through RAHA's eyes』。そのイビサで今大変大きな問題が持ち上がっています。
スペイン政府が、なんとイビサからごく数キロの海で石油採掘計画を実行しようとしていてバレアリック諸島全体で大問題になっています。このままだと作業はいつ始められても不思議がなく(いやそう簡単にはできないよ、と言う現地友人の意見もありますが)、もしこれが実際に行われてしまったらあの美しい自然は失われるでしょう。と同時に今ある商業として君臨するイビサも数年のうちに衰退していってしまう可能性も小さくないでしょう。
止めるには30,000人の反対嘆願署名が必要らしく、まだ足りていないようです。現地に住んでいる友達たちは全員が所定の場所に出向いて直接中止の嘆願書にサインしていますが、海外に居てそれができない僕らにできる事は、スペイン語のdocumentをここからダウンロードして
(スペイン語バージョン。これ以外に書いても無効なので注意!)
http://alianzamarblava.org/wp-content/uploads/2014/01/mini-alegaciones-tipo-sobre-sondeos-sismicos-de-Cairn-Energy.pdf
必要事項を全て埋め、
このスペイン語のDocument、参考資料として英語バージョンもこちらからダウンロードできるので参考にしてもらうといいと思うんですが、http://alianzamarblava.org/wp-content/uploads/2014/01/English-alegaciones-tipo-sobre-sondeos-sismicos-de-Cairn-Energy.pdf
それでも僕はさらに分からずスペインの友達に電話して下記のように記入すればよいのだと教えてもらったので参照して下さい。
(郵送先)
WORLDFAMILYIBIZA,
APDO 160,
07810 SANT JOAN,
IBIZA, SPAIN
http://www.ibiza-spotlight.com/magazine/2014/01/ibiza-says-no-oil-drilling
http://partyaminal.blogspot.jp/2014/01/say-no-to-oil-drilling-in-ibiza.html (日本語で分かり易い!)
日数の現実問題として、僕のこのトピックが掲載される時点もしくはこのコラムをあなたが目にした時点で、この31日必着と言うのが
物理的にもう間に合ってないよ、と言う場合もあると思います。
ですが今現地の別のそういった関係者とやり取りして新たな情報として聞いたのが、この締め切りが2/10(なので処理にかかる時間を考えると2/7までに是非、と言っていましたが) だと言うふうにも言われました。日本からだと正確な情報を掴むのが難しく、この締め切り日に関しては100%の事が現時点で僕には言えないのですが、どうやら今の時点で諦めてしまう事をせずとにかくすぐにでも送った方がよい!という事は確実のようです。仮に到着日が締め切りを過ぎてしまっていたとしても、そういった遅延嘆願書はかなりの数が世界から集まるだろうから、それは本当の有効カウントにはならずとも、期限は過ぎてるけどさらにこんなに集まっているんですよ、と言う数の圧力にはなって大いなる後押しには確実になるのですから。
なので今からでも遅くはないので本当にみなさん送って欲しいです。EMS(国際郵便)で1,500円かかるだけだよ!!このコラム、読んでくれるのはすごく嬉しいんだけど、読むに留まらず "行動" してもらえると、本当に本当に嬉しいです。
(※1/29深夜追記)
1/29深夜時点の情報として最終締め切りは2/10(月)、そして事務局の手続きを考えて2/7(金)までに必着ということが解りました。
そして郵送までいかずとも、もう少し気軽に簡単にこの運動に参加できないかな、と思う人には、こういったWEBからの支援の方法もあるので、こちらを是非どうぞ!これは1分で終わります!こういった支援サイト各国で幾つか立ち上がっているようですがこれは多分その一つです。とにかくこのコラムをいつも読んでくれてるみなさん、イビサを守るための1票を実際にどうか投じて下さい!どうぞよろしくお願いします!
http://www.change.org/es/peticiones/no-a-las-prospecciones-petrolíferas-en-el-mediterráneo?share_id=jSEYyyJxii
&utm_campaign=autopublish&utm_medium=facebook&utm_source=share_petition
『Beat In Me feat. Petre Inspirescu (a:rpia:r)』
SATURDAY 2 November @AIR
ー B2F MAIN FLOOR ー
Petre Inspirescu ([a:rpia:r] / Yojik ConCon / from Romania)
RAHA (Beat In Me / Ooooze / Tokyo Loves.....)
Taro (op.disc)
TIMO (RAFT TOKYO)
ー AFTER HOURS ー
DJ PI-GE (Pan Records / TRESVIBES)
Yoshitaca (Fasten Musique)
ー B1F LOUNGE FLOOR ー
SOE (i TOXICO ! / SOGUTTOKYO)
YASU (Make Some Noise / Be Your Freak)
Junki Inoue (Heike)
goshin (OSUSHI DISCO / chai chai parr)
ー NoMad ー
T.O.N.Y Lounge
K.A.N.T.A. -DJ SET- / DJ NOA / KON / DJ J
記憶にもまだ新しいけど、Pedroに来てもらったこの日のパーティーは本当にいい内容だった。ゲストPetre Inspirescu (aka Pedro)は、現在の世界最高峰の一人と間違いなく言えるアーティスト。一昨年[a:rpia:r]から出したフルアルバムと、昨年あのFabricのMix CDを担当しそこで披露した自身の全未発表の楽曲のみで構成されたMixは、それまでの彼の実績を裏打ちした完璧な仕上がりで、彼の評価をここに来てさらに盤石のものへと加速させる事となった。
音に関して言えば、これは人それぞれ感じ方と表現の仕方が違うので、ここでテキストではあまり書かない事にする。プラス、書いたところで、あの手の音楽に限らずどのジャンルでも同じ事だと思うけど、特に彼のようなジャンルはその音楽性からも、実際にその場で全体のバイブス・空気感と一緒に体験しないと本質のところは感じ得ないと僕自身の考えとして思っている部分が強いから。
それでもまあざっくりと言うならば、ゆる過ぎるのだけが心配であったが(誤解して欲しくないがそれも彼の飛び切りの良さでもあるし向こうのクラブではそれだけってのもアリだけどここは日本なので)、非常にちょうど良かった。ロー過ぎないローで引っ張るバッチリなテンションで、決して強過ぎず、延々と黒くdeepなグルーブが終止フロアーを支配していた。本当に素晴らしいプレイだったと思う。
そして、Pedroのアテンドもしていたので全ての出演者のプレイを聞けたわけでは残念ながらないが、全フロアー全ての出演者の人達がこの日の素晴らしさに更に彩りを添えるようなよい音楽を奏でてくれていたのが印象的だった。
そして何より、お客さん達のグルーブがこの日は本当に良かったと思う。やっぱりいいパーティーは人ありき。何百人入ろうが、そこに1割(いや数人のグループでも)の、フロアーの高品質な雰囲気をぶち壊しにするような観光客然の人達が混ざるだけで、いいものの良さは思いっきり損なわれるといつも感じている。その点この日はいいお客さん達に恵まれ、フロアーはもちろんバーまでもが本当にいい雰囲気になっていたと手前味噌ながら感じれるパーティーとなった。
最近パーティーをやっていてすごく思う。人が増えるのは本当に大事な事だしそれに対して努力する事をやめては絶対にいけないんだけど、この日本で、少人数でキープできてるパーティーのフロアーのいい雰囲気を、人数をすごく増やしていってもキープできる、と言う事がいかに難しいかと言う事を。去年その場の客数およそ300人のあのRobert Johnsonでの[a:rpia:r] night等に行ってそこで実際に感じた事からも大きな影響を受けていると思う。あれは去年の全パーティーのトップ3だ、間違いなく。あれが800人1,000人になってもあの感じがキープできるのならいいんだけど、全体の規模が大きくなると同時に、異質過ぎるノリの人達やただ騒ぎたい人達みたいなのが少しずつ混じってくる事で良かった点が散漫になり薄くなってしまうんだったら、人多くなくていいや俺は、と言う気持ちにも正直なってるところもある。この日本でも、いい雰囲気を損ねないままでその規模を大きくできるかどうかって言うのはある意味大きな一つの永遠の課題だね。もちろんトライしていかなくちゃいけないけど。
この日の写真、そんなにありません。そしてフロアーではもちろんフラッシュ焚いて撮るなんて下衆な事はできなかったので、どのハコでもこう言った写真しかありませんが。
いやしかしこのフロアーの人達、みんなこの音楽ホントに好きで踊ってる人達ばかりだよね。当たり前の事の上にいいバイブスは作られる。ナイスパーティーでした!
Technique Record。店から外に出たとこの目の前にポスター貼って頂けてた。ホントいつもありがとうございます。
今回は僕らのこの渋谷AIRでのパーティーを入れて全部で5カ所のツアーを組んでもらいました。
さっそく翌日は仙台へ。ここは付いて行ってないので写真ありません。
彼はとにかく全てのものにこだわる派。当たり前のように食事も。ランチを食べに、銀座のお気に入りの店に渋谷から行きます。
A5。ここは本当に美味い。これは彼も大満足。
さて翌週はDOMMUNEへの出演です。AIRに続き、彼の前に僕もプレイさせて頂きました。DOMMUNE、Deepなプレイできるからホント好きだ。彼もホントはこの日は、クラブとは少し違うexperimentalなプレイするよ、って言ってたんだけど、実は裏事情を言うと、用意してたUSBが一方がなぜか使えず、途中からダンスに合うようなセットに切り替えていったようだった。
それにしても、それにしてもこの日のDOMMUNEの彼は素晴らしかった。俺、もちろん最初から最後まで流れと共に全てを聞いてるし、ぶっちゃけ俺だけはその後何度も何度も聞いてるから言えるけど、本当にヤバい。黒かった、そしてなんだろうなあのグルーブ感は。いや自分が呼んで来てもらったアーティストが、自分の予想をさらに上回るプレイをしてくれると本当に嬉しい気持ちにもなる。
途中から海外にもよく行ってるようなノリのいい仲間達もわんさか来て、スタジオ内は満員で最高の雰囲気に。濃いメンツが最後の最後まで踊ってて、結局Pedroが音最後に止めたのは最終的に3時近かった。いやいや久々にあんなのすごかったなあ。みなさん、宇川さん、ありがとうございました。
さて東京散策。これは代官山で犬の美容室。初めて見たようでビックリしてた。
これは青山の裏を二人で探検中に偶然見つけたかなり良さげな会員制レストラン。こう言った時間、本当に楽しかった。
犬
cafeでランチ中
彼は音楽は言うまでもないが、それだけに留まらず、色々なアートに造詣が深い。
日本でどうしても行きたいって言うTo Do Listを来日してすぐ二人で書き出した。美術館、現代美術建築、クラシックコンサート、いい品質の紙屋、そしてこの日行ったピアノのトップブランド・ベーゼンドルファーのショールーム。
このベーゼンドルファーのピアノが彼の一番のお気に入り。今のブカレストの自分のスタジオに近いうちに買い替えたいからと、この案件は数あるTo Doの中でもどうしても行きたいトップ事項の一つでした。
ここでなんと彼の生ピアノを目の前で鑑賞できるという素晴らし過ぎる特典がありました。
彼のクラシックは付け焼き刃でやっているのではなく、幼少の頃からの本物。彼の他名義(興味があったら調べて下さい)での作品からも伺えるように、その世界観は本当に本当に素晴らしいんだ。俺はあの世界観が本当に大好き。部屋で聴いていると堪らない。
いや本当に貴重な時間だった。
さて今週末は金曜-大阪、土曜-福井へと。自分は今回DJはしないけどアテンドで一緒に同行します。これがまた楽しいツアーだった。
まずは新幹線で大阪へ。CIRCUSだ!
僕も久しぶりの大阪です。
この日のCIRCUS。僕自身初めてだったので普段どれくらい人が入ってるかとか分からないので自分では比較出来ないが、みんなによるといつもの金曜日と比べるとすごく人入っているとの事。よかった~w
Pedroの前にやっていたCMTさんのプレイもdeepで素晴らしく、そしてPedro。ここでも黒くローなプレイで来ていたコアなファンのみなさんを釘付けにしていた。最後まで人は残っていて、かなり遅くまでやらせてもらいました。パーティーは大成功だったようです。ありがとうございました!
翌日の市内観光~
さてそして最後の地、福井CASAへ! 今回のGIGはCASAの9th Anniversaryの一環でした!
ここでもホントにいい雰囲気を作ってくれていて、素晴らしい夜となりました。
CASAで作っているというオリジナルの日本『黒龍』を本人も堪能。
福井のみなさんありがとう!!CASA9周年おめでとうございました!
さて、これで今回のPedroのジャパンツアーは無事に終了。どこのgigも本当にいい内容で素晴らしいものでした。彼自身もこれまで何度も来ている中で一番の内容だったんじゃないかなと振り返っていました。結果が良くて僕らも本当に嬉しい限りです。
彼は翌々日、故郷ブカレストへと帰国の途に着きました。今回の日本滞在計10日間、DJだけでなく毎日彼の一流の感性に触れて過ごせた事は自分にとっても単に音楽だけでなく本当に意味のある事で、実に多くのものを学ばせてもらいました。
今回関わってくれた全ての人達、パーティー/ツアーに協力してくれた方々、遊びに来ていいパーティーの片棒を担いでくれた(笑)お客さん達、パーティーには来れなかったけどDOMMUNE聴いてくれたりして色んな形でサポートしてくれたそこのキミ、そして11/2のBeat In Meをやらせて頂いたAIRさん、みんな本当にありがとうございました!! またいいパーティーやりましょうね!!
さて最後に、2月の僕のWOMBでのパーティーのお知らせをしますね。2012に初来日を自分の手でメイクして以来、2年連続で僕のパーティーに来てもらっているMarc Antonaが再びWOMBに登場します。
彼と初めて会ったのは数年前のIbiza・AmnesiaでのCocoonのパーティーのダンスフロアー。Ricardoが回してる時だったな。
DJの人って色んなタイプの人が居て(音楽的にでなく)別にそれ自体はそれぞれがあってもはやどうでもいいんだけど、彼はいわゆるDJや制作には飛び抜けた才能を発揮するけれどもフロアーでははち切れて踊る事はなくDJを聴いている、というのとは真逆のタイプ。イビサではいつも自分のDJ以外の時は"音さえよければ"誰よりも汗だくになってフロアーのホントに真ん中で踊ってるんだよ。あのMusic Onにおいて主宰のMarco Carolaに続く押しも押されぬNo.2になった今でもそれは変わらない。
彼がDJ活動を本格的に始める前の2006年頃彼がまだ本国Parisでトップビジネスマンをしてた頃、シーズンになると毎週のように月曜日にはパリからイビサDC10に踊りに来てガン踊り、パーティーが終わったらそのまま朝すぐにパリのオフィスに戻りNEWS WEEKのインタビューを受ける、みたいな生活を実際にしてたんだって。その"パーティー"、"ダンスミュージック"への対し方みたいなのは、トップクラスのアーティストになった今でも変わりはない。
僕は彼のそんなスタンスが、会った時から今まで本当に好きで、そう言ったところでもお互いにすごく気が合うんです。彼のそう言ったところを見て、微力ながら日本でサポートさせてもらう一部になりたいなと思って彼とのパーティー始めました。日本の多くのダンスミュージックラヴァー・クラブラヴァーのみんなにもこう言ったスタンスのアーティスト、是非応援してもらいたいんです!
そのMarcが祭日前の2/10にWOMBのメインフロアーに再び登場します。前来てくれた人はもちろん、まだ彼のプレイを生で聴いた/踊った事がない人には、特に是非この日は遊びに来てもらいたいと思っています。彼のプレイいいですよ。みなさん、ダンスフロアーでお待ちしています!