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Ibiza Through RAHA’s Eyes - vol.20: 日本での1ヶ月




久しぶりのブログ更新です。前回SUNWAVESから帰った直後からのこの1ヶ月、本当に有り得ないぐらいの忙しさだった。そしてその後、夏シーズンがすでに始まるのですぐに今度はイビサへと旅立つのだけど、その間の日本での出来事を今回は軽めに、さらっと報告しておきます。

帰国してすぐ、その夜にWomb Loungeでの平日のパーティーでゲストで呼んでもらっていたのを皮切りに、2日後の土曜日にはWombメインフロアーでKen IshiiさんのパーティーでゲストのGuy Gerberの前に回させて頂くなど、疲れは残りながらもすぐに旅の成果を音で表現する場を与えてもらっていたのは幸いだった。どちらのgigも本当に楽しくプレイさせてもらう事ができました。

そして週が明けてからはまず体のメンテナンス。実は数年前に車のもらい事故をして以来、首と腰がおかしくなってしまった(ホント)。残念ながらそれ以降は自分でも、以前の自分的なスーパーマンではなくなってしまったと思う。踊ってると首すぐ痛くなる。でも言っても仕方ない。それにしてもここ数ヶ月あまりにひどくなるから、もうこれは完全に悪化し過ぎてて下手したらOUTだろ、と思って大病院に検査に行った。でも運良くなのか何なのか、レントゲンとかの結果は数年前に撮ったそれと大して変わってないようでよかった。まあうまく付き合うしかないって事だ。

それと並行して、15年ほど通ってる俺のマッサージの先生のとこ何回か行って体を整えてもらった。この先生は本当に素晴らしい。

あと、ここ数年もう毎年この時期にやってる人間ドックってヤツ、これも行って来た。俺、若い時分から人並み外れて遊んで同時に生活本当にめちゃくちゃな代わりにその分自分の体には必要以上の気を使って生きてきた。一生。食事からトレーニングとかから。だから今でも色んな事キープできてるんだと思う。その検査も毎年、2,3項目以外はほぼ全てAだよ。今年もまあ大丈夫だったからよかった。でももう1回ここら辺で一度死ぬ気で体を作り直さなきゃなと強く思う。1回本気で追い込んでおかないとダメな気がする。夏はどうしたって日本に居る時間自体が少なくなるし、海外での生活の中でトレーニングを追い込むのは不可能な事。なのでこの夏から来年にかけて、9ヶ月ぐらいのスパンでやっていこうと思う。


さてここ日本では、直前に3週間海外で遊び歩いて(遊びであって遊びじゃないけど)たツケで、やる事が山のように溜まっていた。
前々からここでも告知してきた6/8のBeat In Meの準備もしなくちゃいけない。DJやるためにいつもやってる下準備の曲の整理も海外に居る間は思うようにできてなかった。
そして何より一番大きかった事は家の大掃除。帰国2週間後に、実は海外の関係者のある友達が日本に来る際に家に数日泊まりに来る事になってた。だが俺ん家は結構散らかり放題になってて(整理されてないと言う意味)そのままではとてもbeautiful person(これは女の人のbeautifulの意味とは少し違う)に見せられたものではない。そこで一世一代の大掃除が始まった。これが自分にとって世の中で一番しんどい事の一つ。掃除大嫌い。でも捨てる物残す物のジャッジばかりは自分以外の誰もできないのでなんとか死ぬ気で頑張った。

その成果はこれ。これだけの物を思い切って今回ゴミに出したよ。





さあそしてその週から再び今回日本を出るまでの3週に亘って、自分のパーティーも含めて似た音楽ジャンルの大好きなアーティストが運良く続けて来日するのであった。3週同じジャンルのキーとなるアーティストが続くのはとても意味のある事だった。


まずはvol.16でも紹介したPraslea!! TRESVIBESがWOMBで行ったパーティーだ。



彼のプレイは本当にいい。まずはDommuneにてプレイ。
交代直前のDJの人が結構派手目な違う感じのプレイをしていたので、代わってこれをどうやってスタートするのかと注意して見てたが、その空気をムリには壊さず、でも強めのビートを出してジュワーとみたいな(分かりずらくてすみません)風にやってた。違和感なかったのがほんと驚いた、でも明らかに空気感は変わった。ガラッと変えるのありだけどここでは強くそうはしなかった。ああさすがこういう人達は確かに例えばフェスとかみたいなのでは全く違う音楽の人と前後くっつけられたりもするわけだし、そういった引き出しがさすがだなあと思った。「うん、パターンはね、どんな場面も想定していっぱいあるんだよ」と笑って話してくれた。まあ当たり前か、俺らにしてもそりゃそうだ。それにしても音楽があんなに違う感じの時での交代だったのに処理が美しかったな、彼。




WOMBでのプレイは横でほぼ全部聞いてたけど、全然よかった。ただ惜しむらくは、もう少し音量が出ていれば普段からあのミュージックに親しんでいない人にももっと良さが伝わったのになと言うのはあった。プレイ後そのプレイに関して多くの事を話したがここでは割愛する。




今回はオーガナイザーの仲間達が手を離せなかったりした時に、代わりに食事に一緒に行ったりする事があったので、色んな話しを聞く機会も多くいい時間だった。



これは後から写真を見て気付いたが、偶然二人ともガッツポーズみたいなのをキメてるのか、その前にこれがカラオケだぞ、と説明してからその前で撮ったからエアーカラオケのポーズをしているのか分からない。でも多分後者のような気がしてきた。



これは時間のない昼飯で築地に行く時間もなく、センター街の回転もどきの寿司屋で申し訳なかったが、それでもこの文明に驚いていた。俺も驚いた。








そして翌週はbig week!!金曜日にWOMBでなんとRicardo Villarobos & ZIP!!!



これはもう有り得ない。単体クラブでの単体の出来事では今年一番どころか過去一番かもしれない。メインフロアーでオープンからZIP。そしてRicardoラストまで。これはもう考えられない。土曜のTAICO CLUBも本当に行きたかったがその日はWOMBでのCIRCOLOCOに出演するので諦め、この金曜日に全ての意識を集中させた。
写真? 部屋とかにも居たけど全日通してもちろん1枚も撮ってないのであしからず。

オープンのZIPはヤバかった。これは口で説明難しい。大箱であるのに、あの余裕のあるグルーブのテンションでオープンからあそこまでずっと気持ち良くキープし続けられたDJは来日DJ毎週多々あれどまず見れない。小箱でならいざ知らず大箱なのに。あのあげないグルービーなテンションながら、DJとかやってる音楽分かってる人とかだけじゃなくて普通のお姉ちゃん達でさえ、あの場で飽きてる人は皆無だったように思う。注意深く見てたところ。それぐらい全員つかまれてた。今素晴らしい質の時間を持っているなあと感じながら過ごしていた。
そして本人もDJしながら本当に楽しそうだったなあ。ああいう姿を目の前で直に見ているだけで本当に得る物は多い。何かけたかだけじゃなくて。日本の一般のアベレージの層があの"質"みたいなものを今より少しでも感じ持つ事ができていったら本当に世の中いいんだけどなあと思わずにいられない。センター街歩いてるような人達に最もない部分てああいうとこだとああいうの見る度いつも強く思う。

続いてのRicardoはこの日はドロンとしてなかった。結構終止リズムが立って走ってたんじゃないか。そして時折エレクトロニック(?)な。今日はいいなあと言う仲間多かったが俺の好きな感じではあんまなかった。





さて、そしていよいよ翌週は自分のパーティー『Beat In Me』初開催。ゲストにはルーマニアンハウスの現在の象徴的なアーティスト・Egal 3 aka VIDが初来日した。泊まってた友達が帰ったと思ったら木曜日にはもうアーティスト成田にpick up。ヨーロッパ行く前の最後の追い込みだ。



Techniqueにて


彼の曲は本当にいい。Egal 3は売れ線の感じで、VIDは本当にDeepで大きなセールス等を意識していない。彼と話していると、本当に見せたいものはVIDなんだなという事が分かる。

彼とも短い期間だったが可能な限り色んな所を回ったな。






さてAIR当日。



サウンドチェックも無事に終わり美味しいご飯も済ませ、いよいよオープンです。



Yoshitaca。俺はじめ他の人の写真ありませんw



Egal 3 aka VID



彼は立ち上がりはやや固さが感じられたように思った。刻むビートも今ひとつ単調で彼の本当の良さが出切れていないなと思って見ていたが、しかし30分ほどしてリラックスしてきてからの1時間ぐらいは本当にかなりよかったと思う。あっちでこの手の音楽が(この手のに限らないが)ある種のモードに入った時のあの感じが出ていた。その空間を音の重なりでDeepに支配しているあの感じが。口でうまく言えないが、あの感じを日本人のDJ聞いてる時に感じれる事はそう多くない。と言うかすごく時々だと思う。あのモードのあの感じは日本人の感覚では特に持ち得にくいものだと思う。そして特にやっぱりあの手の音は、上等なサウンドシステムと音量に包まれる事が必要不可欠であると強く思う。
彼、最後の30分くらいはかける曲が何かちょっと違うサービスと取り違えたのか分からないけどちょっと若い感じになっていた。あの真ん中の時間は本当に良かった。

この日のAIRは決して人がすごくいっぱい入ったわけではないけど、1日を通して最高のグルーブだった。メインフロアーに関して言うと、まずShun Otokawaがフロアーを暖め、Yoshitacaが不必要な派手さのないグルービーなプレイでバトンを渡し、続く僕は遠慮のないDeepなプレイをさせてもらった。普段他のパーティーでは、ある程度そのパーティー、そのハコやお客さんの層に合った感じのプレイというのは必要になる。それは当然の事だ。でもこの日は最初からこういうパーティーと銘打ってやっているしかも自分のパーティーだからなんの遠慮もなかった。メインのゲストは次に控えているからすごくアゲる必要もないし。楽しかったなあ。本当に楽しかった。自分がちょっとアゲたプレイして目の前でお客さんがみんなどんどんアガっていくのを見てるのも本当に楽しいけど、そのポイントとは離れてこの日みたいな感じでのプレイ、Deepなフロアーがまた別の意味で本当に楽しい。そもそも俺、フロアーにいる人が「イエィイエ~ィ」って声を必要以上にあげてるの自体、あんま好きじゃないんだよ、子供臭いと言うか田舎臭くて。



そしてVIDの後のPI-GE B2B Denが圧巻だったな。別々にやると思ってたらなんかB2Bにすぐなったみたいだったけど、本当に良かった。純粋に、ああこれはすごいなあと思ったよ。あのプレイはみんな踊り続けるね。そしてフロアーを素晴らしいものにさせる。

とにかくこの日のAIRは、フロアーの中に何か素晴らしい空気が充満していて、ホントごくたまにしか感じられないぐらい気持ちいい感じがずっと続いてた。1日通してこの時間が一番混んでる、とかじゃなくて、アフター近くの時間になると終わった他の店からいい音でもっと踊りたいって言ういいお客さん達が集まってきてくれて、最後の最後までずっといいグルーブが続いていった。理想の感じだったなあ。あれは、音を操るDJの人達みんなが素晴らしいプレイをしてくれたプラス、本当にいいお客さんが集まっていたんだなと強く思う。大箱にありがちなカラオケと間違えて来ちゃった団体さんいらっしゃい、みたいなグループもちろん皆無だったし。
この日遊びに来てくれたみんな、いいプレイをしてくれた出演者のみんな、本当にありがとう。そしてこの日は残念ながら来れなかった人達も次回はタイミング合えば是非ね!





彼は最後念願のラーメンも食べ、東京の夜景を見て翌日飛び立って行ったのだった。




この3週間、Praslea, Ricardo, Egal 3 aka VIDと、同じではないけど同じライン上にあると言えるアーティストが3週続けて来日した事は大きかった。日本でもこうやってどんどんこの基盤が大きくなっていけばいいなあと思うこの頃である。(スピード早くなくていいから間違いのない感じで)




そしてその後3日間、再びかなりムチャとも思われるような詰め詰めのスケジュールも奇跡的にこなし、再び旅へ。
さあイビサへ!サマーシーズンの始まりである。