CLASH32

■HARDFLOOR

アシッド・ハウスを進化させた斬新なテクニックで世界中のクラブ・シーンに大きな衝撃を与えてきたハードフロア。シーンの黎明期から数々のヒット・ユニットを手がける凄腕プロデューサーのラモン・ツェンカーとDJのオリバー・ボンツィオが組んだデュッセルドルフのスーパー・ユニットだ。古くはHarthouseやEye Qといったドイツの名門レーベルから出した「Acperience」「Trancescript」などのヒット曲で知られる彼らだが、近年は自身のレーベル、その名もHardfloorを中心に作品をリリース。オールド・スクールなシカゴ・アシッド・ハウスをベースにしながらも、新しい可能性を感じさせる優れた作品をリリースし続けている。中でも一昨年リリ?f1 EXC?CIC?5年ぶりのニュー・アルバム『Four Out Of Five Aliens Recommend This』はアシッド・ハウス・リバイバルとともに高い評価を獲得し、ハードフロアの健在ぶりをシーンに大きくアピールした。往年のファンから最近アシッド・ハウスに興味を持ったファンまで、TB-303を駆使したファンキーなライヴは必見だ。



■田中フミヤ

1990年代初頭にそのDJとしてのキャリアをスタートさせて以来、自由で鮮やかな感覚によってテクノというフィールドにおけるまったく新しい地平を常に切り拓いてきた唯一無二の存在。その自由で独創性に満ちた感覚は、彼が自らオーガナイズするパーティ「CHAOS」を始めとした国内外での精力的なDJとしての活動やFUMIYA TANAKA、INDIVIDUAL ORCHESTRA、KARAFUTOといった名義の下に行っているプロダクションワークなどにおいても等しく息づいている。特に近年の彼のDJにおける、作為的で予定調和的な要素を徹底して排除し、その場でしか発生し得ない自発的な空気と強烈なグルーヴのうねりを誘発させるというシンプルで明確な意識を伴ったプレイはかつてどのDJも成し得なかったであろう表現の高みに到達しつつあるものと言っても決して過言ではない。1993年に立ち上げられた田中フミヤ自身のセルフレーベルTOREMA RECORDSも既に10周年を数え、2005年春には半野喜弘(Cirque/Logistic records)との共同運営となる新レーベルop.discもスタート。2007年8月には田中フミヤ名義としては5年ぶりとなる最新のミックスCD[mur mur]に加え、選曲基準やその場の空気感などDJプレイ中に田中フミヤが考えていることを本人のスピーチとしてリアルタイムにレコーディングした画期的かつ革新的なDVD作品[via]を9月にリリース。11月には半野喜弘とのユニット・DARTRIIX名義でop.discからアルバムをリリース。

FumiyaTanaka.com

myspace.com/dartriix

opdisc.com

myspace.com/opdisctokyo



■CMJK

1990年、石野卓球、ピエール瀧と共に電気GROOVEとしてデビュー。脱退後はCutemen〜Confusion〜Alex incとユニットを経て活躍し、90年代初頭黎明期のクラブ/テクノ・シーンの礎を築いた。また自身のソロ・ユニットC.T.Scan名義ではデリック・メイ、カール・クレイグ、UR等と共演。FROGMAN RECORDS第1弾リリースとなった“COLD SLEEP”は英国をはじめ欧州各地で話題となった。現在はトップ・クラスのサウンド・プロデューサーとして浜崎あゆみ、安良城紅、リア・ディゾン等を手掛ける傍ら、自身のイベント「Base Of operation」のメインDJとしても活躍。多忙な日々を送る。



■Taichi Master

ヒップホップで音楽に目覚め、ハウス、エレクトロ、レゲエ、バイレファンキなど世界中のビートを雑食するDJ/プロデューサー。90年代初頭から活動を始め、自ら設立したインディーズ・レーベルからKICK THE CAN CREWやアルファらをデビューさせる。'05年、EMI　MUSIC JAPANより自身初のフル・アルバムDISCO-NNECTIONをリリース。昨年はFrogman Recordsのベスト盤「FINE : The Best of Frogman」のDJ MIXを担当した。その後も数々のリミックスやプロデュース・ワーク、TVアニメへの楽曲提供など、精力的に活動中。