■Pete Z. (Block 16,Persuasion/Time to Kill)
昨今のディスコダブ作品において欠かせないアーティストであり、存在感溢れるプレイスタイルで楽曲の印象を決定付けてしまう名キーボーディスト、生けるレジェンド、「PETE Z」。彼はUKダンス・ミュージック シーンを語るにおいて重要な先駆者の一人であると言えるだろう。
ユーゴスラビアに生まれた彼は、幼少時にロンドンへ移住しThe Royal Collage of Music(英国王立音楽大学)にて、音楽家としての基礎を学ぶ。1986年、一時的にカリフォルニアに移り住み、'60年代のスーパースターであるDonovanと活動を共にする。その後ロンドンに戻った彼は、バレアリックとハウスシーンの発生に深く感化され、John Male、jhelisaらと「Soul Family Sensation」、Glenn Gunnerと共に「Street Corner Symphony」を結成。その後、伝説のパーティー「Moist」で、DJ Harvey と出会う。当時、DJ Harveyがレジデントを務めていたUKが誇るクラブ「Ministry of Sound」のレーベル、「Ministry of Sound」。その傘下レーベル「Open」でHarveyとPeteは「Persuasion」,「Time to Kill」名義で多くの作品をリリースしている。Idjut Boysの制作でキーボードを演奏中、Ray Mang(LAJ)として知られているプロデューサー Raj Gupta と出会い、Block 16を結成。2001年、Block 16デビュー・アルバム「Morning Sun」 をポストHarvey世代のUKディープ・ハウス精鋭として今は無き名門レーベル、Nuphonicからリリース。そして今年夏Block 16として、7年ぶりのニューアルバムをリリース予定だ。
現在彼は、ロンドンを拠点に活動。Nick The Recordと共にLife ForceのレジデンツDJとしてもお馴染みFoolish Felix(A.K.A. Bastedos,Cynic Record) と共にリエディットレーベル 「Urban Myth」 を運営している。そしてFelixとのユニット "Das Etwas"(Urban Myth!?)名義でのリリースもコンスタントに良質な作品をリリースし続けている。自身のプロジェクト以外でもIdjut Boysをはじめ、Jamiroquai,Faze Action,X-press2,Dimitri from Paris,Joey Negro(Sunburst band),Chicken Lipsなどのトラック製作にキーボーディストとして参加している。ここ日本でも昨年、レーベル「LOOP SOUNDS」より発売されディープ・ハウス~ディスコ・ダブ・ファンまでをも巻き込み大ヒットとなったDJ MOCHIZUKI の新曲「Star….LIBRE」でフィーチャーされ、PETE Zの奏でる艶やかなキーボードが話題となった。キーボード演奏における高い技術、そして高度なDJテクニック、150枚を超えるプロデュース・ワークにより、ディスコ・ダブ・ファンのみならず、クラブ・シーンで活動する多くのミュージシャン達から今も尚リスペクトされ続けている。
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