講師:高谷史郎(dumb type)
特別ゲスト:未定
※予約をメールにて受け付けております。
※混雑が予想されますので、可能な限りメール予約をお願いしております。尚、予定枚数に達し次第受付終了とさせて頂きますので、何卒ご了承下さい。
DVD:『LIFE -fluid,invisible,inaudible...』
Artisit:坂本龍一 + 高谷史郎
Sound:DOLBY 5.1ch&リニアPCM2ch
○タイムテーブル○
6:30pm 開場
7:00pm 『LIFE -fluid,invisible,inaudible...』上映開始(96min)
8:40pm 対談:高谷史郎×ゲスト
9:20pm 終講予定
<作品上映&トークショー>
「LIFE -fluid,invisible,inaudible...」DVD発売記念として高谷史郎とゲストによるトークイベントと上映会を開催!
世界的に評価の高いマルチメディアアート集団「ダムタイプ」の芸術監督であり映像作家、美術家としても活躍するアーティスト高谷史郎と、坂本龍一のコラボレーションにより、2007年山口情報芸術センター(YCAM)の委嘱作品として制作されたインスタレーション「LIFE - fluid, invisible, inaudible ...」のDVDリリースを記念し、発売記念上映会と、本作の作家の一人高谷史郎、を特別ゲストに迎えたトークイベントを開催!
1999年に朝日新聞社の委嘱作品として制作された壮大なマルチメディアオペラ「LIFE」の膨大な素材を換骨奪胎して制作された高谷史郎+坂本龍一による新作インスタレーション「LIFE - fluid, invisible, inaudible ...」は、サブタイトルが示唆するように「流動性、非可視性、非可聴性ーー」をテーマに、認識できるものと認識できないもの、曖昧で不確定な、判別できない領域へのアクセス、アクセスするわれわれ自身の変化といった「境界」領域へ感覚を開くことを示唆した意欲的なインスタレーション作品。
インスタレーション空間を疑似体験するような5.1chによる音像の再現と映像表現を追求した技術的にも意欲的で実験的な本作は、体験せずに理解することできないと思われたインスタレーション作品「LIFE-fii...」を追体験することを可能にし、また独立した音響,映像作品としても唯一無二の作品として力強く存在しています。更に今回は、高谷史郎氏のスペシャル・トークイベントも有り!必見、必聴です!
2007年に山口情報芸術センター(YCAM)とNTTインターコミュニケーション・センター(ICC)にて公開された、坂本龍一と高谷史郎のインスタレーション『LIFE -fluid,invisible,inaudible...』。天井から吊られた9つの水槽で発生さ せた霧にさまざまな映像を投影し、気配とでも言うべき環境音や楽音で空間を満たすという他に類を見ないこの作品は、音楽やアートといったジャンルの枠を超え、大きな反響を巻き起こした。もともとはオペラとしてリニアな時間軸をベースに制作されたものを、このインスタレーションでは"コントロール下に置かれたランダムネス"という手法でもってノンリニアな作品として再構成したわけだが、坂本と高谷の2人は今回それをDVDというリニアな時間軸を持つメディアへ再変換するという果敢なチャレンジを行った。冒頭、YCAMの展示現場を複数台のカメラで撮影したシーンから始まり、あたかも記録映像的な様相を見せる。しかし、霧に投影されたおぼろげな映像を眺めているうちに、インスタレーションを体験したときと同様、その霧の中へ取り込まれるような感覚に陥っていく。それと同調するように画面に映し出される映像も、現場での記録からDVDのために新たに構成されたものへと移り、息苦しいほ どのストイックさと圧倒的なスピード感が"観る"という視点そのものを消しにかかる。一方、音に関しても5.1chサラウンド(正確にはサブウーファーを使わない5.0ch)を使用することで 360度全方向から音が立ち現れ、インスタレーション版で表現されていた"庭のような気配"が再現されていく。部屋でDVDを観ていたはずが、気が付くとインスタレーション空間へと放り込まれたような気分になり、リニアな作品であるはずなのにいつしか時間の感覚が失われていく。オペラのリニア、インスタレーションのノンリニアとは違った時間軸を手に入れ、『LIFE』はまた新しい位相を見せてくれたようだ。
國崎 晋『サウンド&レコーディング・マガジン』編集長
●高谷史郎(dumb type)
京都市芸術大学環境デザイン科卒。84年アーティストグループ「ダムタイプ」の創設メンバーとして活動に参加。以降、ダムタイプのパフォーマンスやインスタレーションの制作に携わり、映像、照明、グラフィックや舞台装置デザイン等を手がける。個人の活動としては、1990年ダニエル・リベスキンドのディレクションによるオランダの都市プロジェクト『STADSMARKERING-GRONINGEN』に浅田彰との共同制作で参加。99年坂本龍一オペラ『LIFE』の映像を担当。01年バレンシア・ビエンナーレにて霧の彫刻家・中谷芙二子との共同制作作品『IRIS』発表。また、ソロワークとしての映像インスタレーション『frost frames』(98年)に、『optical flat』(00年)に発表。レイハラカミのライブにおける3面スクリーンを駆使した映像等も製作。2007年3月 5月坂本龍一と共にインスタレーション作品「LIFE -fluid,invisible,inaudible...」を発表。
●坂本龍一
52年東京生まれ。東京芸術大学大学院修士課程修了。78年『千のナイフ』でソロデビュー。同年、細野晴臣、高橋幸宏と『YMO』を結成。解散後も、音楽・映画・出版・広告などのメディアを越え活動。84年、自ら出演し音楽を担当した『戦場のメリークリスマス』で英国アカデミー賞他を、映画『ラストエンペラー』の音楽でアカデミー賞、グラミー賞他受賞。以後、活動の中心は欧米へ。99年制作のオペラ『LIFE』以降、環境・平和問題に言及することも多く、アメリカ同時多発テロ事件をきっかけとした論考集『非戦』を監修。自然エネルギー利用促進を提唱するアーティスト団体artists'powerを創始するなど、活躍は多岐にわたっている。90年よりニューヨーク州在住。
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