可憐なルックス、コケティッシュなウィスパー・ヴォイスで幅広いファン層を誇るクレモンティーヌ。この夏、ミニ・アルバム3作連続リリースを開始する彼女が、その第1弾『ショコラ・エ・スイーツ』を携えて登場する。'80年代後半からパリを拠点に活動を開始し、ジャズ、ボサノヴァ、ポップスのエッセンスを取り入れたスタイリッシュな音作りで時代を牽引。フレンチ・ポップスの代名詞として注目を集め続けている。本公演では、新作のタイトルにちなんで、ショコラをふんだんに使用したデザートの盛り合わせをお楽しみいただけるスペシャル・プランもご用意。甘く爽やかなクレモンティーヌ・ワールドを心ゆくまで味わいたい。
クレモンティーヌは、1963年、フランスのパリ生まれ。家族と共に4歳でメキシコに渡ってボサノヴァなどラテン音楽に触れ、米英、スペイン、イタリアなどを経て10歳で帰国。幼い頃からクラシックやジャズ・ピアノを学んだ。'87年、ジャズの大御所ジョニー・グリフィンに気に入られ、グリフィンのほかニールス・ペデルセンやボビー・ダーハムらと『コンティノン・ブルー』を録音。次にベン・シドランと'87年に出会って意気投合し、『スプレッド・ユア・ウィングス』を制作。'89年にはシドランの作品『ハヴ・ユー・メット・・・バルセロナ』にジョニー・グリフィンと共に参加。これを機にケニー・ドリューら欧州で暮らすヴェテランとの親交も深め、フレンチ・ジャズ界に名乗りを上げた。その一方、'92年になると、本邦プロデュース・ユニットとの交流を始め、井出靖やゴンチチと共にポップス路線の『アン・プリヴェ~東京の休暇』をリリース。2曲の収録曲がCFソングに使われヒットし、同年秋には初めての日本ツアーを行なうことでブームを巻き起こした。続く'93年の『ロン・コリエ』でも、モンド・グロッソなど東京のクラブ・シーンを彩るアーティストと共演。'94年になると、レイ・ヘイデン、エウミール・デオダート、ジャン・ポール"ブルーイ"モニックら大物プロデューサーと手を組み、ポップス路線の第3弾『イル・エ・エル~彼らと彼女』を制作。フランシス・レイの名曲〈男と女〉のカヴァー・ヒットが、映画のリヴァイバル上映を喚起するなど、音楽界だけに終わらぬ反響を引き起こす。さらに'96年には、日本に於ける仏シラク大統領のレセプション・パーティーに参席した時の模様がフランスのメジャー紙誌に載り、母国での人気にも火を付けた。以来、「フレンチ・ポップスとジャズ」「パリと東京」の図式をキーワードに、'99年に初めてのボサノヴァ・アルバム『クーラー・カフェ』をリリース。続いて『レ・ヴォヤージュ』をパリとブラジルで録音し、マルコス・ヴァーリやマルコス・スザーノなどの大物たちと共演。ボサノヴァ・テイストのナンバーを集めた『カフェ・アプレミディ~クレモンティーヌが歌うボサノヴァ』で、本邦カフェ・ブームをプッシュしてきた。 '02年の『30度C』では、ジェイムス・テイラーやキャロル・キングなどの名曲をカヴァー。さらに同年はライヴ・イマージュに初出演し、翌'03年夏にはジャズ祭の舞台にも花を添えた。日本のレコード会社を移籍した'05年は、ジョルジュ・ムスタキやアルノルド・チュルブーストら大物たちと組み、初めて全編をフランス語で歌った『メイド・イン・フランス』を、'06年にはセルソ・フォンセカのほかカルロス・リラやロベルト・メネスカルらを迎えた映画音楽集『ルミエール』を発表。パリ、ブラジル、日本を行き来しながら、音楽のテクスチャーを更新し続けてきた。最新作は、これから3連続でリリースするミニ・アルバム・シリーズの第1弾『ショコラ・エ・スイーツ』(ソニー・ミュージック・ジャパン/7月23日発売)。愛嬢のソリタちゃんも、映画『こま撮りえいが こまねこ』のサントラで歌手デビューを飾っている。来日するのは'07年12月以来だが、ブルーノート東京に出演するのは'06年7月以来待望2年ぶり。
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