GAGLE、Qティップやカニエ・ウェストのスタイルに比較される、米西海岸が誇るコリアン・アメリカン・ラッパー/プロデューサー/DJ のケロ・ワン! Nujabes以降のジャジー・ヒップホップにおける新たな金字塔となる程の大ブレイクを果たした前作『Windmills of the Soul』は、「remix」誌で年間ベスト・ヒップホップ・アルバムに選ばれ、その作品の力で一躍時の人となった事は記憶に新しい。そしてあの名盤から3年半、前作を更に上回る完成度の2ndアルバム『EARLY BELIEVERS』を引っ提げ、再びケロ・ワンが京都の地に降り立つ!待望の新作には、ジャイルス・ピーターソン肝煎りの[ベン・ウェストビーチ]、北欧のスティービー・ワンダーこと[トゥオモ]という世界的ソウル・シンガーが参加、グッド・ヴァイブの極みとも言うべき最高のビートに載せて鬼キャッチーなコラボを演じる超話題盤!!今宵はこのベイエリアの才人が、楽器を操ってのライブを披露!最早ジャジー・ヒップホップの枠さえをも軽く超えた神がかり的なPOPさを是非、味わって下さい!
●KERO ONE(Plug Label,San Francisco)
<http://www.myspace.com/keroone>
GAGLE、Qティップやカニエ・ウェストのスタイルに比較される、サン・フランシスコ在住のコリアン・アメリカン・ラッパー/プロデューサー,DJ のケロ・ワンは、DIY的なサクセス・ストーリーを体現している。 2003年、家庭用レコーディング機材と自らのクレジット・カードだけを頼りに、ケロ・ワンは12インチをプレスし、自ら立ち上げたレーベル、Plug Labelからリリースした。レコード・ディストリビューションの経験など無かった彼は、リサーチに多くの時間を費やし、セールスをし、友達の助けも求めた。やがて出回った50枚の12インチ。その中の一枚が東京のとある小さなレコード店にたどり着いた。数週間後、日本人のDJがその12インチを見つけ、その夜のクラブ・イベントでスピンした。その反響はすさまじかった。その晩この12インチを耳にした一人が日本のレーベルの重役で、彼はすぐさまケロ・ワンに連絡を取り、3,000枚この12インチを注文したのだった。レコードはたちまち日本中でヒットとなり、その数ヵ月後にJazzy Sportから日本ツアーに招聘された。日本の各地を回り、驚いたことに何百人ものファンから写真やサインを求められた。この時点で初めて音楽をキャリアにするということに現実味が出たのだった。ケロ・ワンはその後アルバムを完成させ、2005年にリリースされたファースト・アルバム『Windmills of the Soul』では、楽器の演奏からラップ、サウンド・エンジニアリングに至るまで全てを担当した。大きなレーベルやストリート・チームなどいなかったケロ・ワンは、ビジネス面でも全てを自分でやる必要があった。プロモーションからマーケティング、製造から経営、アート・ディレクションからウェブの運営全てをこなし、テイスト・メイカーに会う機会がある度にプロモ盤を渡した。そんな努力が実ってか、ケロ・ワンは2006年にウェブ・デザイナーとしての仕事を辞め、フルタイムで音楽を追求することになった。2006年以降、ケロ・ワンのアルバムは「remix」誌で年間ベスト・ヒップホップ・アルバムに選ばれ、 iTunes のヒップホップ・チャートの上位を占め、ブラック・アイド・ピーズのウィル・アイ・アムからポジティヴなレヴューをもらい、世界各国でツアーを行った。ケロ・ワンは日本を更に2 回ツアーし、ヨーロッパやオーストラリア、韓国、台湾、フィリピン、カナダ、そしてアメリカを、KRS-1、EPMD、DJ Cash Money、DJ Kentaro、GAGLE(Jazzy Sport)、それにエピック・ハイ(韓国)のようなアーティストとツアーした。それに加え、彼はタリブ・クウェリやダイナミック・デュオ(韓国)、それにDJ Mitsu the Beatsなどとも仕事をしている。2007年、ケロ・ワンはサン・フランシスコのダウンタウンに自身が主催するヒップホップ/ダンス/ファンク・ミュージックのレーベル、プラグ・レーベルのオフィスとレコーディング・スタジオを設立し、12枚以上のCDやレコードをリリースしてきた。2009年、ケロ・ワンのオフィシャルなセカンド・アルバム『Early Believers』がリリースされる。アルバムは数多くのヴォーカリストをフィーチャリングしているが、なかでもジャイルス・ピーターソンのお気に入りであるUKのシンガー、ベン・ウェストビーチ、"フィンランドのスティーヴィー・ワンダー"と称されるトゥオモ、それにポートランドのオメガ・ワッツが参加している曲などが聴き所だ。このアルバムはソウルフルでジャジーなトラックの数々と、アップビートでシンセ主導のパーティー・チューンの間を行き来し、ケロ・ワンの作詞家、作曲家、ヴォーカリスト、そして編曲者としての成熟ぶりが伺える。
2009.05
08
FRI