EVENTS

DEEPA-LICIOUS

2005年秋、京都でディーパーリシャスは産声を上げた。昨年、JOHN CAGEのオフィシャルリミックスをも制作した、DJ SPRINKLES aka TERRE THAEMLITZがメインDJを努めるイベント"DEEPA-LICIOUS"。不定期レギュラー、移動型パーティーという形態で続けている。前回の開催は、2008年6月末、クラブWORLDにてFRANCOIS KEVORKIANをゲストに迎えての開催であった。クラブYELLOW最終日のためのツアーであった。今回のDEEPA-LICIOUSは山中透がチルアウトフロアーで出演する。日本を代表するパフォーマンスアートグループDUMB TYPEの創設者の一人であり、音楽担当者である人物だ。その出演をTERRE THAEMLITZに伝えたところ、彼は初期DUMB TYPEが大好きだという。これはうまくいく、そう思った。(text by ナパーム田所/SCHNITT)



■DJ SPRINKLES aka TERRE THAEMLITZ(COMATONSE RECORDINGS)

NYハウスのシーンにおいて、アンビエント、ジャズ、ディープハウス、ブレイクビーツ等様々な要素が同時に存在する楽曲をクリエイトし、自身のレーベル[ComatonseRecordings]から発表を続け、世界中のサウンドクリエーター、リスナーからリスペクトを受けるテーリ・テムリッツ。1990年、"DJ Sprinkles"という名で、ニューヨークのトランスセクシュアル系クラブで活躍したアンダーグラウンド・グラミー受賞DJ。その後、1993年に[Comatonse Recordings]を創設し、珍しいディープハウス、アンビエント、フュージョンのミックスから"ファッグジャズ風"を始めた。テムリッツのDJはハウスの過去と現在を結合している。ダンスクラブに加えて、一方で"クイア"であるという自己のアイデンティーを反映させたテキストを自身の作品に盛り込み、ヨーロッパの音響、実験音楽レーベル[Mille Plateaux]や細野晴臣の[Daisyworld Discs]より数々のCDをリリースしている。また、その多岐に及ぶ精力的な活動は常に世界の注目を集めている。現在ではアンビエントおよびエレクトロ・アコースティック音楽界の主要プロデューサーの一人として広く認知されている。テムリッツの音楽の本質は、トランスジェンダリズムおよびエレクトロ・アコースティック作品制作に於ける多種多様な方法論を通して、文化を定義する複数の背景要因を適切な形に変え、再構築することにある。これまで14枚のソロ・アルバム、13枚のEP、3枚の7インチシングル、3本のビデオ作品、ビル・ラズウェルとの共同制作作品などを含む4枚のコラボレーション・アルバム、多数のリミックスをリリース。またDJSprinkles、G.R.R.L.、Social Material、Teriko、Terre's Neu Wuss Fusionなど様々な名前で活躍。米国テネシー州メンフィス市の二重唱ディープ・グルーヴChuggaもプロデュースしている。2001年2月より神奈川県川崎市に在住。

http://www.comatonse.com/thaemlitz



■DJ BONDMAN aka NAPALM TADOKORO

ハードコアバンドMMZ(メンバーは元SS、コンチネンタルキッズのシノヤン、オシリペンペンズの中林キララ、反重力ジョニー/画家のキング西松)のボーカル&ギターとして活動する一方、DJ Sprinkles(aka TERRE THAEMLITZ)と共にオーガナイズする高品質なテクノ&アンビエントパーティー"DEEPA-LICIOUS"のオーガナイザー、DJとしての顔を持つ。この近々の実績をみても、音楽としてかけ離れた点と点をやすやすと繋いでしまう彼の能力と行動は流行やファッションとは完全に無縁であり、真のアンダーグラウンドと呼称していいだろう。西部講堂連絡協議会のメンバーとしての活動。画家、イベントプロデューサー、木村英輝との9.11イベントプロジェクト、KONNO"JAHI"TETSUYA率いるスケート集団PMAとのセッションパーティー等で見せる特異な企画力。DJ BONDMAN名義の音楽制作ではシーケンサーを使用しないシンセサイザーとギターによる世界でも類をみない人力ディープテクノのスタイルを完成しつつあり、DJとしても「カタログ」を全く無視したそのオリジナルスタイルは、かねてより交流の深いDJ AGEISHIからも高い評価を受けている。パラノイア的に増殖する彼の実験と行動。その生活そのものが"ハードコア・インプロヴァイザー"と呼べる数少ない異能プレイヤー、DJ、オーガナイザーである。(text by 松本伸哉)



■TAKANORI HIRANO(BOOTSY'S RECORDS)

60年代後半より、ジャズ、ソウル、ブルースに興味を持ち、レコード収集の道に向かう。78年に渡米、4年間の滞在中に黒人街のクラブに入り浸り、生のブラック・ミュージックの洗礼を受ける。84年にブーツィーズ・レコードをオープン、その傍らBLACK MUSIC REVIEW誌、RECORD COLLECTORS誌等で音楽ライターを務め、レコード、CDのライナーも数多く手掛ける。現在、DJとしては、特に、関西ノーザン・ソウル・シーンにおいては、COLLAGEでの伝説的ソウル・イヴェント"SOUL SURVIVORS"に発し、独自の展開を重ね、クオリティ・コントローラーという不動の地位を築き、トップDJとして数々のイヴェントに出演している。(ノーザン・ソウルとは、60年代にUKの北部のクラブに始まった、ビートの効いた、ポップなフックを持つUS産のソウル音源を、ロンドンともUS本国とも違った独自のダンス・ビート感覚、美意識で解釈し、オリジナル7インチでプレイするスタイル、クラブ・ミュージックとしての音楽ジャンルで、その流れはKEB DARGEが提唱したディープ・ファンク、モダン・ソウルへと広がりを見せ、現在も続いている、UKのクラブ・カルチャーのルーツともなるものである。)



■TORU YAMANAKA(FOIL RECORDS)

作曲家、レコーディング・エンジニア、プロデューサー、DJ。関西大学在学中から京都を中心に実験音楽系のフィールドで活動を始める。京都のマルチ・メディア・パフォーマンス・グループDUMB TYPEの音楽を1985年から2000年まで担当。1989年よりクラブ・イベント"Diamonds Are Forever"主催、DJも務める。京都METRO他、大阪、東京などの多くのクラブで開催。1996年、[Foil Records]設立。現在も音楽のみにとらわれず様々な分野のアーティストと積極的にコラボレーションを行っている。2002年より高橋匡太(ライティング・アーティスト)との共同作業から始まったユニットは2004年よりflo+outとして本格的に活動を開始、映像、音楽、ダンスパフォーマンス、インスタレーションの作品を発表している。2006年ong keng senの"Geisha"シンガポールチャイニーズオーケストラとの共演"Diaspora"を発表、音楽監督を務める。2007年6月、シンガポールチャイニーズオーケストラの為の依託作品"babel, fragumental passage"。2008年6月、flo+out"Constellation Map"発表。2009年8月、"Diaspora"エジンバラ・フェスティバル公演予定。