テクノが元気だ。ダンス・ミュージックの傾向を見てみると、ミニマリストも、プログレッシヴ界隈も、ダブステップも、エレクトロも、ハウスも、向かう先のキーワードは"テクノ"だ。そこからさらにディープ・ハウスへ、という流れもあるが、パキッとしたテクノが"今"のフロアにおいてかなり有効だ。と書いてはみたものの、石野卓球をはじめとするテクノDJや、生粋のテクノ・ファンからしたら、「何を今さら」、いや、というよりは「そんなのどうだっていい」か。テクノは進化を続けるし、テクノで踊る、その楽しみはいつだって最上級の歓びなんだから。
石野卓球のオーガナイズするアジア最大級の屋内レイヴ"WIRE 10"のラインナップも大枠が発表され(06年以来となるジェフ・ミルズの出演が嬉しい!)、いよいよこの季節がやってきた。が、"WIRE"のようなビッグフェス特有のワクワク感はスペシャルなものだが、こうやって毎月、"SPRUNG"でレギュラープレイしている、という事実もまた特別なものだ。京都の人が心底羨ましいよ、ホント。 (中谷琢弥/ライター)
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