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SLEAZE × Hernan Cattaneo JAPAN TOUR '2010

 昨年11 月の来日時は、急性ヘルニアのトラブルにより当日キャンセル、という、あの据え膳食えなかった夜は、めっちゃ悔しかった。そのリベンジともなるこの夜。絶対、という言い回しは好きじゃないからしないけど、踊る至福、を知っているなら、ここに来るべきだ。彼のプレイを体験した人は口々に言う、「エルナン・カタネオは別格」と。彼の素晴らしさがわからないのは、その人のレベルが低いせいだ、と言ってしまおう。"好み"なんて言い訳に過ぎない、そんなの軽く超えてしまうよ。「天才」「スーパースターDJ」と讃えられ、そのプレイは「極限までディープなハウス」と形容される。でもそんな言葉はそれほど重要じゃない。ダンス・ミュージックは、身体を痺れさせるような大きな、そしていい音のなかで、オーディエンス=他者と歓びを共有し、踊り続けることでこそ、ダンス・フロアでこそ真価を発揮する。今回は4時間のロングセット。極上の一夜が待っているよ。 (中谷琢弥/ライター)


≪Hernan Cattaneo≫
アルゼンチンが生んだ、最初の、そして今現在唯一のスーパースターDJであるエルナン・カタネオ。2001年の初来日から、この7年で成し遂げた彼の功績はあまりにも大きい。2001年には50位だった世界のDJランキングだけをみても、2004年6位、2005年7位ともはやTop 10に入るのが当然の存在となったことでも、もはやシーンの中でどれほど重要な存在かが計り知れる。
2004年には[Renaissance] よりMaster Seriesとして2枚組のミックス・アルバムをリリースし、翌年には早くもVol 2をドロップ。その年にはケミカル・ブラザース、ニューオーダーとともにアメリカ最大級のフェスティバルCoachellaに出演。そして、2006年に入り自身だけのミックス・シリーズ『Sequential』を発売。これまで彼がリリースしたアルバムのなかでも、最も高い評価を世界中のプレスから与えられた。
プログレッシヴ・ハウスの旗手として、認知されてきた彼のスタイルではあるが、本来の彼のスタイルはハウス、それも極限までディープなハウス、というのが本人も度々メディアで語ってきたところである。もはや、20年になろうとする彼のキャリアは彼のその才能によるところがもちろん大きいのだが、他のDJと一際違うのが、音楽に対するどこまでもオーガニックな姿勢である。世界でどこまで有名になろうとも200人程度のキャパシティの小さなクラブでのプレイも躊躇わず行い、プレイ後は必ず、その夜の音楽の旅を一緒にしたファン達と言葉を交わす。
15年間続けてきたエルナンのラジオショー、Metrodance (www.metro951.com )では毎週土曜の22時/ブエノスアイレス時間に彼の最新のミックスが聞ける。