◆かせきさいだぁ
1995年にインディーズでデビューして’96年にメジャーデビューアルバム『かせきさいだぁ≡』、’98年にセカンドアルバム『SKYNUTS』を発表し、それからほぼ沈黙をつづけていたわたくしかせきさいだぁは、2009年に思いもよらず再活動することとなった。いや、本当は再活動したい気持ちもあるのだけど、まだ時期尚早かなと思っていたというのが本当のところだと、自分で分析してみたんだ。そんな2009年に若者が一人やってきてこう言うんだ。「みんなでかせきさいだぁのバッグバンドをやりたいんです」僕は「今忙しいから」と、即座に断った。そしたらしばらくして、今度は二人がやってきた。「かせきさいだぁやりましょうよ」また僕は「一度始めちゃうと止められないからね」と断った。んでまたしばらくすると、今度は五人で「バックバンドやりたいんです」と取り囲まれた。さすがに今度断るとリンチにあうんじゃないかと怯えたんだ。そこで僕は無理矢理冷静な態度で「そこまで言うんだったら、やってみようか」と答えた。 僕は『ハグトン』というキャラの漫画を描いていたこともあり、そのバンドを『ハグトーンズ』と名付けた。
ヘプトーンズみたいでいいじゃない!知人達もそう言ってくれた(ところでヘプトーンズって何?)。再活動の一曲目は『ネェWhat do you want?』と何年も前から決めていた。活動休止中に自分で作詞作曲して作っていた曲なんだ。僕とハグトーンズはそれから週一で、丸一日かけて練習や新曲を作る作業をすることになった。僕たちはこれを『部活』と呼び、毎週集まってはワイワイ厳しくも楽しくやっている。ライブのギャラは全て新しい機材を買ったりしてすぐなくなっちまうし、練習もレコーディングもバンドメンバーの店のバーを借りて昼間やっているんだ。夜の営業が始まるまで演奏したり作業して、営業1時間前に楽器・機材を片付け、隅に片づけたソファーやテーブルを並べみんなで営業の準備をする。誰かが急いで掃除機をかける。そう考えると『部活』というより、『草バンド』かもね。今僕たちはとても幸せに音楽をやっているんだ。
◆DUB MASTER X
1963年札幌生まれ。
19歳の時に伝説のナイトクラブ「ピテカントロプス」のエンジニアとして業界デビュー。そこで出会ったヤン富田氏に師事。その後MUTE BEATのDUBエンジニアとして頭角を現す。同時期からクラブDJとしても活動。藤原ヒロシ・いとうせいこう等と共にクラブミュージックの牽引者となる。1990年よりRemixerとしても活動。手がけた作品は枚挙にいとまがない。PAエンジニア・レコーディングエンジニア・リミックス・プロデュース・アレンジ・プログラミング・DJ・舞台音響等々、活動も多岐にわたる。スタッフとアーティスト、双方を理解する希有な存在である。
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