Peter Van Hoesen -Time To Express | Center 91-
ベルリンを拠点に活動するPeter Van Hoesenは、普通のテクノアーティストとは一線を画す存在である。テクノというジャンルの第一人者でありながら、クラブに留まらず多様な環境、例えばホームリスニングやギャラリー、美術館向けの音楽をも生み出している。こうした幅広い表現が可能なのは、自身の豊かな人間性を音に反映しているがゆえである。プロデューサーとしては、自身が主宰するレーベルTime To Expressから質感たっぷりな楽曲をリリースしているほか、Yves de MeyとのユニットSendaiの活動でも高い評価を得ている。DJとしては、ダークで中毒的なテクノセットを披露することもあれば、思わずうっとりするような音物語の旅へ聴く者を引き込むこともある。高いクオリティとクリエイティビティ、確固たる一貫性、そして、人格や感性を常に音楽へ昇華させようとする姿勢こそが、素晴らしいパフォーマンスを生み、彼を孤高の存在として世に知らしめているのである。
Eric Cloutier -Palinoia | The Bunker NY-
ある年の12月、週末のベルリンで約20人ものDJを聴いたAron Friedmanは、その中の一人のDJから離れることができなかった。そのDJはEric Cloutierだった。彼のプレイはダークでありながらも暖かみがあり、安定したサウンドでありながらもダイナミックで、独創的かつ魅了的だった。
Cloutierは自身のことを「レコード・ディギング・サイコパス」と呼び、セレクターとして、ストイックにDJと向き合い、完璧に繋げていくことを目的に、20年以上のキャリアを築き上げてきた。自身が得意とするダビーでヒプノティックなハウスやテクノといったサウンドを駆使し、時代とのギャップを埋めるかのようにタイムレスなミックスセンス持つ。デトロイトが起源でありながら、20代でニューヨークに移住後、The Bunkerのレジデントとして活躍し、自身のスタイルを定着させてきた。現在はベルリンに拠点を置き、世界最高峰のクラブだけでなく様々な場所でプレイし、着実に評価を上げ、日を追う毎に注目されてきている。近年、プロデューサーとしても頭角を表し、自身のレーベルPalinoiaを立ち上げた。レーベル設立は彼にとって次なるステップへの重要なプロジェクトであり、またPalinoiaを通じてさらに洗練されたサウンドを自身のDJセットに落とし込むだけでなく、あまり知られていない才能の発掘にも力を注いでいる。
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