『SUGARHILLが描く黄金の憧憬』
インディペンデントな音楽/アートシーンを元にしたコンテクストデザインをパーティという形でも提示してきたSUGARHILL。その独自のキュレーションは他のどのパーティとも違った、特有のユーモアと、優れた音楽感に裏打ちされたオルタナティブな情景を描いている。Contactでは最後となるこの夜は、通過してきた人もそうではない人にも、憧れと黄昏が映る日本の或る黄金期の香りを喚起させる、SUGARHILLらしい複雑な感情がパーティとしてメイクされた。
SUGARHILLは、3月にブランド初のランウェイショーを開催。音楽を担当したのは、兼ねてから親交が深い、踊ってばかりの国で、その高い精神性と研ぎ澄まされた感情を、ヴォーカル下津の一閃するトーンと多層的なサウンドで鳴らす独自の音像は、この日もパーティの方向性を強く示すことになりそうだ。2018年、鎮座DOPENESS、ZEN-LA-ROCK、G.RINAによって発足し、国産ダンスミュージックシーンの中心に躍り出たFNCY。国内外のプロデューサーを迎えながら生み出されるトラックにはどれも、心を踊らせる鮮やかさと、懐かしさや新しさよりもさらに上質な普遍的な心地よさを含んでいる。今回出演する6組のライヴアクトには言葉では形容しがたい一貫性があり、シンガーソングライター内村イタルと、Gatebollers/カネアヤノbandのベース本村を中心に結成された、サイケデリックフォークバンド“ゆうらん船”も、その不思議なノスタルジアを実現させる重要なラインナップとなっている。更新されたガレージサウンドと、劣化した蓄音機を思わせる歪みが非現実へと誘う3兄弟バンドGliiicoや、メディテイティブなまでにインストゥルメンタルの鳴りを掘り下げる、エクスペリメンタルロックのエリートmaya ongakuといった、知覚への刺激にも興味は尽きない。さらに、ジャズ/ヒップホップクルーSANABAGUNのフロントマンRyo Takaiwaのステージでロマンチシズムは極まる。
閉館まで20日のカウントダウンを数えるContactのStudio X。すれ違う、都市に漂う複雑な感覚と感情を形にしてきたSUGARHILLが、賛同者の心を震わせるあまりにもドラマティックな夜を繰り広げる。
Open 10PM
¥2000 Under 23
¥2000 Before 11PM
¥3000 Advance
¥4000 Door
- DATE:
- 2022-08-27 SAT
- OPEN:
- 22:00
- VENUE:
- Contact
- PRICE:
- Under 23 ¥2000 | Before 11PM ¥2000 | Advance ¥3000 | DOOR ¥4000
- LINE UP:
- Studio:
踊ってばかりの国 -Live
FNCY (鎮座DOPENESS, ZEN-LA-ROCK, G.RINA) -Live
LIBRO -Live
ゆうらん船 -Live
maya ongaku -Live
Licaxxx & Kotsu
サモハンキンポー
Contact:
Lil Mofo
AKIM
Midori (the hatch)
EUREKA
凸凹。
Foyer:
Ryo Takaiwa -Live
Gliiico -Live