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TIME HOLE

90年代からキャリアを重ねてきた Koolt だが、その存在感を世界に知らしめたのは2015年
に Boiler Room から配信された Nicolas Lutz との B2B ではないだろうか。このミックスでは当時まだ再評価が進んでいなかった90年代の UK テックハウス・ブレイクスやデトロイトテクノ・シカゴハウスの知られざる傑作が惜しみなくプレイされ、多くのリスナーに衝撃を与えた。Nicolas Lutz は Binh や dj masda らと並んで称賛される卓越した選曲とスキルの持ち主であり、自身のレーベル My Own Jupiter の運営によってウルグアイのシーンを知らしめた立役者だ。そして、その Nicolas Lutz も認める DJ の匠が Koolt なのである。

Koolt のプレイは疾走しながら闇に潜るようなアシッディーなテックハウスや、フロアで妖しく映えるエレクトロ、そして踊らずにはいられないトライバルグルーヴなども交えつつフロアの熱気を自由自在にコントロールする。近年は欧州をはじめ世界各国で DJ ツアーを行っており、23年の5月には、オランダの大規模フェスティバルでありレーベルとしても信頼度の高い Dekmantel にポッドキャストを提供している。この2時間のミックスからも Koolt の類まれなる表現力を感じ取ることができるはずだ。

現在では Z @ p、Omar、Nico Etorena、Tunik などのウルグアイの実力派 DJ/プロデューサーがレーベル運営やリリースで目覚ましい活躍を見せているが、その源流を作ったのはやはり DJ Koolt に他ならない。現在進行形のテクノ・ハウスシーンを体感したいのであれば間違いなく体験するべき存在だ。