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TREKKIE TRAX presents JIALING

『TREKKIE TRAXがガイドするブルックリンのブレイクス/エレクトロ最前線』

JIALINGはブレイクスやエレクトロ、テクノを軸に、モダンでいてトリッピーな音場を繰り広げる。軽快なビートが推進するオルタナティヴでレフトフィールド的展開や、ブリーピーでアシッディーな混沌とウィットなブレイクの交わりは、えもいわれぬ浮遊感と没入感に包まれながらリスニングする、ダンスミュージックの快楽要素を多面的に堪能できそうだ。
JIALINGは、ボルチモアに生まれブルックリンを拠点にする台湾系アメリカ人プロデューサーで、ロンドンBalamiiやサンフランシスコHyde FMといったラジオ番組でマンスリーレジデントをもち、昨年11月には、今回出演のSeimeiとOyubiをBalamiiのプログラムに招いている。クラシック音楽のチェリストとして15年間研鑽を積んだ後、ビジュアル・アートとサウンド・アートに転向。その後、スタジオでクラブ・ミュージックとAbletonに出会った経歴は、JIALINGの音楽に反映されており、幻覚的なサウンドスケープとノスタルジックな風景がクロスするDJ/プロダクションは、リスナーに独特の映像的音楽をみせている。
先述したSeimeiとOyubiのBalamiiのアーカイヴをSoundcloudでチェックしてほしい。強靭なビートコントロールとハイスキルをみせながら、抑制から生む深みと高揚へ誘う、素晴らしいセットが披露されている。TREKKIE TRAXの中核、andrewの世界水準のUKファンキー/ブレイクスと、Carpainterが自身の作品の中でもみせてきたブレイクスとテクノ/レイヴのクロスはこのパーティの強靭なベースとなっており、さらに、大阪から東京に拠点を移したばかりのエレクトロ/ベースミュージックの天才DubGuyのラインナップも、コンテクストデザインとして光っている。
レジデントを務めるNoods RadioにアップされたMars89の数々のミックスは、ウェイヴ、ボディミュージックやエクスペリメンタル、ダブなど、サスピシャスな音像がアヴァンギャルドに構築されている。それはJIALINGと違ったテクスチャーで、ボディミュージックやテクノと、エレクトロやブレイクスとの交差点を見る興味深いセッションを期待させてくれる。
R Lounge 第3弾となるTREKKIE TRAX presシリーズは、またしても、このレーベル/クルーの豊潤な音楽性と、鋭利な専門性、融通無碍のキュレーションを、心から遊び尽くすものになりそうだ。

Open 21:30
Under23 ¥1,000
Before10:30PM ¥1,000
Door ¥3,000