KEN ISHII:初めてですね。
sugiurumn:もちろんそれぞれは面識があるんですけど、この3人のDJが一同に会するのは珍しいですよね。
野崎良太(以下、野崎):僕はこんな日が訪れるとは思っていなかった。じつはKEN(ISHII)さんの大ファンですよ! サインをもらおうと思って、CDを持ってきちゃいました(笑)。
西村:世界基準です!カウントダウン・パーティともなると、海外のアーティストを呼んだり、ただ知名度がある人をブッキングすることも可能だとは思うんですが、それだと良質な音楽を純粋に届けるというパーティではないような気がして……。
sugiurumn:僕はグローバルな視点は常に持っていたいんですけど、日本をやはり盛り上げたいんですよね。KENさんも野崎君もそうだけど、拠点が日本にあって、オファーがあって海外へ出て行くというスタイルが望ましい。
KEN ISHII:僕はデビューがたまたまヨーロッパだったいうこともあって、世界と日本をあまり意識せず、分け隔てなくやっていますね。だから、海外だからといって特別な気負いはないかな。また、東京に住んでいるというアイデンティティがある。sugiurumn君が言ったように、日本を盛り上げたいってのもあるし、日本だろうがヨーロッパだろうがアメリカだろうがニュートラルな立場でやりたいっていうスタイルが重要だから。
野崎:僕はまだKENさんのような、経験も知識も得ていないから、単純に海外に行くのが楽しい段階ですね。その都度その都度、いろんな人に出会えるし。ただ、僕が海外で活動する意味でもとも大きいのは、自分へのフィードバックがあるという点だと思う。自分の作品に反映できるヒントやアイデアが、至る所にころがっているんですよ。DJで行っても、ライブ・ツアーで行っても、何かしらの勉強をしてこれるというか。東京にいるだけでは見えて来ない部分がまだまだあるんでしょうね。日本にいて、海外の良さがわかったり、海外にいて日本の良さがわかったり、適度に両方を行き来できるように頑張りたいですね。
KEN ISHII:過去に2年連続でAIRのカウントダウンをやらせてもらっているんですけど、その前まで9年くらいはずっと海外のカウントダウンだったんです。でも、数年前から大晦日にどうしてもはずせない用事が出来てしまって……。『PRIDE 男祭り』なんですが。そんな僕の趣味を利用しようと企んだ西村君から、『PRIDEとセットでどうですか?』というオファーがきまして。それで05年のカウントダウンから出演が決まりました。その次の年も『男祭り』がすばらしい対戦カードが組まれまして……。ただ言っておきますけど、それだけで決めたわけではないですよ!。
sugiurumn:いや、僕が去年KENさんとAIRのカウントダウンで共演した際、いろいろと話を聞きましたけど、それだけになっていましたよ。
KEN ISHII:いやいや(笑)。真面目な話、大晦日のAIRは盛り上がりが本当にすごくて。僕もいろんな場所でプレイしているけど、その年のランキング1位にくるパーティで楽しかった。その楽しさを覚えているから、今年もやりたいと。ただ、今年はPRIDEがないから、西村君に何か他のエサをもらわないと(笑)。
西村:そうなんですよ。今年はPRIDEがないから、どうオファーしようか迷いました(笑)。
KEN ISHII:sugiurumn君と野崎さんがどんなプレイをするのか、もちろん気になるんだけど、この日は酔っ払うだろうな(笑)。AIRではお祭り的なパーティだと、ブースまで飲ませにくるんですよ、この人(西村氏)が!
西村:KENさんは男気があって、出されたお酒は全部飲んでくれるんですよ(笑)。
KEN ISHII:いや、普段のプレイ中は絶対に飲まないんだけど、まあ、AIRでは楽しくやっていきたいんで(笑)。
野崎:僕はこのカウントダウン・パーティのためにスーパー・マシンを購入したんですよ。なんて言うのかな、ビュンビュン・マシン? ビープ音ばかり出るマシンですけど。
野崎:僕はKENさんに影響を受けてきて、『MIX UP』という作品が本当の意味でのクロスオーバーだと思っているんですよ。だから、あのくらいのレベルのプレイができたらいいなぁ、って思っています。大晦日に限らず、AIRでやっている自分のパーティでもそういったスタイルを確立したいですね。
sugiurumn:僕はカウントダウンならではなのプレイをしたいですね。お正月でしかかけれない曲ってあるじゃないですか。僕も何年か前のカウントダウンで、0時になった瞬間に『マツケンサンバ」』をかけたことがあるんですよ。そしたら、ドン引きされちゃって(笑)。
一同:(爆笑)
sugiurumn:もう2度とかけない(笑)。捨てました。面白いと思ったんですよ、正月のかくし芸っぽいし。何でもありみたいな雰囲気だけど、何でもありじゃないってのを感じましたね。それに気をつけながら、今回のAIRでは“おめでとう感”を出していきたいです。あとは、自分のプレイができればいいかな。
KEN ISHII:確かにこの日だからこそ、っていう魅力はあるよね。そういう空気が作られているというか。僕は当日いつもより長めにプレイできるんで、ストーリーをしっかりと作ってやりたいですね。sugiurumn君が言っていたように、時間が短いとやっぱり突っ走りになってしまうんで。今回はオープニングから4時間なんで、1番いい時にピークを持っていきたいですね。僕自身もすごく楽しみだし、お客さんも一晩に違ったテイストを楽しめるので、本当にいいパーティになると思う。みんなで楽しみましょう!。
西村:世界基準の3人のアーティストがどんなことをするのかを、観てもらって、感じてもらって、お正月を迎えてもらえればと思います。もしかしたら、3人が同じステージに立つこともあるかも。ぜひ、期待していてください。
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