INTERVIEWS

DJ LUU

ありがとうございます。DJ LUU(ルー)と申します。DJは、かれこれ14年くらいになります。あっという間でした。レギュラーパーティーは「O-range@LOOP」「CSH4@WOMB」「LIVEN@module」「ElectekFhunk@module」などがあります。カツ丼とタラコスパゲティが好きです。ウマいものを食べ、ウマい酒を飲むことが何より好きです。たまに神宮球場で野球みたりします。外ヅラはふざけてますが内面はネクラです。最近WOMBさんの階段がツラくなってきたので体力作りに励もうかと思っています(笑)あ、由来は....覚え易い名前にしたかったというのが一番の理由でして、細かいところは長くなるので...またいつか。

たくさんの人、世界中の人に自分の存在を知ってもらうきっかけが欲しかったからですね。
5年くらい前にもやりたい気持ちが高まっていたのですが、もうちょっといろんな音楽を聴いてからの方がいいと思って我慢してました(笑)

“Electro”は直訳すると“電気”ですよね。ただダンスミュージックではいろんな捉え方ができますよね。狭義では音楽のジャンルや手法という意味ですが、そもそもダンスミュージックはテクノロジーの進化と共にあって、広義ではダンスミュージックそのものを指しても差し支えは無いかもしれません。それにエレクトロはここ最近、メイン・ストリームなジャンルとして確立されてきてますし、最近の僕のDJスタイルにも近いんですよ。で、“Republic”は「共和国」。様々な意味に置ける<エレクトロ>という範囲内での、集合体をイメージしています。

イメージは僕の中にある「音像」です。アタマの中にある仮想世界を、よりビジュアルとして明確にして、その世界を表現したつもりです。アルバムのブックレットにその音像を言葉にした「詩」があるので読んで頂ければ解って頂けるかもしれません。 ダンスミュージックに関わらず、音楽を聴いていて、「ここのブレイクがもうちょっと長かったらなぁ」とか「ここのスネアがもっと立ってればなぁ」とか「ここはストリングスで構成してたらもっといいのになぁ」とか常に考えていたので、制作はDJを始める以前からずっとアタマにありました。

意識したのは音楽を「どういった場面やどういった目的で聴くのか」ということなんです。
まず、僕の名前が「DJ LUU」と「DJ」を表記しているのにはこだわりがあってプロデューサーであっても常に「DJ」でありたいと思ってます。そして「DJ」で最も大切なことは「空間を創ること」「空気を読むこと」だと思っています。そういう意味では、曲を創る上でも、リスナーがこれらの曲を「どういった場面で、どのような気持ちで聴くもの」なのか意識するのはとても重要なことです。
今回のCDアルバムに収録されている曲はダンスミュージックです。ダンスミュージックは、やはり踊ること、もしくは踊っている気持ちで聴くものでそれに相応しい、音響設備や環境でこそ、その力を発揮します。
回りくどくなりましたがこのCDは、そういった音響設備で聴くために、音のバランスを調整しました。端的に言えば、このCDはDJさんたちがそのままフロアで使用することが出来ます。音に詳しい方は周知の事実ですが、iPodをはじめとしたモバイルツールで聴くことのみを想定した楽曲の無謀な音圧の稼ぎ方をしたCDをクラブで使うことは出来ません。音響設備が整っていればいるほど聴くに堪えません。
つい最近まではプライベートリスニングは「CD」、フロアユースは「バイナル」というように記録媒体が分かれていたのでまだよかったのですが、近年はCDでDJするのが主流であり、そういう意味では「CD」はiPodでもフロアでも使用する媒体になりました。
繰り返しになりますが今回のアルバムは全てダンスミュージックです。キックやスネアの抜き差し、つまり、ひとつひとつの「音」を「楽」しむダンスミュージックであり、それはダンスミュージックが数多ある「音楽」の中での「存在意義」でもあると思うんです。この「存在意義」を失わないようにiPod でも楽しめることは前提としても、フロアでこそ最大に威力を発揮するバランス(音質)で構築しました。

大まかに言うと「伝えること」でしょうか。
これは音楽のみならず絵画でも彫刻でも、芸術といわれる分野の「創作物」すべてに必要なことではないかと思います。そもそも、これらは「伝えたいことがあって、何を媒体にするのか」という違いにすぎないと考えています。
つまり、目的は「伝達」で、手段が「何」かということです。
人間が進化していく過程で、コミュニケーションの手段として行き着いた道具が「言葉」だとするなら、音楽や絵画は、それ以前発見した「手段」であり、また、それ以後に、あえて抽象化し昇華させた手段なのだと思います。
例えるならば、「動物の鳴き声」や、「モノをたたいて」仲間の気をひくなどの行為は「音」を使ったコミュニケーションです。その後に「絵画」とも解釈できる象形文字などの「描画」を経て言葉が生まれたわけです。
ただ、言葉が発明された後も、「描画」は「絵画」として、「音」は「音楽」として、娯楽もしくは商業になったわけです。
今回のアルバムは、すべてインストでありながら「(詞ではなく)詩」をつけたのは、「言葉」と「音」が「そもそも意思の伝達手段である」ことを振り返らせる試みでもあります。「詞」の無いインストゥルメンタルは、限りなく抽象でメッセージを強要しません。その一方で、伝達の最終進化形である「言葉」を、「詩」という抽象表現でセパレートして置くことで、音と言葉のギャップを楽しめるようになったと思います。 直接的なきっかけは、周りの友人が、はじめたので。それまで演奏できる楽器が無かったのも大きいかもしれません。もし、それなりにピアノやヴァイオリンなんかで人前に出ていたらDJに興味を持たなかったかもしれませんね。
DJは「楽器が上手に演奏出来なくても、人前で音楽表現ができる」演奏家であるということが、驚きでもあり、とても嬉しかったですから。

DJはFRANCOIS K.ですね。
とにかく新しい。DJもプロデュースも機材環境も。なかなかできる事では無いと思います。
ダンスミュージックは特に、テクノロジーの進歩とともに存在していると考えているので、これはとても尊敬出来るポイントだと思います。 誤解を恐れずに一言でいうと「思いやり」ですね。エンターテイメントとしてもサービスとしても。お客さんに対してはもちろんですが、誰に対しても何に対しても。DJとしてはもちろんですが、何をするにも、全てを解決出来る最高の位置にある価値観だと思ってます まず、幼少期、物心つくか付かないころ、耳に入ってきたのはクラシック音楽でした。母がバイオリン弾きで父がオペラLPのコレクターだったので。
母のバイオリンで踊ってたりしてました。知識としてクラシックについてはほぼ無知ですが、かなりの曲は聴いたことがあると思います。
10代のころは興味なかったですが、不思議と年を経るごとに興味が出てきましたね。年末には「第九」を聴きにいったり、たまにですがオペラを見に行ったりします。
あと20年位したらクラシックばっかり聴いてるかも(笑)。
その後、小学生のころは、5歳年上の兄の影響で、洋楽を聴きはじめました。所謂ビルボートのチャート上位の曲を聴くくらいですが。兄と共通の話題を持ちたくて、兄から貰うカセットテープをウオークマンで必死で聴きあさってました。その一方でYMO、渡辺美里さん、浜田省吾さんの曲とかも聴いてました。あとおにゃん子クラブとかも(笑)。
高校生のころはHIPHOPを聴いて、10代最後くらいに周囲の友人の勧めでソウルミュージック~4ツ打ちに出会いました。

デジタル化の便利さと寂しさでしょうか。みなさん同じようにおっしゃると思いますが。
便利さについては述べるまでもないですが寂しさについてちょっと述べますと....
レコード一枚買うにもイロイロありましたよね。
レコード屋さんでバイヤーさんのレビューを頼りに買ってみたり。ジャケ買いして失敗しまくったり。試聴させてもらいたいがために店員さんと仲良くなりたかったり。お店によって値段も違うから、3時間くらい宇田川町を練り歩いて50円安く手に入れたり。そんなことってもうないですよね。
パソコンの前で、ランキング上位からチェクしてばかりだと、必然的に音楽との出会いはかなり狭まりますよね。ジャケ買いして、そのとき失敗したと思っても、1年後くらいにふと聴いた時に、急に良く感じたり。するとその曲は宝なんですよね。そんな出来事一つ一つが音楽に一曲ごとに思い入れを与えて行くと思うんです。
便利がゆえ、音楽が「道具」になってくるカンジは少し寂しい気もします。

危惧されるのは、誰かの評価や薦めで、音が世の中に出て行かなくなる。ランキングという数字評価が絶対評価で。作り手も流行をいままで以上に意識するし、資本力がないと才能があっても知ってもらう機会すらない。衝撃的な楽曲や突出した才能の出現が起こりにくい環境かもしれないですね。
ま、ダンスミュージックはテクノロジーの進歩と共にあると思っているので、その中に身を置いて、どうなっていくか冷静に見極めて行くことこそが大切だと思ってます。

今回は、エレクトロの要素が多かったりで、総体的にはテックなカンジでまとめたのですが、“ワールド・ミュージックの香りがする”とか、“ディープ・ハウスのルーツを感じる”など、聴いた方によっていろんな感想があるみたいです。それらはまさに、これまでに自分が聴いてきた音楽が、自然と音に現れているのかと思うと、面白いですよね。
もっと言うと人間そのものがバレてるのが嬉しくもあり、気恥ずかしくもあり(笑)

パーティ映像と"Stroke"のPVが収録されています。
DJ風景の構成編集はUrbanSoulRelaxさんに、PVはDENDRO☆VIEWさんに創って頂きました。お二人とも、かなり独創的で、お世辞抜きでセンスあるVJなのでチェックしてみてください。
で、もしほんのちょっとでも、楽しそうだと思って頂けたら、パーティに遊びに来てください(笑) 7月からBeatportをはじめ色々なDLサイトで、今回のアルバム収録曲のクラブエディットとリエディットを毎週リリースしていきます。収録曲以外もリリースしていきます。
あと2E2L Recordingsというレーベルをこっそり立ち上げました(笑)
配信が中心になるとは思いますが、ガンガン出して行こうと思います。折角創った曲を「どう世の中に出していいのか判らない」ような人達と、積極的に一緒になってやっていきたいですね。ついこないだまで僕らもそんな状態でしたから。
同様に7月以降、Beatportでレーベル所属のアーティスト「SCP」「NightDrive」がデビューしていきます。
DJ予定は
6/07土曜 HAPPINESS DJLUU FIRST ALBUM PRE-RELEASE PARTY@渋谷ROCK WEST
6/08日曜 TOKYO TWILIGHT presents STRAWBERRY HOUSE@渋谷WOMB
6/15日曜 O-range vol.85 DJLUU FIRST ALBUM RELEASE PARTY@青山LOOP
6/20金曜 LIVEN DJLUU FIRST ALBUM RELEASE PARTY@渋谷MODULE
6/28土曜 IN THE MIX@青山LOOP
7/04金曜 中華節@渋谷ROCK WEST
7/06日曜 CSH4 DJLUU FIRST ALBUM RELEASE PARTY@渋谷WOMB
7/12土曜 Vibes@代官山STYLE'S
7/19土曜 TOKYO UNDERGROUND@盛岡PLAYERS CAFE
7/20日曜 O-range vol.86@青山LOOP
8/02土曜 Color your image@山梨JUJU
8/11月曜 BLACK FLAMINGO@代官山AIR
8/15金曜 LIVEN@渋谷MODULE
8/17日曜 O-range vol.87@青山LOOP
8/29金曜 SPiN@渋谷MODULE
8/30土曜タイトル未定@福井LITE
いまのとこはこんな予定ですのでよかったら遊びに来てください(笑) 長々としたインタビューですみません(笑)
読んで頂いてありがとうございました~。