私が制作した音楽に、映像を組み合わせるという試みで始めた"AAVV"は、最初のころはなかなかブランドとして成立しなかった("aavv"はイタリア語の頭字語で"various artists"を示すためのもの)けど、さまざまなアーティストのPVの制作を手掛け、他のアーティストの作品をリリースしながら、「ビデオレーベル」として発展していったよ。 もちろんLegoweltの名前は前から知っていたけど、彼にデモを送るきっかけとなったのは、"The Psychic Stewardess"(Legoweltの変名である実験的シンセプロジェクト)を聴いてからだよ。ちょうどそのころ、似たような音楽を制作していて映像と組み合わせるスタイルにハマっていたか ら、その作品にすごく興奮したんだ。彼に制作した一曲である「Smudge Hawaii」(http://www.youtube.com/watch?v=p9G7ryrcEsU)の映像リンクを送ったところ、すごく気に入ってくれた。すぐその翌日にリリースの話をもらって、ほかの曲も送ってほしいと頼まれたんだ。万事これ以上ないってほど、完璧な運だね。
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「Star Kinship」のメインアイディアは、プリミティヴの融合で、パーカッション、小物楽器、フィールドレコーディングの「古代的」要素と、デジタルシンセ パッド、シーケンスパターン、アナログエフェクトにより形成される「レトロフューチャー」感を調和させたかった。
とくにSteve Roachのアルバム「tribal ambient」や、ヴィンテージの「weird exotica」ライブラリーミュージック(Umiliani「Polinesia」など)は、制作中に強い影響を与えてくれた。全体的に90年代風なチルアウト路線だけど、フリージャズや数曲はハウス的要素も兼ね備えている(Theo Parrishは今一番のフェイバリットだよ)。 何台ものアナログシンセとトリガーを設定したドラムマシンが、現在のセットだよ。中でもアルバムで大活躍だったのは、Elka Synthexと内蔵の4トラックシーケンサーで、多くのトライバルドラムサウンドはJomoxのフィルターとRoland TR626のリズムで組み立てている。ライブは今のところまったくやらないんだけど、将来的には考えるかもね。全部の機材を持ち運ぶのは大変だろうから、 即興的なヴィジュアルセットになるんじゃないかな。 Polysickの7インチ「Nightwalk」がBigLoveから2、3ヶ月以内に発売されるはずだよ。ここ数ヶ月の間、新曲を制作中だけど、ほかのリリースは未定だね。 えーと、私は本当に日本が好きなんだ。だって私の好きな音楽はRolandやKorgの日本人開発者なしでは存在し得なかったわけだし。たとえばTB303、TR909のようなユニークな機材の発明(菊本忠男氏のおかげだね!!!)。
だから、私のメッセージはシンプルに「ありがとう」だよ。