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DEXPISTOLS

 
- なんか逆にBPM合わせないでおいたほうが面白いなと思ってやってみました。 - MAAR -
 
 
- ミックスCDを聴かせて頂いて、過去の作品と比べてボーカルの比重が少なくなった印象もありますし、全体がベースミュージック主体となって、よりフィジカルな印象を受けましたがいかがですか?


DARUMA:いいものができたなと思っています。いい意味でつかみ所がないというか、得体の知れない面白いものができたなと思います。

MAAR:そうですね、完全に身内ノリの面白い音楽が集まったんじゃないですかね?

  - 過去のインタビューを読むと「今自分たちが面白いと思うものをやっているだけです」といった発言がよくありましたが、今回のミックスに関しても同じ気持ちでしょうか?

DARUMA:基本的にはその時に面白いとか、かっこいいと思っているものを入れているというところは変わらないかな。ただ今までの作品は、ある程度のトレンドを知ってほしい、こういうのを聴いていたら面白いんじゃないですか?という提案のような部分がありました。
あとは、『LESSON』って言っているように、これ聴いておいたら「パーティー楽しめますよ」みたいなニュアンスが混じっていたんですけど、今回は、トレンドをお知らせしようというよりはもっとパーソナルというか、もちろんベースミュージックっていう大きな流れはあるんですけどもう少し個人プレーに近い雰囲気はあるのかもしれないです。

MAAR:なんかこのジャンルがトレンドっていうより、日本のかっこいい曲作るヤツが増えたぜっていうのは、ある種のトレンドじゃないですか。それはネットカルチャーだったりそうじゃなかったり。まあそういうところは入れられて良かったかなと思って。それが俺は1番良かったなと思う点かも。

  - 収録曲には日本人が半分も使われていますしね。

MAAR:まあ時間的な制約っていうのもあったんですけど、だからといって別に大々的に日本人のトラックを使ったからという訳ではなくて。別に遜色ないし、下手したら日本人のトラックのほうが面白いっていう感じですかね。
 
- 個人的にこのCDで1番好きなのが1曲目で。

MAAR:ちょっと早回しでかけちゃってるんだけどね。本当はBPMが123だったんだけど、次が早いから133に上げてる。それはそれで面白いってなって。まずDARUMA君に送る時に遅かったら、あんまりDARUMA君はピンとこないだろうと思って速めで送っといたの。で、いいって言ってくれて。俺は酔っぱらった勢いで送ったのもあったし、次の日あれやっぱナシじゃねえ?って言ったら、いや入れようよって言ってくれたんで。まあ、早回しにした甲斐があったかなと。

DARUMA:かっこいいですよね。

  - かっこ良かったです。MAARさんとShigeoさんがユニットで活動されているのは知っていたんですが、正直ユニット名を知らなかったんです。この曲を聴いていてすごいの作る人がいるなあと思って調べたらびっくりで。

MAAR:ただの鬱病気味な髭2人っすよ(笑)。あれをいいって言うんだね!大丈夫?みんな頭大丈夫?俺未だにかける時緊張するもん(笑)。

DARUMA:あの曲が1曲目ということでこのミックスがどういう展開になっていくのか全く読めないですよね。

MAAR:確かに。ぶっちゃけ適当だよね。最初にDARUMA君がラフでを作ってきてくれて。DARUMA君的にはダンスのショータイム的なニュアンスでBPMミックスしないというところで。普通にBPMマッチングをやろうとしたんだけど、それをPC上でやるのはめちゃくちゃ面倒くさいんですよ。面倒くさい割にやってみたらあんまかっこ良くないっていうのもあって。実際綺麗過ぎるしグルーブキープはあるんだけど、意外性がなくなってくるから。普通にBPMマッチングしてるミックスなんて世の中に腐るほどあるし、それを自分たちが今やっても別に面白いと思ってないし。クラブではもっと踊ることを重点にするからそういうこともやるんですけど、なんか逆にBPM合わせないでおいたほうが面白いなと思ってやってみました。

   
- メジャーの会社でリリースして頂くことのメリットって、こういったインタビューなんかで自分たちの発言を載せて頂いたり、CDショップに並べて頂けたりするという部分で、付加価値を付けれるというかやる意味を感じる部分ではあると思うんで。 - DARUMA -

 
- オリジナルの音源ですらフリーであったりする時代ですが、そんな中でミックスを作品としてリリースする時に込める思いなどはありますか?

DARUMA: まあフリーでやるにしてもきちんとリリースするにしても、思いを込めるのは全然一緒ですよね。フリーの方がより多くの人に届く可能性はあると思うんですけ ど、メジャーの会社でリリースして頂くことのメリットって、こういったインタビューなんかで自分たちの発言を載せて頂いたり、CDショップに並べて頂けたりするという部分で、付加価値を付けれるというかやる意味を感じる部分ではあると思うんで。もちろんこっちの方が制約は多いんですけどね。これはこれでやるべきことなのかなって思ってやっています。

MAAR:物として残るのがいいですよね。ネット上でアップすることが良いとも悪いとも思わないし、製品出したい人は出せばいいと思うし、ただみんな最終的に到達したい結果として、少なからず誰かに評価されたいっていうのがあるから物を作って世に出している訳であって。そうなってくると全く知らない人の手に突然行き着くのは物なのかなと思う。流通のスピードでいったらネットには勝てないけど、やっぱりまだ 日本においてダンスミュージックは、俺らがやってるものってアンダーグラウンドではあるから。知らない人がネットサーフィンして拾うっていう状況ではまだないと思う。ネットもたいしてやらないようなOLの手元とかに行ってほしいと思うし。逆にネットで情報をキャッチしてくれた人たちは物を買ってくれたり、やっぱりDJしてるところに来てほしいっていうのもある。
両方を考えた上で物を出すっていうことは、まだまだ俺には魅力的だったりしますね。その媒体がCDなのかレコードなのかわかんないですけど、結局はその現場で俺らのギグを見てもらえたリ、一緒にパーティーしたいっていうのがあるから。
- では、今お二人がダンスフロアに求めるものっていうのは何でしょうか?

DARUMA: 自由度はもう少しあってのいいかなって思いますね。アンセムがとても多いヒップホップシーンで遊んでることが多いので。言葉では少し強すぎてしまうかもしれないですけど、全然知らなくても「あっ」、と反応することがたくさん増えればいいのになと思います。聴いたことない曲だけどかっこいいな、とか面白いなとか。なんていうジャンルなのかとか考えずに、何か分からないけどすげぇ体が反応するなっていうものがもっと頻繁に、特にヒップホップのシーンでかかるようになると、個人的にはさらに面白くなります。やっぱりエレクトロニックミュージックのシーンて、テクノとかハウスは特にかかる曲全部知っている訳じゃなかったりするけど、グルーヴの流れとかベースラインとかキックの音とかに反応して踊る訳で。そこにあんまり思考は入ってきてなくて、単純にこれかっこいいなって思うような要素がもう少しだけヒップホップの 現場にあるとさらに面白いかもな、と思うところはありますね。


MAAR:求めるモノは特にないかな。。まあみんな好き勝手やればいいんじゃないっていう感じですね。俺いろんな名義で活動してるんですけど、DEXでもSupermaarでもドープなセットにしても、別にアンセムを人と同じようにかけることはないし、逆にこういうかけ方があるんだぜっていう方がDJの 醍醐味だと思う。
クラブって楽しむものだからお客さんももっと気楽に自由にとは思う。洋服然り遊び方然り。みんなが右向きゃ右みたいな時代になっちゃってるから、もう少しスタイル勝負でいいんじゃないかな。ヒップホップの現場にも全然モヒカンとか革ジャンで来ててもいいと思う。それこそロングセットのハウスDJとかが来た時にエンジニアブーツで革ジャンで12時間ガン踊っちゃったよーみたいな。昔、実際先輩でいたから(笑)。エンジニアで革ジャンで革パンで、その革ジャンの後ろにラリーレバンのサイン入ってるっていう。8時間ニューヨークでラリーの目の前で踊ってたら「お前はシリアスダンサーだ」っていわれて書かれたっていう。
なんかそういう自由度があればいいかな。作る側にも言えるけど。自分らも人のこと言えないけど、まだどっかの何かっぽいからね、DJも含めて全て。「何じゃこりゃ。かっこいい!」みたいなのは、まだ自分ももちろんできてないし。若い子ももちろん模索してると思うけど、なんかいろんなところで自由に気ままにやりたいことをどうぞっていう。踊ってる人もその空間に合うんだったら何着ててもいいと思うし。

  - お二人はそれぞれソロ活動もされていますが、ソロのときとDEXの時で音楽的趣向は違いますか?

DARUMA:多少。

MAAR: 俺結構あるなあ。専門的になるけど、自分のドープなセットは、コンプの入り方とかキックの鳴りとかで曲を選んでるんだよね。なぜかって言うとドープな方は そこまでメロディーがあるもんじゃないし、例えばローのキックの大きさとかリズムの打ち方で盛り上がらせたり、落としたりグルーヴをキープしたりっていうのをやってるから。DEXにおいてはやっぱりお客さんの高いテンションを保つっていうのをすごく重要にしてるけど、盛り上がれば勝ちの中にも俺的には何かあるから。例えるなら、柄シャツ着て柄パン履いて、さらに柄のスニーカーなんてコーディネートはしないから。柄はちらっとスニーカーだけにしようかなみたいな(笑)。 難しいんだけど。1人になると俺ちょっとハイテクスニーカー好きじゃないし、みたいな。感覚的にはそんな感じ。
だから音楽的趣向はソロの時とは全く違いますね。DJの仕方が全く違うから。キャラで選んでる訳じゃなくてDJのコンセプトっていうかやり方が全く違うかな。鳴らせ方も違うし。

  - なかなか専門的ですね。

MAAR:単純に言うとキックの大きさとか、どこを目立たせたいっていうのはジャンルによって違うから、曲によっても違うんだけど。DEXだろうが1人だろうがそうなんだけど、この曲は作ったヤツが何を出したいかっていうのが分かると、それが選曲に及んでくるんだけどね。DARUMA君がかけた曲が知らない曲でも、それに合わせて俺は選曲してる。

  - 今回の作品は具体的にはどういった流れで作られたんですか?

DARUMA:選曲はある程度2人でしました。最初にプロトタイプのミックスを1本作ったんですよ。こんなような流れでっていう。それを元に許諾が取れる取れないていう作業をしていって、そこから崩して取れたもの取れなかった物を入れ替えていって、っていう感じですね。許諾が取れるかが1番でかいですから。最初にばーっと選曲したところもあって、取れたところから入れていって、基本取れた曲に関してさっき言った1回目のプロトタイプのミックスを作ってっていう感じですね。PC上だけどBPMつなげる訳じゃなくって、切り貼りをバンバンした感じですね。

MAAR:実はテンポにきっちりハマってないところもいっぱいあったりして。いっぱいっていうかほぼそうだね。置いてあるネタの箇所とかも手ばりだから。

DARUMA:なんだけど、そのとおりに踊ってみてっていったら100%踊れるし、見てて気持ち悪くないタイミングで全部踊れるはすなので。これ変じゃんって言われても、いや、これはここがこういう風に繋がってるんだよっていう説明は全部できるんです。

  - 全く違和感無く聴けました。

MAAR:はい。狙ってますからね。まんまとハマりましたね(笑)。
 
 
- NIGO君がどこかの地方でDJしてたんですけど、その時TOP40とかかけてたんですよ。でも次の日NIGO君の車の後ろに乗せてもらった時にかっこいいハウスが連発でかかってて、「何これヤバいっすね!これなんすか?」って言ったら「これ初期のMAJOR FORCEだよ」って。- DARUMA -
 
 
- はい(笑)。ちなみにシリーズの3以前っていうのは・・


MAAR:2、3は再リリースしたんだけど1のデータがどこ探してもないんですよ。CDもなくて(笑)。でも、1ではたいしたことやてないからね。

DARUMA:しかも1はスプリットで作ってるんすよね。

MAAR:しかもマッシュアップとブレイクス。

  - でも今だから聴きたいですよね。

MAAR:今聴いたら、たぶん恥ずかしい。2、3は、今聴いてもいいけど。

DARUMA:そうだね。3は結構おもしろいと思う。もちろんこの時の選曲はエレクトロ初期の物だけど、すげえ変な繋ぎ方とかしてて。だってわざわざテスタロッサのエンジンの音が欲しくてヤフオクでビデオ買ったもんね。

MAAR:別にテスタロッサじゃない音はあったんだけど、やっぱりテスタロッサっていう曲があって。セル回す音とかから始めたいよね、とか言ってビデオ買ったんだよね。

MAAR:買った買った。今はyoutubeとかあるけど、その時は落とせなかったから。

DARUMA:もちろん今も一生懸命やってるけどあの時もそうやって一生懸命やってて。素晴らしいなと思いますよね。3は今聴いたらいいかもしれないですね、80年代後期から90年代初期のダンスハウスを基本に作ってるんで、あれはあれで今面白いかもしれないですね。
- 日本で起こったエレクトロのムーブメントって、裏原系のムーブメント以降の音楽がファッションがいいバランスで若い子に届けられていた、という点で似ている気がするのですが。。

MAAR:あの頃は、まだ日本の物じゃなくてパンクだったり初期ヒップホップだった気がする。あとMAJOR FORCEの力がでかいし。本当のオリジナルムーブメントはそこだと思う。MAJOR FORCEは今聴いてもかっこいいもん。

DARUMA:そうなんだよね。NIGO君がどこかの地元でDJしてたんですけど、その時TOP40とかかけてたんですよ。でも次の日NIGO君の車の後ろに乗せてもらった時にかっこいいハウスが連発でかかってて、「何これヤバいっすね!これなんすか?」って言ったら「これ初期のMAJOR FORCEだよ」って。いやこういうDJしてくださいよ!って言うけど、「いやこんなのやってもうけないじゃん」って言われるけど「絶対大丈夫ですよ」って(笑)。 

MAAR:実は俺らこっそりエディットしてる。BPM落としたりとかして。

DARUMA:エレクトロの場合はもうちょっと世界同時多発的なところがあったとは思いますね。裏原宿のあのムーブメントは裏原宿のモノが爆発の中心にあると思うし。

MAAR: 裏原文化はファッションが世界とちゃんとリンクして、後の話になるけど。エレクトロムーブメントはファッションもあったけど音楽の方が先頭を行ってくれ たっていう違いはある。俺らを含めたプレイヤーがいたから。それの違いは大きいかな。
日本において音楽が先導してファッションと一緒になったもので、ここ まで大きくなった物はないかも。PHENOMENONのオオスミ君が 言ってたのは、いつもだったらヨーロッパでできた物がアメリカに行って日本に入って来るっていう循環がどのジャンルでも続いてきたのに、それがヨーロッパ でできて日本に先に来てアメリカに行ったものは実はないっていう。そこから上手く繋いで今日に至っているかどうかは別としてね。
もちろんちょっと前にはテクノとかもあったけど。テクノっぽいファッションもあったし。スタジオボイスの表紙をKEN ISHIIさんが飾ったり、フジロックで20代中ごろでライブセットやったりだとか衝撃的だったし。卓球さんのパーティーとかTASAKA君とKAGAMI君のパーティーとか超行ってたから俺。若いのにいいなあって思いながら。

  - お二人はムーブメントの中心にいた訳ですが、名前が大きくなった時にやりたいこととずれてきているといったようなジレンマや葛藤はありましたか?

MAAR:いろいろありまくり。もちろんフジロック出演から2、3年経って呼ばれた地方のクラブで平気でフジロック的なセットをやってくれっていうお客さんの反応があったりもしたし。でも今は、そういう人たちはもういないけど、さっきのDJの話に戻るけどDEXPISTOLSって自分っていうよりはDEXPISTOLSっていう1つの人格だと思うから。もう法人だよね(笑)。会社みたいな。めっちゃ営利的な非営利団体だね(笑)。

DARUMA:超営利的なね(笑)。

MAAR:ややこしいけど、営利的非営利団体だから(笑)。でもなんかDEXっ てこういう感じでしょ?ってなってくれたから。今まではエレクトロのアンセムをかけろとか、こういう感じになれっていうのはあったけど、ここまでネットを 通じていろんな音楽に出会える環境がある中で、アンセムが生まれるのは難しくなってきているとは思うんです。よっぽどそのシーンがでかいか、その人自体に 影響力がない限り。DEXのパーティーはこんな感じですっていうものが作れるようになってきたからそこは少し楽になってきたかな。いろんな意味でね。いいプレイヤーいっぱいいるじゃん今。若い奴らもとんでもなくかっこいい曲バンバン作るし。

   
-言葉しゃべってる時点でもうサンプリングしてるし。 - MAAR -
 
 
- 今作の中で1番若いのってTAARさんですか?


MAAR:TAARかWATAPACHIかな。ミックス自体は、おっさんで始まりおっさんで締めてるけど(笑)。

   
- この終わり方すごくよかったです。何か愛を感じました。


DARUMA:Todd Terry終わりは俺も結構いいなと思ってるんですよ。なんか2人のちょうど間というかヒップポップだしハウスだし。まあ置き位置に困ったっていうのもあるんですけど(笑)。 これのライセンス取った後にどこに置こうみたいな。すげえ好きなんだけど(笑)。

 
MAAR:完全にそういう使い方だよね。最後に「DJ」って言ってくれてるし、一応エンドロール的なね。他に置き位置ないしな。

DARUMA:結構いろいろ組んでみたんですけど最後が1番よかったんです。

  - プライベートを少しお聞きしたいんですが、音楽活動以外で普段何をやられてますか?

DARUMA:僕は自分で洋服ブランドを回しているのがメインであとは父親業ですね。

  - MAARさんはずっと曲を作られているイメージですが。

MAAR:うん、ずーっと曲作ってる。最近いろんな人といろんなジャンル作ろうかなと思ってて。あとはレーベルのこともやりつつ日本のDJとかアンダーグラウンドなトラックメーカーたちをもうちょっとスムーズに仕事ができるシステムを作ってあげたいなとは思って。今それを模索中かな。

  - スムーズに仕事ができるとはどういったことでしょうか?

MAAR: マネージメントではなくエージェント的なものをやろうと思っていて。そこでいろいろ企画して。いろんな物を出したり誰かをプロデュースしたりツアー組んだりやってみようかなと。SUB TRAXとは別で。日本のクラブシーンって分業化がなされていないところが欠点だと思ってるから。ギャラをつり上げるとかではなくて、いちインフラとしてそういうものがあってもいいかなっていう。俺もスタジオ持っているから作ったモノのクオリティーを上げてあげたり、俺がさばききれないCMだったりコンピの話をどんどん振ってあげたりとかね。いろいろ大変なんだけど。

  - ちなみに音楽以外にはまっていることはありますか?

MAAR:ん~~~、俺楽器練習してるわ!

DARUMA:音楽じゃん(笑)
- 生活が音楽っていう感じなのですね。

DARUMA:そんなかっこいいもんじゃないですよ。普通にバナナマンのポッドキャストとか聞いたりするし。

MAAR:そうそう。お笑い見るじゃん、みんなとどういう話になるかというと、DJとお笑いがいかに近いかってなるもん。今上げーの、ほら下げたみたいな。これを出す為に最初スベらせているわけじゃんって分析が始まる。遊びに行きたいってなったらカラオケ行きたいってなるし。

  - MAARさんがカラオケ?

MAAR:デビューしたいから。エイベックスの人の前で歌ったら「まだ早いかも」って言われて。でも曲は自分で作れるって言ったら、「それはじゃあ考えておく」って言ってくれて(笑)。カラオケの延長線上でシンガーソングライターを目指してます!

そう思うと俺音楽好きなのかも。でも最近思えるようになったね、ようやく。あきらめではないけど、俺は天才でもスーパースターでもないから。アンダーグラウ ンドの小さなお山の大将すよ。やっぱり勘違いしちゃう時期ってやっぱりあったからさ。なんでもできるっていうか、影響力が大きくなった割にはっていうところもあるし。もう、ミックスCDもこんな感じですみません。手にとって買ってもらえたらありがたいです。

  - DARUMAさんもファッションブランドをやられていたりして、音楽を含むカルチャー全般がやはり好きなのでしょうか?

DARUMA:僕は編集/エディトリアルなんですよね。DJも服も編集作業なんですよね。それこそフォトショップでレイヤー重ねていくイメージ。最近、人に言われて気付いたんですけど、たしかにそうだって思って。僕はモノを作るって才能はなくて、生み出しているっていうよりは、既存のものをくっつけてくっつけて、僕だったらこんな感じの混ぜ方!みたいな提案なんです よね。だからクリエーターって感覚は自分ではなくて、編集者なんですよね。だから「新しくモノを作ってます!クリエーターです!」っておこがましくて絶対言えないですよね。

MAAR:現代においてみんなそうだと思うよ。自分がアーティストです、クリエーターですって思ったこと1回も無いし、ミュージシャンとも思ったことはないし。DJもギリできるって感じだし。DJの時、DJをイイネって言ってくれるのって俺が年食ったからでしょ(笑)

DARUMA:年輪だよ、それは(笑)

MAAR:年食ったから文句言えないだけでしょ、それって。とか、たまに思ったり(笑)。
けっきょく曲作りだって、オリジナリティー溢れる人って世の中にいるのかな?言葉しゃべってる時点でもうサンプリングしてるし。

DARUMA:でもゴンザレスを見るとミュージシャンだって思わない?

MAAR:ミュージシャンだとは思うけど、ゼロからだとは思わない。

DARUMA:ゼロからって言われたらね(笑)。そんな人、世の中に存在しないよ。

MAAR:DAFT PUNKがオリジネーターって思うけど、やっているのはいろんなところからのサンプリングだよ。でも、音ももちろん、それ以外の見せ方とかも含めて独自な世界観を作ったから。だから今からオリジネーターになるとしたら概念的な何かだよね。ボディコンでスクラッチが超上手いとかそういうのも出てくるのかな(笑)。
 
- Release Information -

アーティスト:
DEXPISTOLS

タイトル:
LESSON.08“TOKYO CULT”

レーベル:
tearbridge records / avex group

発売日:
3月26日

価格:
¥2,940-


●トラックリスト (*印は国産トラック)
001. Fake Eyes / TakeItall*
002. Girl Unit / Club Rez
003. Taar / Wander Day (Dexpistols Lazy Rework feat. Ohli-Day, Jon-E & Kicc)*
004. Franko / Purple Slacks (Original Mix)*
005. Dexpistols / Do It Like This feat.Kohh (Demo Ver.)*
006. Worthy / Lost Dog (Lucid Remix)
007. DJ Snake & Yellow Claw & Spanker / Slow Down
008. Dirtcaps / Hands Up(Yellow Claw Remix)
009. Anti Noise / Space F*
010. Watapachi / CCC300*
011. Maelstrom / House Music (DJ Dodger Stadium Remix)
012. Habanero Posse / Snake Cube*
013. Sam Tiba / Dem Thirsty (Original Mix)
014. Ashra / The Man Need These Sometimes(Dexpistols Lazy Rework feat.K.A.N.T.A)*
015. DJ Venum / N.O.W. Party Break
016. DJRS / 727*
017. Dexpistols / H to T feat.DABO (Demo Ver.)*
018. Victor Niglio / Jiggy feat. Mr. Man 
019. Surkin / Stronger ft. Canblaster
020. Club Cheval / Decisions (Original Mix)
021. Mele / Stage 2 (Original Mix)
022. Taar / Let Me Feel (Dexpistols Lazy Rework feat. ShigeoJD)*
023. Todd Terry / Deejay (Original Mix)