Interviewer:Matsuri Digital Crew
ロックとクラブミュージックの融合をコンセプトに活動し、今年20周年を迎えたFUNKY GONG。サイケデリックトランスの世界的な潮流を見据えつつ、今の時代への思いをアーティストとしての個性とクオリティーの高いプロダクションと音によって具現化した3枚目のフルアルバム『BE HUMANIZED』を2019年7月10日にリリース。本インタビューでは、FUNKY GONGというアーティストをより知ることができるだろう。
――まずは最初に、一般のダンスミュージックリスナーが持つFUNKY GONGのイメージは「ロックでエレクトロ」なのですが、 近年サイケデリックトランスを制作するようになったきっかけを教えて頂けますか?
僕は元々ギタリストとしてTSUYOSHI率いる「JOUJOUKA」に加入したことがきっかけでDJを始めることになったのですが、クラブミュージックをロックの進化系として捉えていて、DJを始めた90年代後期はゴアトランスからハウス、ブレイクビート、テクノまでミクスチャー感覚でMIXしていました。
そのうちエレクトロクラッシュというロックとエレクトロの融合的なムーブメントがNYを中心に起き、そのスタイルで数枚のアルバムを作りました。その後、エレクトロクラッシュはBeatportの誕生とともに「EDM」と姿を変え商業的な部分ばかりにフォーカスされる音楽になってきてしまい嫌気がさしてしまいました・・・その反動でテクノをプレイするようになりました。それが8年前くらいかな~。
DEEPなテクノを追い求めていたら、結局自分のやりたいことはゴアトランス的なサイケデリックでロックなフィーリングが詰まったテクノだと気がついて、それならば思いっきりわかりやすくトランスを作曲したりプレイした方がシンプルだと思いサイケデリック路線に転身しました。
――ギタリストからDJになったきっかけは?
JOUJOUKAでギタリストとしてヨーロッパツアーに行った後、当時のMATSURIのスタッフから「DJやってみる??」と言われ、MATSURIのコンピレーションを沢山頂いたことがきっかけです。1998年当時は熊本に住んでいて、その頃の熊本にはトランスのCDなんてどこにも売っていないし、ましてやAmazonなどないので僕の所有する10数枚のMATSURIのコンピレーションとBLUE ROOMやDRAGON FLY、FLYING RIHNOのCDをみんなでシェアしてPARTYをやっていました(笑)
――アーティストFUNKY GONGとして、サイケデリックトランスをどう捉えているのでしょうか。
一言で言えば人類の進化です。元々JIMI HENDRIXやTHE BEATLESが大好きで、彼らのメッセージやコンセプトを最新のテクノロジーを駆使して継承してきた文化、そして音楽だと捉えており、これからもその精神を引き継いで行きたいという思いが強いです。
――ギタリスト、DJ、トラックメーカー等、いろんな側面を持っていらっしゃると思いますが、どのくらいの割合、比重で活動していますか?
最近、特に力を入れているのはやはり楽曲制作です。FUNKY GONGを表現する為に曲を探すよりも自分で作るほうが早かったりもするので。とはいえ、常に新しい音楽は探していますし集めていて、そういった意味ではDJは僕にとってライフワークそのものです。ギターは曲作りの時や、たまにDJやりながら弾いてるくらいですね。本当はもっとギター弾きたいし、バンドもやりたいなと思っています。やりたいことが多すぎて困ってます(笑)
――今回リリースしたアルバム『BE HUMANAIZED』のコンセプトを聞かせてください。
ずばりコンセプトは、“新しいトランスミュージックを創造する”ことでした。 ダンスミュージックの根底にある“ミニマル”な要素とサイケデリック、そしてロックギターの融合をサウンド的にはかなり意識しました。タイトルの『BE HUMANAIZED』 はスピリチュアルというか、精神性が強い意味合いをもっていると思うのですが、僕はパーティーやトランスは人類を進化させるものだと思い活動してきたので、その気持ちを表すタイトルをつけました。進化といっても最近はAIを始め、効率化や利便性ばかりを追い求める傾向にあり、“進化”のベクトルが僕が思う“進化”とは違う方向に向いているような気がして・・・本当の進化とは何か??と自問自答してるうちに、人間らしく生きてゆきたい、人間を極めてゆきたい、そういった気持ちがこみ上げてきてこのタイトルにしました。
――アルバムのアートワークがインパクトありますよね!
今回のアートワークはアーティストの檻之汰鷲(おりのたわし)氏に依頼しました。彼とはもう20年くらいの付合いで、僕の音楽活動をずっと見守ってくれています。何と言っても彼の作品や『生きるための芸術』という本にも感銘を受けています。
――今回のアルバムは、世界的にゴアトランスの老舗レーベルとして支持され続けているMATSURI DIGITALからのリリースとなっていますね。どのような経緯がありますか?
FUNKY GONGのキャリアのスタート・デビューとなったのは、20年前のMATSURI TOKYOが開催した新宿リキッドルームでのパーティーだったとうこともあり、自分としては常にMATSURIのメンバーのつもりです。JOUJOUKAでの活動もあり、TSUYOSHIさんとは音楽的にも精神的にも繋がっていて、自分の中ではMATSURI DIGITALからアルバムを出すという目標は常にありましたので、今回のアルバムではその目標が達成できたのでとても嬉しく思っています。
――現在の日本のトランスシーンに対する思いや、希望はありますか?
トランスシーンだけじゃなく、日本のクラブミュージックシーン全般にですが、ゴアにしても、シカゴハウスにしても、デトロイトテクノにしても、その地域でオリジナルの音が発生して、それが世界的に認知され、その地域のDJが世界中で活躍する、というムーブメントの広がり方だったと思うんですよね。日本はローランドやKORGやパイオニアを始めハード機材に恵まれているにもかかわらず、音楽的オリジナリティを確立して、それを発信しているアーティストは少ないような気がします。アーティスト皆でスキルを高めあい日本ならではのオリジナリティを築き上げたいですね。
――お勧めのアーティストはいますか?
DJでは使っていないけど、相変わらずWARP RECORDS関連のアーティストは好きですね。テクノではリカルド・リラロボス関連のVILLODとか。元CoburnのTim Healeyも大好きです!トランスではCoredataというイギリスのアーティストに注目しています。
――今後の活動予定、目標などお聞かせください。
僕は元々ギタリストとしてTSUYOSHI率いる「JOUJOUKA」に加入したことがきっかけでDJを始めることになったのですが、クラブミュージックをロックの進化系として捉えていて、DJを始めた90年代後期はゴアトランスからハウス、ブレイクビート、テクノまでミクスチャー感覚でMIXしていました。
そのうちエレクトロクラッシュというロックとエレクトロの融合的なムーブメントがNYを中心に起き、そのスタイルで数枚のアルバムを作りました。その後、エレクトロクラッシュはBeatportの誕生とともに「EDM」と姿を変え商業的な部分ばかりにフォーカスされる音楽になってきてしまい嫌気がさしてしまいました・・・その反動でテクノをプレイするようになりました。それが8年前くらいかな~。
DEEPなテクノを追い求めていたら、結局自分のやりたいことはゴアトランス的なサイケデリックでロックなフィーリングが詰まったテクノだと気がついて、それならば思いっきりわかりやすくトランスを作曲したりプレイした方がシンプルだと思いサイケデリック路線に転身しました。
――ギタリストからDJになったきっかけは?
JOUJOUKAでギタリストとしてヨーロッパツアーに行った後、当時のMATSURIのスタッフから「DJやってみる??」と言われ、MATSURIのコンピレーションを沢山頂いたことがきっかけです。1998年当時は熊本に住んでいて、その頃の熊本にはトランスのCDなんてどこにも売っていないし、ましてやAmazonなどないので僕の所有する10数枚のMATSURIのコンピレーションとBLUE ROOMやDRAGON FLY、FLYING RIHNOのCDをみんなでシェアしてPARTYをやっていました(笑)
――アーティストFUNKY GONGとして、サイケデリックトランスをどう捉えているのでしょうか。
一言で言えば人類の進化です。元々JIMI HENDRIXやTHE BEATLESが大好きで、彼らのメッセージやコンセプトを最新のテクノロジーを駆使して継承してきた文化、そして音楽だと捉えており、これからもその精神を引き継いで行きたいという思いが強いです。
――ギタリスト、DJ、トラックメーカー等、いろんな側面を持っていらっしゃると思いますが、どのくらいの割合、比重で活動していますか?
最近、特に力を入れているのはやはり楽曲制作です。FUNKY GONGを表現する為に曲を探すよりも自分で作るほうが早かったりもするので。とはいえ、常に新しい音楽は探していますし集めていて、そういった意味ではDJは僕にとってライフワークそのものです。ギターは曲作りの時や、たまにDJやりながら弾いてるくらいですね。本当はもっとギター弾きたいし、バンドもやりたいなと思っています。やりたいことが多すぎて困ってます(笑)
――今回リリースしたアルバム『BE HUMANAIZED』のコンセプトを聞かせてください。
ずばりコンセプトは、“新しいトランスミュージックを創造する”ことでした。 ダンスミュージックの根底にある“ミニマル”な要素とサイケデリック、そしてロックギターの融合をサウンド的にはかなり意識しました。タイトルの『BE HUMANAIZED』 はスピリチュアルというか、精神性が強い意味合いをもっていると思うのですが、僕はパーティーやトランスは人類を進化させるものだと思い活動してきたので、その気持ちを表すタイトルをつけました。進化といっても最近はAIを始め、効率化や利便性ばかりを追い求める傾向にあり、“進化”のベクトルが僕が思う“進化”とは違う方向に向いているような気がして・・・本当の進化とは何か??と自問自答してるうちに、人間らしく生きてゆきたい、人間を極めてゆきたい、そういった気持ちがこみ上げてきてこのタイトルにしました。
――アルバムのアートワークがインパクトありますよね!
今回のアートワークはアーティストの檻之汰鷲(おりのたわし)氏に依頼しました。彼とはもう20年くらいの付合いで、僕の音楽活動をずっと見守ってくれています。何と言っても彼の作品や『生きるための芸術』という本にも感銘を受けています。
――今回のアルバムは、世界的にゴアトランスの老舗レーベルとして支持され続けているMATSURI DIGITALからのリリースとなっていますね。どのような経緯がありますか?
FUNKY GONGのキャリアのスタート・デビューとなったのは、20年前のMATSURI TOKYOが開催した新宿リキッドルームでのパーティーだったとうこともあり、自分としては常にMATSURIのメンバーのつもりです。JOUJOUKAでの活動もあり、TSUYOSHIさんとは音楽的にも精神的にも繋がっていて、自分の中ではMATSURI DIGITALからアルバムを出すという目標は常にありましたので、今回のアルバムではその目標が達成できたのでとても嬉しく思っています。
――現在の日本のトランスシーンに対する思いや、希望はありますか?
トランスシーンだけじゃなく、日本のクラブミュージックシーン全般にですが、ゴアにしても、シカゴハウスにしても、デトロイトテクノにしても、その地域でオリジナルの音が発生して、それが世界的に認知され、その地域のDJが世界中で活躍する、というムーブメントの広がり方だったと思うんですよね。日本はローランドやKORGやパイオニアを始めハード機材に恵まれているにもかかわらず、音楽的オリジナリティを確立して、それを発信しているアーティストは少ないような気がします。アーティスト皆でスキルを高めあい日本ならではのオリジナリティを築き上げたいですね。
――お勧めのアーティストはいますか?
DJでは使っていないけど、相変わらずWARP RECORDS関連のアーティストは好きですね。テクノではリカルド・リラロボス関連のVILLODとか。元CoburnのTim Healeyも大好きです!トランスではCoredataというイギリスのアーティストに注目しています。
――今後の活動予定、目標などお聞かせください。
このアルバムのリリースパーティを9月8日 原宿の「GALAXY」というイベントスペースでMATSURI DIGITALとDANCE ON THE PLANETの協力で開催する運びとなりました。出演はTSUYOSHI、CYLON、JIKOOHAなど日本のトランスシーンを代表する実力派たちです。僕もこの日は自分の集大成的なSETで臨もうとしています。リリース記念イベントとして、素晴らしいパーティーになると思っています。是非踊りに来て欲しいです。
また10月にはロングセットにも挑戦しようと思っています。是非応援をお願いします!
――クラベリアの読者、そしてアルバムのリスナーへ向けたメッセージをお願いします。
音楽で得られるイマジネーションは無限大です。特にダンスミュージックは性別、年齢、国籍、宗教関係なく全ての人間が繋がりを持てる素晴らしい文化だと思います。
だから、音楽の力を信じてPARTYを続けてゆこう。踊り続けてゆこう!!