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Guidance -導き導かれる人生-|18周年の歴史を振り返るインタビュー

Interview & Text :Yasuo Takata
Editor: YutaroY. 
Photo : Taiki Iwasaki


「Guidance -導き導かれる人生-」、東京のナイトライフを楽しむダンスミュージック好きにとって、その名を知らない人はいないだろう。多くのパーティカルチャーが終焉を迎える中で、今年で18周年を迎える同パーティは、確実にオーディエンスの信頼を勝ち取り、ある種のコミュニティを形成してきたといえる。小箱から始まり、今回開催されるWOMBという東京屈指の大箱まで上り詰めた経緯の裏側には何が隠されているのだろうか。語られることの少ない日本のパーティカルチャーの歴史の断片を探るべぐ、クラベリア編集部がオーガナイザーのKoichi氏と幾度もGuidanceのフロアを魅了し続けてきた、日本を代表するアーティストALTZMUSICA主宰Altz氏にインタビューを行った。

ーー Guidance 18周年おめでとうございます。まずは18年間のヒストリーをお聞きしたいのですが、パーティを始めるきっかけや当時からの話を聞かせてください。

Koichi:きっかけはただ純粋に人と会いたいってことから始めたんです。当初は渋谷高架下にあったSECO Barやbar SHIFTYでスタートしました。ただ50人くらいの小さなキャパのところに200人くらい来てしまい外に並ばせてしまったため、近隣からの苦情等もありもう少し大きいところでやったほうがいいと思って、「Guidance」を恵比寿MILKで始めたんです。

Altz:当初から人気があったんですね。

Koichi:いや当時は学生のコミュニティーの集まりが大半だったんです。それでMILKから本格的にバンドのブッキングを始めていったんですよ。そして、多分3年目から4年目くらいの時にポスターを貼りに下北沢の大麻堂に行ったんです。そしたらAltzさんの*絵のアルバムがあったじゃないですか?それを見てすごいいいなーって思ってオファーをしたんです。



*Altz / LaLaLa  (Lastrum /2005)

ーー なるほど。出会いはたまたま大麻堂で音源を聴いてブッキングしたんですね!

Koichi:いや、音源を聴く前です(笑 )

ーー え!ジャケのみですか?

Altz:ジャケ買いですよ(笑 )

Koichi: ジャケを見てこの人に会いたいって思ったんです。そこから速攻メールをしたんです。長い文章で。

Altz: その来たメールを見てびっくりしたんです。一見するとこれはストーカーだなって思ったんです(笑)
よくわからなかったので、これはオファーのメールなのか?人生相談のメールなのか?って返信をしたんです。

Koichi:「オファーです」と伝えてやりとりすることになったんです。それでSECO で初めてAltzさんを呼ぶことができました。当日、車で来ると聞いてたんですが、お互い顔も見たことなかったというのもあり、待ってても来ないなーって思ってたら、セダンの車から「Guidanceのコウイチ?」って声をかけられたんです。その車は実は前から止まってたんですが、外人が乗ってると思ってたんですよ(笑)

ーーブッキングする前に一度AltzさんのDJやLIVEを聴きにいったりはしてなかったんですか?

Koichi:はい。お金がなかったんで(笑)

Altz:きっかけの入りが変わっているというか、普通は音源を聴いてもらってブッキングしてもらうところなのに。あとパーティータイトルが「導き導かれる人生」ってきたから正直言ってすごい重かったんです。気分で来ていいのかな?当時はすごく悩みました(笑)


Koichi:2回目に来ていただいたのが、渋谷の新南口にあった「club axxcis」というところですね。
他の出演者はDE DE MOUSE、川辺ヒロシさん、EYヨさん、SOくんとかでしたね。その時はまだ流行る前に水タバコフロアを作ってたんですが、ガラ悪いと思われてました(笑)

ーー2009年以降からはGuidanceのフライヤーにはAltzさんの名前が記載されてましたが、ほぼレギュラーだったんですか?

Koichi:いや、こちらが勝手にレギュラーしたというか。。。Altzさんと共にGuidanceは歩んできたので、、、。

Altz:もうレギュラーですね笑



ーーAltzさん以外にも、日本を代表するアーティストが毎回多数ブッキングされていますが、どういったコンセプトのもとに選んでいるのですか?

Koichi:僕がAltzさんをジャケから選んだように並んでる順番がキレイかなとか考えてました。

Altz:(笑)

Koichi:困ったらAltzさん。だいたいがAltzさんの知り合いなんで、Altzさんを通して好きなブッキングをさせてもらったんです。

Altz:ごちゃ混ぜ感という意味では、当時から斬新な組み合わせで、スタイリッシュではないんですが、とりあえず実験をという気持ちで力の限りアーティストを呼んで、何か起こそうという感じでした。

Koichi:Altzさんと話す中でとりあえず実験的な感じでやりたいと常に言ってたんですね。
だからAltzさんの変名義もたくさんやってもらったんです。ADAltzとかGoAltzとか(笑)

Altz:変な名義見つけたんですが、画家 roots aka.Altz ってこれなに?(笑)

Koichi:これはAltzさんのライブ・ペイント名義です。その横でBOSSさん(ILL-BOSSTINO)がDJ KENSEIさんのDJで爆踊りしてました(笑)


ーーこうやって聞いていくと、今回の18周年と過去のパーティの内容を聞いてもなにもブレてないですね。その中でも心境の変化はありましたか?

Koichi:心境の変化は、丸くなりました(笑)一人でこれを全部やるんだ!という感じはなくなりました。Altzさんいるから大丈夫!Altzさんを売るんだ!って。

Altz:そういう意味では売ってくれたよね? 今、お礼を言っておきます。ありがとうございます(笑)



ーー2012年ではUNIT全フロアで開催。そしてGuidance初の海外アーティスト、イタリアからThe Barking dogsを招聘しています。これはどういったキッカケだったのでしょうか?

Koichi:Altzさんからの紹介です。Altzさんがリリースしたイタリアのレーベルのアーティストなんです。

Altz:僕の知り合いでイタリアにいるとき、面倒みてもらったりとか、一緒にパーティやったりしてました。その後、日本でKOICHIと話した時に、このアーティストの知名度はまだないけど、Guidance的にはやったらおもしろいと思うよって伝えたんです。

Koichi:即答でやります!って言いました(笑)

Altz:まだ音源も聴いてないのに(笑)

Koichi:他にもToshio Bing Kajiwaraさん、KENJI TAKIMIさん、STEREOCiTIさん、PUNPEEさん、HIKARUさんといった方に出演してもらってました。Youtubeにパーティの様子をアップしてるので見てもらえればと思います。

Altz:Koichiの独自路線というか顔が広いんですよね。



ーーAltzさん的に一番印象に残ってることを1つあげるとしたらなんですか?

Altz:うーん、やっぱり、、、印象は最初のオファーのメールですね(笑)

Koichi:(笑)

Altz: やはりここで僕がそのオファーを受けるコースを選ぶか、スルーするかで今後の人生がどうなるか。

ーー導かれたんですね?

Altz:そう。そのタイトル通り「導き」です(笑)
なのでなんだかんだ言いながらも共にしてきた大事なパートナーです。

Koichi:嬉しい!

ーー KOICHIさん的にAltzさんとの思い出でハイライトを1つあげるとしたらなにがありますか?

Koichi:うーん、、、。1つは難しいですね。全部同じくらいいい思い出ですね。Altzさんにパーティ中に常に気が休むことない状況を与え続けているのが僕なんですよ。

Altz:楽しいなとかそういう気持ちを常に持続させてもらえる要素がけっこうあるんですね。期待感もあるし、コケることもあるけど、トータルでみるとチャラみたいな感じですね。あと、年代によって集めるアーティストが全然変わってくるんで、僕らもアップデートしていかなきゃいけないんです。

Koichi:やっぱり意外と違いました?

Altz:やっぱり違うよ。バンドばっかりの時もあったし。

ーーKoichiさんの中でもトレンドがあったんですね。

Koichi:今年はバンドって決めてる年もありました。Altzさんはなんでもできる人だったので、常に基本はAltzさんがいて、そこにどうバンドをフィーチュアしていくか考えてました。

Altz:僕はその時はバンドセットで来てましたね。

Koichi:来てましたね。ハイエースに機材乗せて来てましたもんね。その後に名古屋のJBsにも行きましたね。

ーーGuidanceを東京以外で開催したのが名古屋JBsなんですね。

Koichi:JBsさんには本当に感謝してます。Guidanceなんて東京でも知らない人がいるのに、名古屋なんてなおさら知らないじゃないですか?Altzさんに紹介してもらってやりとりさせていただいて、そしたら予算も含めて快諾してくれて、開催させてもらえたんです。Altz、The Barking Dogs、DJ HIKARU、cro-magnon
などといったメンバーでした。

Altz: すごくいい内容やったねー。



ーー2018年くらいからWOMBで開催していくと思うんですが、今まで違うサイズや環境の中でなぜWOMBでやろうと思ったのですか?

Koichi:規模感については何も考えてなかったです。それまでにUNICEやSALOONでイベントやっている時にWOMBの新島さんが遊びに来てくれてて、そこからご飯行ったり、WOMBに足を運んでどっちかというとプライベートのほうから親交を深めていったんです。その後、「こういうパーティをやりたい」「こうやってみたら面白いと思う」などの提案をしたり、話合ったりしてましたね。そこからコロナ禍なのですが、WOMBで開催することになったんですよ。

Altz:WOMB横丁をやったタイミングがよかったんじゃない?ちょうどコロナ禍で求めてたし。

Koichi:メインフロアの真ん中にブースを組んでAltzさんにやってもらったんです。でもその時の音源を誰も持っていないという。。。



ーー最後になりますが、18周年の見所、伝えたいことがあれば教えてください。

Altz : 僕はここで改めてレギュラーじゃないですけど、返り咲いたという(笑)しょうもないですけど、そういう自分なりの自信につながればいいと思ってます。お互いにこのまま人生を過ごせればいいという想いで挑もうと思います。

Koichi:ちょっと嬉しくて震えてしまいました。この18周年は、始めた時の気持ちでよりフレッシュというか、改めて見直している最中というか、見直す企画がこの18 周年だと思っています。なんで僕がパーティをやっているのだろう、なんでこの付き合いがこうやって広がった人たちとより深くなってるんだろうと考えた時に、今回のメンバーが僕の中では振り返っても、現在進行形でも胸を張れるメンバーかなと思っています。現在進行形で活躍してるアーティストも出演してくれれば、18年続けてきたから集まったアーティストもいます。だから、18周年を振り返ると同時にこれがきっかけで新しいところ、次のステップに行って欲しいという僕なりのメッセージでもあります。

Altz : すごいポジティブなんですよ(笑)。うまくいってるのかコケてるのかわからないんですよ。

Koichi:あと最後にいいですか? フライヤーの表記順が常にAltzさんが一番上なんです。アルファベット順じゃなくて。僕の中でのバランスなんですよ。人から見たら突っ込まれんるんですが(笑)


取材協力: bar nargo 



1/20 (金)
『Guidance -導き導かれる人生- 18th Anniversary Party』at WOMB

OPEN : 22:00

Line up:
1F ROOM 1
LIVE: Indus&Rocks, Green Massive Riddim, feat.RUMI,KIDS,コスガツヨシ
Dub Mix: Che Que
DRAMATICBOYS, Moc (Jazzy Sport / Powers), STONEVIBES (STNVBZ)

2F ROOM 2
ALTZ, Timothy Really, REE.K, YAMA
SOUND DESIGN: HIRANYA ACCESS

3F ROOM 3
Food: BAR NEVERLAND, FORRESTER Spice&Music, Kiyoya, TAKOBAR, タコ焼き てっちゃん
Shop: āśā, echoes brand, Leather Craft Chaos 13, MASHU, NADENADE HOLIC, NOC WORKS
Art: NUPESI

4F ROOM 4
Lily, SAKUMA (Modest), SEKITOVA, PRIMITIVE DJ TEAM
Decoration: AKARiYA delta_acid_test