Photo:yoshihiro yoshikawa
Interview&Text:MU
撮影協力:FORRESTER Spice & Music
東京屈指のロングランパーティ 「Guidance -導き導かれる人生-」が20周年を迎える。
19周年で見せた yamarchy ロングセット× YOSHIROTTENのビジュアルアートが織りなした‘進化’の一夜には、多くのオーディエンスが魅了され、シーンにも強烈なインパクトを与えたことだろう。
そして満を持して迎える20周年。これまでの歴史を凝縮した、THE Guidance というラインナップを引っさげ、パーティのさらなる「深化」への期待感を煽られる内容に、オーガナイザー山口幸一の強い思いを感じさせられた。彼がパーティーを通して大切に築き上げてきた「人の繋がり」の先に何を見ているのか。20年を裏付ける真髄はどこに隠されているのか。その核心に迫るべく、中目黒 FORRESTERオーナー小山氏の協力のもと、Altz x YOSHIROTTENのGuidance対談を敢行した。
Altz | DJ
https://on.soundcloud.com/rqajFudmJT1AMjmh9
YOSHIROTTEN | グラフィックアーティスト
小山匡志 | 中目黒 FORRESTERオーナー
ーー今日はお忙しい中ありがとうございます。オーガナイザー幸一くんの強い希望もありお三方にお集まりいただきました。
小山匡志 (以下K):今日はよろしくお願いします。
Altzさんとヨシローくん(YOSHIROTTEN)とお話しできるということで楽しみにしてました。
お二人は幸一とは長いんですか?
YOSHIROTTEN (以下Y): AltzさんはGuidance1回目の時からもう参加されてたんですか?
Altz (以下A):ぼくは、3年か4年目ぐらいとか。
K:当時のこと覚えてますか?
A:最初、覚えてますよ。18周年の時のインタビューでも話したんですけど、見ず知らずのオーガナイザーがしつこく何回も言ってきて。困ったな、と。
しかも昔の彼女に言われてるみたいな、長々としたメール文で。
「怪しい」から始まってます。
K:僕も昔みるく*で働いてたんですよ、その時にちょろちょろ見かけてて。「あいつまた来てるな」みたいな。ぱっと見るとニヤニヤしてて。怪しいですよね。
A:あいつはちょっと怪しいよね。
*恵比寿みるく-1995年から2007年まで営業していたクラブ
ーーGuidanceは恵比寿みるくでスタートしたらしいですよね。ブッキングにも力入れるようになって、一番最初がAltzさんだったみたいで。Altzさんのアルバムのジャケットの絵に惹かれて、ブッキングに至ったみたいですね。曲は聴かずに。
K:ジャケ買いじゃなくて?
Y:失礼(笑)
A:本当失礼ですよ(笑)
*Altz / LaLaLa (Lastrum /2005)
K:ヨシローくんはどうやって?
Y:たぶん、最初が15年前?16年前くらいです。多分この辺界隈です。モスクワとか。あの辺あたりで、いつもいるメンバーの一人でした。
A:モスクワ時代のね。
K:暗黒の。
Y:24時間終わりのないモスクワ、、忘れられないですね。
A:あったね、そういうの。
Y:そこからミツキの話が出てきた時に、ミツキの前のクラブを幸ちゃんがよく知ってたみたいで、こここうだったんだよねっていう話から、ここにクラブ作るんだって、当時はそういう話を結構してたと思います。ずっといますね。
K:昨日もいました。
Y:そういう人だなって思います。
A:そうですよね、ずっといますよね。
K:ヨシローくんとかは遊びに行ったりしているんですか?Guidance。
Y:行ってますよ、全部じゃないですけど。何回か。
K:去年とかかな。
A:18周年とか行ってないの?18ってあまり記憶にないな。
K:何周年がどことかあんまりわかんない。去年ぐらいまでしかわかんない。早めに切り上げて帰ろうと思うんですけど、大体最後までいちゃうすよね。
Y:SECOでやってたGuidanceも行ってたんだと思います。その頃は知らずに普通にパーティー客として。幸ちゃんのブッキングするDJは大好きで、Altzさんも昔からファンで。
K:そんなにファンなんだAltzさんの。
Y:そうです。もともと。バクト、新宿の。17年前くらい。
いろんなところがあるんですけど、自分がミックスCD出した時のゲストで呼んだこともあって。
(※バクト:2006年新宿歌舞伎町・風林会館のキャバクラ跡地で開催された伝説のパーティ)
K:結構関係性深いんですね。
A:お互いに静かに引き合ってた仲ですよね。
Y: WALTZもだし、ALTZ.Pのライブも見てますし。
A:そうよく来てくれてて。
Y:bonoboとかでよく朝方Altzさんとかあったし、あとはK.E.Iさんとかですね。VOVIVAVの。
A:そうだったね。
ーー長い付き合いの中で、関わるのは昨年の19周年が初めてだったんですか?
Y:こんなにちゃんと何かやろうってなったのは、去年の初めくらいで。
ちゃんと関わったという意味では初めてです。
K:今までなかったんですか。そういう一緒にやるって。
Y:ないですね。
--確かに19周年は、メインにyamarchyのOpen to LastにYOSHIROTTENのビジュアルディレクション。他フロアの作り方を見ても、これまでのGuidanceと一線画した内容でしたよね。
K:幸一が勝負に出た感あったよね。確かに、結構覚悟決めてヨシローくんに頼みに行ったって言ってた。
Y:そうですね。去年はヤマーキーと一緒にやってきてますよね。
僕は、もちろんなんでもやりますけど、なんかすごくかしこまってきたから。
K:布石を打ったんだ。
A:そういうふうに考えるとね。
K:あいつ考えているのかなって思うけど。
A:今から考えるとね。これからどうするって時に、ヨシローとyamarchyが入ってくれた19周年が実現できたから。そこでまあ彼自身も多分救われたんだと思う。
K:確かに衝撃的なGuidanceだった
ーーそんな19周年を経て、いよいよ20周年どーするとなった時に、幸一くんが出してきたラインナップが、「これぞ」Guidanceというラインナップだったじゃないですか?19周年から20周年を見据えて仕掛けてきたのか?とか。勝手に胸打たれてしまいました。
A:かけてんのかかけてないのか、分からないんだけど、エネルギーは今回のすごいね。
Y:すごい大事にしてますよね。パーティーもだし。
K:赤字にしたいんでしょ。
A:したいんだね。
K:儲かっちゃうと罪悪感みたいなもの感じちゃうんだと思う。全部かけて楽しいパーティーにすることが目標なんだろうって。
ーーPartyって集客や売上を作っていかないと、少なくとも継続はできないと思うんですけど。
K:でもたくさん人は来てるよね。
A:Guidance人はくるからね。
でも集客が思わしくない回もありましたね。低迷期とは言わんけど、やっぱりその幸一がいまいちうまくコミュニケーション取れなくて、ちょっと今回少ないなってタイミングはありました。
ーーそれが今やWOMBですからね。小箱ならまだしも。でも幸一くんいつも言うんですけど、「WOMBに憧れていた」とキラキラした目で。だから求められているものに応えなきゃいけないと。
A:それを今回どうやって20周年の時に幸一に回答しようかなというのが、まだちょっと整理できない。19周年がああいう素晴らしい感じになったので、それを受けて20周年は再出発って考えた方がいいのか。
もう、自分がこれでいけているから、これをまた元に戻してやるっていうので、そこを協力したらいいのかな。
Y:それってセットのこととかなんですか?
A:幸一が組んだタイムテーブルで、僕の位置に求められているものとか役割的な。
ーータイムテーブルの話で言うと、今回も22:00に1Fだけ先にオープンするのですが、そこにはどうしてもKENSEIさん、その後の2FメインフロアのAltzさんReeKさんと繋がるGuidanceを見せたいんだと聞いて、僕もオープンから行きたいなと思わされてしまいました。
K:いきなり、爆発的な。
A:KENSEIくんがやって、23:00からAltzが2階でやるっていう、そういうシナリオを幸一が作ってて、それに対してどう答えたらいいか、これまたKENSEIくんとミーティングをしなきゃいけない。
ーーGuidanceって、幸一くんを中心に周りがそれぞれどうフックアップするかを考え合っているのが凄いと思います。今日の対談も我々が勝手に企画しただけで、本人の意思はほぼ介さずに実現しているのも事実で。
そもそも20周年のティザームービーを19周年の映像を流用して作ろうよって軽い話から、せっかく20周年なんだから面白いことやろうと動き出して、気が付いたらバンジージャンプのロケ企画まで走り出してました。勢いのまま放送作家の方とのMTGで構成練って、ロケチームと撮影スケジュール組んで、と。最初はこの対談企画なんて全く話になかったのですが、話が回り回って、皆さんへのご協力に至ったという経緯でした。
Y:やったんですか?
K:バンジージャンプってほんとにしたの?
A:声出してた?
K:今の流れで言うと、毎回そういうアンサーを出すの?Altzさん。
A:近年、特に。出だしとか中期はあんまり考えていない。僕らの。集まって幸一の機嫌をとってやるというのがあくまで仕事としてやっていたんですけど、割と最近はそういう意味合いみたいなのも出てきていて。
ーー本人に答え求めず、周りの人が意見しあって動き合って最終的にパーティに昇華されている。これに支えられてきた20年なんだろうな、と改めて実感させられました。
最後に本人からどうしても聞いてきてほしいという質問を預かってます。「山口幸一のことどう思ってますか?」と。
A:正直に言った方がいいの?笑
K:いないと寂しいけど、いるとあーってなる。
A:そうですよね。ちっちゃい時のそういう友達っていうか。ガキの頃の感覚というか。
Y:ピュアな子ですよねえ〜。
K:どこまで計算なんだろうと思って見てます。そこはずっと探っているんです。
A:計算は0なような気がする。確かに分からないところもあるなあ。
Y:すごい真っ直ぐくるから、こっちも真っ直ぐ返せる人だな。それが仕事という感じの入り方はちがうけど、そうじゃないし、赤字覚悟でPartyやっているとことか見てて、僕もお金ほしいとか一切思わないし、時間があればできるだけやるよみたいな、そういう気持ちでいます。
A:みんな協力しているよね。
K:僕が思ったのは、よく共通の友達と話してる時に、幸一は全部自分ごとにさせる。
頼まれてやっているっていうよりは、自分も参加してやっているという気持ちにいつの間にかさせられてる。そこがすごいなって、他人事じゃなくて自分ごとにさせる。巻き込み力がすごい。そこが一番すごい。
01/17 FRI
GUIDANCE ~導き導かれる人生~ 20TH ANNIVERSARY PARTY
22:00-OPEN
-ROOM 1 - 1F
CONOMARK, DJ KENSEI, DJ YOGURT, HIKARU, MOC
ROOM 2- 2F
ALTZ, REE.K, EREE, YAMARCHY
STAGE DESIGN: REALROCKDESIGN
SOUND DESIGN: THE.SOUND
ROOM 3 -3F
FOOD: BAR NEVERLAND, FORRESTER SPICE&MUSIC, TAKOBAR[HOT SAUCE], 駄菓子屋『にこにこ商店』
GUIDANCE SHOP: ECHOES BRAND, MAGICAL, MASHU, NADENADEHOLIC, NOC WORKS, tag me erika
ROOM 4 -4F
CUSTOMER SERVICE, DJ SHIBATA, DNG + DAICHI, Y.
■Guidance Official Goods 販売サイト
https://hellyes2007.theshop.jp