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lust

rei harakmi
lust
前作から4年振りとなる待望の新作アルバム。その間にUAや矢野顕子のプロデュース、グレイト3やナンバーガールのリミックスを手がけ、広範な支持をえている彼だが、ロウテックな機材から純度120パーセントの音だけを抽出し、それらを波紋のように響かせてゆくスタイルは不変にして普遍だ。細野晴臣『ホソノ・ハウス』収録曲のカヴァーである5曲目の「owari no kisetsu」では、なんと本人が初のヴォーカルを披露。彼の根底にあるアナログな、もしくはフォークロアな感覚が垣間見え、実に興味深い。長く聴かれる名盤の誕生だ。 文/小野田雄