MUSIC
>

THE B.COMING

BEANIE SIGEL
THE B.COMING
刑務所に入る前の何ともイヤ〜な感情を描いているという点で、スパイク・リー監督の『25時間』に近い、とも言われる最新作。あのジェイ・Zに自らを売り込んで早8年のこのビーニーも今やいっぱしの親方(ステイト・オブ・プロパティ)。この久方ぶりの3作目でもチームROCの面々が助太刀し、ロッカフェラらしいエッヂが立っててゴージャスな作りにはなっているが、収監が決定したあとの曲も少なくないだけにそのトーンはいつになくダーク。しかもそれが向こう(アメリカ)ではウケてるらしい(ビルボード初登場8位)。やはりリアルな話はかくも強いものなのか。 文/二木崇