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FAR EAST TECHNOLOGY -Next Generation of Japanese Trance-

V.A.
FAR EAST TECHNOLOGY -Next Generation of Japanese Trance-
2004年、1枚のコンピレーションアルバムが混沌としたトランスシーンを揺るがした。「AFTER 10 YEARS OF JAPANESE TRANCE」と名付けられたそのアルバムは、日本にトランスという音楽が誕生し10周年を記念し制作されたものである。タイトル通り邦人のみのアーティストでコンパイルされたこのアルバムは、長年海外のアーティストが主導とされてきたこのシーンに大きな波紋を呼ぶ事となった。その理由として海外のメディアがこぞってこのアルバムを好レビューしたように、収録されている楽曲の完成度の高さにつきるのである。テクノロジーという分野において日本の高水準が世界に知られているように、それに密接するコンピュータによって創られるトランスミュージックもまた、日本の才能が世界に認められたのである。たかが10年。されど10年。この未知なる音楽は常に進化しているのだ… そして現在2006年、話題になったあのコンピレーションアルバムがリリースされてから早2年が経過。日本のトランスシーンは更に拡大し、マーケットにおいてもトランスのCDは世界で一番のセールスをするまでになった。当時海外アーティストがメインであったパーティシーンにおいても徐々に変化が生じ、今では日本のアーティストがメインのパーティが盛んに行われるようになった。遂には昨年オーストラリアで行われたビッグフェスティバル「EARTHCORE GLOBAL CARNIVAL」ではジャパニーズ・ステージが登場。前述したコンピレーションに収録しているアーティストを筆頭にライブを繰り広げ、フェスティバルを大いに沸かしたのも記憶に新しいところである。拡大するトランスシーンと比例して、新しい才能を開花しはじめた日本のアーティスト達が続々と出てきている。今回制作されたこのコンピレーションアルバム『FAR EAST TECHNOLOGY』では、そんな新しい才能を大胆にフューチャーし、更には第一人者達のニュープロジェクトをもコンパイルされている。「AFTER 10 YEARS OF JAPANESE TRANCE」に収録されていた、TRI-FORCE とDRAP DROP は後に自信のアルバムをリリース経てこのコンピレーションに参加。もはや貫禄と感じられる両者のトラックはキラー! FUTURE SONIC はシーンの第一人者MITSUMOTO と ALI のニュープロジェクト。壮大なモーニングフルオントランスはフロアで爆発必至だ!GOA GILL の秘蔵っ子こと SAVAGE SCREAM は BUG FUNK を解散した MIZUKI のソロプロジェクト。既に海外のアンダーグラウンドでは名高い彼だが、このコンピレーションには彼持ち味のモダンなダークサイケチューンが炸裂する。新星 TEN-G は TATS & YOZI のプロジェクト。ここ最近もっともアグレッシブにライブを繰り広げている変態デュオのサイケ感もひねりどころ満載だ!アルバムの1曲目に収録している KUROMITSU もまたシーンの第一人者である。過去に ZETA 名義でのアルバムリリースを経て制作された今作ではオープニングに相応しく、まるで満月が昇っていく様を体験する事だろう。PARADIGM SHIFTER はダークサイケシーンのブライテストホープである NOISE GUST のサイドプロジェクト。異名を放つ勢いあるアゲチューンはかなりのハードコアスタイル!MACOTRAX は DJ SALEM のトランスプロジェクト。荒々しさから暁へと突き抜けていく様な壮快感にあふれたトラックだ。アルバムの最後を締めくくるのは 11 vs SYMPHONICS aka PHI。ご存知 PHI の SHINNORAMA と JYUICHI による合作である。インドのゴアで制作されたこのトラックは、ゴアのパーティでもプレイされフロアを熱狂の渦に巻き込んだ激慎トラックだ!エモーショナルなフルオントランスの神髄がうまく体現された極上なトラックである!最新のジャパニーズトランスが収録された、この海外発信盤は貴方を未知なる旅へとナビゲートするだろう。