ストリングスを加えた13人編成。プロデューサーはコンポーザーであるペシ・レバントと彼女自身が手がける。主なミュージシャンはアルバム中4曲のアレンジを手がけたミカエル・ヤコブセン(P)=ザ・ファイブ・コーナーズ・クインテット、モダンジャズドラマーであるユキス・ウオッチラらのいずれもフィンランドを代表するメンバーによるミュージシャン・シップに溢れたハート・ウォーミングなスタンダード・カヴァー集となっている。
■ソフィア・フィンニラ
1970年4月18日生まれ。1994年に北欧で優秀な音楽家を輩出している「シベリウス音楽院」で声楽を勉強したのち 1999年にフィンランドで開催された国際ジャズ・シンガー・コンテストで優勝を果たす。フィンランド国内では数々のコンクールやクラブでのライブを行い欧州各国の国際コンクールにも招聘された。同時期には何枚かのCDアルバム(別項)で録音を残しており、そこにフューチャーされているミュージシャン、同世代のユッカ・エスコラ(s)ミカエル・ヤコブセン(p)ティモ・ラッシー(ts.fl)=ザ・ファイブ・コーナーズ・クインテットのメンバーとも深いつながりがある。ブラジル音楽にも深い造詣を持ちながら、現在はフィンランドで声楽学校の教授、自身のライブ活動に加えてゴスペル音楽の聖歌隊の指揮などにも携わっている。そして2008年自身初となるアルバム「EVERYTHING I LOVE」を自主制作。全世界に先駆けてZOUNDSから日本盤を発売する。
須永辰緒「たおやかで優しく、凛とした生命力にも溢れ普遍的な輝きを持つ。つまり本アルバムには女性ジャズ・ボーカリストに求めるおおよそのイメージが全て詰め込まれていると言ってもいいかと思う。幅広いファンの方々に受け入れられるベースを持ち、さらにはジャズの最新形を体現する随一のジャズ・コンボ、ザ・ファイブ・コーナーズ・クインテットのサポートを持って2009年、最新のモダンジャズヴォーカルのひとつのスタンダードが完成した。随所にオールド=ニューのイディオムを感じ取っていただけることを祈りつつ」
ティモ・ラッシー(ザ・ファイブ・コーナーズ・クインテット) 「ソロ・アーティストとして深遠さとカッティング・エッジさを同時に併せ持つ才能をこのアルバムで示した」
ユッカ・エスコラ(ザ・ファイブ・コーナーズ・クインテット)「繊細で美しいこのアルバムによって、私たちにとって身近なジャズのスタンダード曲は新しい輝きを取り戻した。フィンランドの著名なミュージシャンやルシャス・ストリングスと作り上げたこの作品は斬新なアレンジに溢れている。貴方がジャズ・ボーカル作品のファンなら、特にこの「Everything I Love」はマスト・バイ・リストに挙げるべきだ」
MUSIC