MUSIC

NICE DOLL TO TALK

shotahirama
NICE DOLL TO TALK

この作品は、レコードショップ泣かせの作品かもしれない。おそらく多くの人が1度や2度聞いただけでは分からないことだろう。私も何回も聞いて、ゆっくり音が染み込んでくる感覚を味わった。わずか14分の世界の中に、音楽、サウンドと呼べる要素は、ごく数分しか無いように思う。あるのは、サウンド未満の音が集まり互いに影響し合う様。それは、日常の混沌とした風景の中にいる自分を見ているようだ。10分頃からメロディーが聞こえてくる。それまでと違う音色に夢の中にいるようだった。短い夢は終り、そしてまた日常に戻されいく。日常と夢との狭間、私たちの生活がこの作品の中に感じ取れるように思う。当たり前のものだからこそ、体に馴染むのに時間がかかったのかもしれない。
yanma (clubberia)