記憶の底にある懐かしく透明な何かにそっと触れる美しい響きの数々。
PROGRESSIVE FOrMの新作は、仙台をベースに積極的な活動を続けLiquid note recordsから2枚のアルバムをリリースしてきたSatoshi KodamaによるソロプロジェクトM-Kodaの通算3作目となるアルバム『Generating Arrow Diagram』。
本作ではこれまでの方向性をベースにしつつ、根本となるソングライティングにおいてもディテールへの配慮においても格段にアップグレードし、美しいテクスチャーの電子音響から優しいオーガニックな楽曲まで比類なき充実した作品として全てがまとめられています。
オープニングを飾る「After The End」は本作を代表する、また電子音響の系譜に足跡を残す可能性を多いに秘めた美しく力強い旋律が特徴の楽曲。
細部に渡り流麗に表現されたグリッジ、多彩な色を飾るピアノやエレクトリックピアノの鍵盤群とギターの音色など、洗練されたエレクトロニックサウンドでありつつもそこにシューゲイズ、ポストロック、ブレイクビーツ、ミニマル、アンビエントといったエッセンスをも内包し、エレクトロニカの範疇には収まらない広がりを持っています。
またShellingとしての活動でも注目を浴びるfraqseaが美しいハーモニーを披露しています。
マスタリングはnobleやVirgin Babylon Recordsなどからの作品でも知られるアーティスト/エンジニアの柏大輔が担当。
アルバムタイトルの『Generating Arrow Diagram』に関して、「直訳すると創出される矢線図という意味になりますが、このアルバムには事や物が創出され続けて行く世界観を表現したかった」という本人のコメントを感じながら、是非この素晴らしい作品に触れて下さい。
●コメント
「ハナから癒しの音楽が存在しないように、抽象画を愉しむには見る者のアーカイブの絶対量が問われる。モノリスに目を奪われるならば抽象が具象になる危険を孕むことになる。今や音楽を定義づける術はもうない。ここにスターチャイルドが存在するかどうか、あなたは問われている。」桑原茂→
「M-KODA君の音の世界は確実に大きく広がっています。以前にもコメントを書かせて頂きましたけど今回の作品は更に進化し、
音の中に潜む生きるエネルギーが格段に増した様に思えました。よりメランコリーな世界観とメロディの強さが増し、
音楽として各楽曲が洗礼されたと思う、全曲素敵ですがその中でも10曲目のThe Place Which Should Returnがとても美しく心に刻み込まれた。
アルバムタイトルにもグっと来ました。これからも期待と応援をしています!!!」HIROSHI WATANABE a.k.a kaito
「都会のキラキラした夜景の様な、また懐かしい思い出のような・・・
現実と空想の狭間を感じさせてくれる素敵な作品でした。」KASHIWA Daisuke
「エレクトロニカと呼ばれる音楽性の最大公約数的なバランスを持っている音楽だなと思います。
プチプチだけど優しいニュアンスもあり、カットアップな手法で壮大な世界観もある。
昔からのPROGRESSIVE FOrMファンも、最近PROGRESSIVE FOrMを知った方にも世代や好みを超えてアピールできる魅力があるし、PROGRESSIVE FOrMの新しいスタンダードになりうる力がある作品だと思いました。」Geskia!
●収録曲
01. After The End
02. Scent
03. Fales B
04. On The Surface Of Lake
05. Conflict
06. Goes D To U
07. A# To
08. Recollections
09. Abyss feat. fraqsea
10. The Place Which Should Return
11. Panorama
12. Compatibility
■アルバムトレイラー
https://soundcloud.com/progressive-form/m-koda-generating-arrow
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